こんにちは、海とかもめ部です。
フェリシモでは沖縄の美しい海を支える珊瑚礁を守るために、海基金(旧沖縄サンゴ基金)を設立しています。2018年4月からは「未来のたからもの サンゴの森基金」と一緒になり、活動を広げています。
多くのご支援を賜り、本当にありがとうございます。
今回は基金の拠出先のひとつ、海さくらさまの2021年度活動レポートをご紹介します。
【ZOOMゴミ拾いを開催! (2021年1月23日)】
1月23日、2月20日に予定していた定例の「海さくらゴミ拾い」は、新型コロナウイルスの影響で延期とさせていただきました。ここ数年、「海さくらゴミ拾い」には300名近くの方が参加してくださるため、感染・拡大を危惧して延期にいたしました。(基本は緊急事態宣言が出ている場合は、延期か中止にしています)
今後は新型コロナウイルスと付き合っていきながら、海をきれいにしていくことを考えなければなりません。そのため江の島の海を一緒にきれいにしてきたみなさまに、浜の状況を伝えて、おのおのが自分の街・海・川でゴミ拾いをすることについて共有するために、オンラインチャットサービスZOOMを使用した「ZOOMゴミ拾い」を開催しました。
インターネットを通じた参加者のみなさまとの交流は少し寂しいものではありますが、これまで守ってきた海や浜の状況を伝えながら、おのおのゴミ拾いができたことは、新しい一歩でもありました。
海のゴミは、川から。川のゴミは街から。街のゴミは人の心が出している。
人(参加者)の心に寄り添い、街・川のゴミをなくしていくことも重要だと思っています。
【第168回海さくらゴミ拾い (2021年3月27日)】
久しぶりの「海さくらゴミ拾い」でした。やっと、本当にやっと、江の島の海と空の下でみなさまにお会いすることができました。参加人数は382人、可燃ゴミ81袋、不燃ゴミ79袋を回収しました。
この日は天気もよく、最高のゴミ拾い日和になりました。一見きれいにみえる浜にも小さなプラスティックが山のようにあって、多くの方々はあまりのゴミの多さにビックリされていましたが、一生懸命に拾ってくださいました。
そして、「自分は海・環境に対して何ができるのか?」を、押しつけがましくなく考えるキッカケになることも伝えています。
【海底に森(海草「アマモ」場)を創るプロジェクトを実施】
・4代目アマモを植え、2代目アマモの生存を確認(2021年1月23日)
・4代目アマモと2代目アマモの生長の確認(2021年3月25日)
海底の森が急激に減少して、「海の水質浄化」「魚たちのすみか」の機能をなくしています。海の生物生態系の底辺にあたる「海底の森」を復活させるため、2016年からこの活動を始動させました。
自然環境への取り組みのため、神奈川県水産技術センターの工藤さんに監修をお願いして、昔、江の島の海に生息し相模湾の遺伝子を持つ海草「アマモ」を植え始めました。
これまで1代目~3代目のアマモを植えてきましたが、自然が相手のために失敗。毎年、毎年、勉強をして、改善を繰り返しながら挑戦しています。
地元の漁師と4代目のアマモを植える場所の調査をして、選定した場所が波の影響をどのように受けるのかを、ダミーのアマモを植えて調査をしました。
そして、2021年1月23日。いよいよ4代目のアマモを植える日に、偶然にも消滅したと思っていた「2代目のアマモ」が生き残り、大きく生長していることがわかりました。アマモはがんばって海底に根を残していてくれたのです。
そこで、4代目のアマモはこれまでとは違う植え方をすることにしました。波の影響を受けにくくして、71株のアマモを植えました。3月25日の観察では、2代目アマモと4代目アマモは無事に大きく生長していました。
〈支援者のみなさまへ〉
新型コロナウイルスの影響で活動の制限がある中ではありますが、本当に多くのみなさまと「力を合わせていかなければ海はきれいにならない」ことを実感しています。
16年目の活動をする中で、いろいろな分野の方々とともに活動を実施しようと試みています。おかげさまで大人数が集まる「海さくらゴミ拾い」が実施できなくても、「海さくらゴミ拾い」に参加された方が、自発的なゴミ拾いを実施してくださることも多くなり、おのおのが海・浜をきれいにしてくださるようになってきました。
また海底に森を創るプロジェクトでは、何度も何度も挑戦をしては失敗し涙してきましたが、2代目アマモが生きていたことに本当に感動しました。
「あきらめない!! あきらめないで一緒にがんばろうぜ!!」とアマモが言っているかのようでした。僕たちの夢は、江の島の海にかつて生息していたタツノオトシゴが戻ってくるくらいに、海をきれいにすることです。
ご支援いただきました多くのみなさま、本当に感謝でいっぱいです。ありがとうございました。
海さくらさまのその他の活動はこちら からご覧いただけます。
生活がガラッと変化したこの一年。新型コロナウイルスにより環境活動にも制限が続いている現状ではありますが、これからも工夫しながらいろいろな形で海と関わっていきたいと思います。引き続き、みなさまのご支援をよろしくお願いいたします。