こんにちは、フェリシモしあわせ共創事務局のFukuです。
突然ですがみなさんは、子どものころファンタジー作品に夢中になったり、「もしも魔法が使えたら……?」と空想を巡らせたりした経験はありますか?
本や映画、アニメなどを通して体験した不思議な世界にわくわくした経験は、きっと一度はあるのではないでしょうか。今回ご紹介する魔法部は、まさにそんな子ども時代のときめきを思い出させてくれるフェリシモの部活です。
“毎日にときめきと勇気が必要なあなたのための 魔法を感じるアイテム”を届けている魔法部の、はじまりや商品づくりについて、担当のピーチさんとトミーさんにお話を聞きました。
話し手:ピーチさん、トミーさん
聞き手:フェリシモしあわせ共創事務局
Q1、まずはお二人の、普段のお仕事について教えてください。
ピーチ:2018年に入社し、ハンドメイドブランド「SeeMONO」のWEB担当を経て、現在は生活事業部のデジタルマーケティングを担当しています。キャラクターとコラボする商品に関わることが多く、「魔法少女まどか☆マギカ」や「らんま1/2」などとコラボした商品の販売プロモーションを手掛けてきました。他には、ママの日々をらくにする「L’AMIPLUS」や暮らしをらくに心地よくする「frauglatt」を担当しています。プロモーションでは、アイドルのプロデューサーのような気持ちで、商品の魅力を伝えています。例えば、フェリシモの裏起毛シリーズは冬の人気商品で、一般的な裏起毛の商品に比べてとても軽いんです。その特徴をもっと知ってもらおうと新しく「かるホカ」というシリーズ名をつけたところ、例年以上に多くの方にご購入いただけました。フェリシモを今まで利用したことがなかった新規のお客さまも、5倍に増えました!
トミー:私も2018年に入社し「Live in comfort」のWEB担当を経て、コーポレートサイトや全社横断WEBチーム、カラフルでかわいい柄もの雑貨ブランド「Galafull」に携わっています。全社横断WEBチームでは、フェリシモ全体のファッションや雑貨を対象にしています。例えば「冬のあったか特集」というように、ブランドを横断した特集サイトを企画・制作しています。また、フェリシモには通販事業だけでなくさまざまな基金活動やプロジェクトがありますが、まだまだ知られていません。コーポレイトサイトのコンテンツ制作を通して、もっと発信していきたいと考えています。
Q2、お二人ともWEBに携わるお仕事をされているんですね! 「部活」である魔法部は、何がきっかけで始まったのでしょうか? ※部活とは、同じ興味をもつ仲間と一緒に夢や新たなチャレンジを楽しむ活動。社員は通常業務とは別の活動として行っている
ピーチ:入社して1年目のころ、フェリシモに以前あったブランド「スキヤキ」を引き継いで新しいブランドをつくる、という話をいただきました。「スキヤキ」は童話をモチーフにした洋服が人気で、コスプレを楽しむような雰囲気のあるブランド。私自身好きなブランドでした。そこで、引き継ぐならトミーさんもプロジェクトに誘おうと。
トミー:ピーチさんとは好きなアニメや漫画の話をしていたので声をかけてもらえてうれしかったです。私も「スキヤキ」は好きなブランドだったのでぜひ参加したいと思いました。
ピーチ:でも私たち90年代生まれの世代って、「スキヤキ」を購入していた世代よりも、オタクであることにオープンじゃない、オタクであることがちょっと恥ずかしいと考えている世代だと思うんです。「スキヤキ」の世代は私たちより10歳ほど上の世代がメイン。その世代は、オタクと一般人がはっきりと分かれていて、オタクはオタクとして生きているという印象で。
Q3、世代によって違いがあるんですね。それが「スキヤキ」と「魔法部」の違いに、現れているということですか?
ピーチ:そうですね。私たちの世代は「セーラームーン」や「おジャ魔女どれみ」、「カードキャプターさくら」、「ハリーポッター」など、全員が一度はファンタジーにふれている世代。でも「大人になったら、そういうのは卒業するよね」という空気があって。魔法部設立メンバーで話し合っていくうちに、「好きなものはずっと好きだし、それを大人になったらどういう形で好きでいればいいのか、提案してくれる存在があればいいよね」と話すようになりました。魔法やファンタジーを肯定してくれる存在をつくろうということになったんです。最初は「スキヤキリターンズ」のようなブランド名があがっていましたがコンセプトも異なるので、「スキヤキ」とは違うブランドとして2019年に「魔法部」をスタートしました。
Q4、いざブランドを始める時、どのような気持ちでしたか?
ピーチ:5年前はまだ世の中に、大人向けのファンタジーグッズというものがあまりなかったので、それを自分たちでつくれることがすごくうれしかったです。
トミー:しかも当時はまだ入社1年目だったので、新入社員の時からブランドを任されるということに結構驚きました。会社の懐の深さを感じましたね。立ち上げメンバーの3人で、会議室に写真をたくさん持ち寄って、「これはコスプレすぎ」「これは普通すぎ」と写真を分けていって、魔法部のイメージをつくりあげていったことがとても楽しかったです。
ピーチ:本当に大学のサークルみたいな楽しい空気感で。自分たちがまさにターゲットになるようなブランドなので、普段から自分がときめくものや魔法系の物語に出てくるアイテムを共有して「魔法のステッキを毎日持ち歩けたら楽しいよね」など、子どもの心で欲しいものと、「コートは着やすい形がいいよね」など、大人の心で欲しいものを重ね合わせていって商品企画をしています。
Q5、これまで企画した商品の中から、いくつか紹介してください!
ピーチ:今日ご紹介するのは、「魔法部×fouatons 日常を守りきる 日と月の紋章をまとう2-WAYコート〈ミッドナイトブラック〉 」。デザイナーでイラストレーターのfouatonsさんとコラボした商品を3点つくっていて、これは魔法少女のコスチュームをイメージしたコートがつくりたい!と始まった企画です。実は、魔法少女にとって友だちや家族など、守るものの存在が戦う原動力になっていることが多いんです。そこでこのコートも、「自分の日常を守れるように」というテーマで2022年に発売しました。ちょうどコロナ禍と重なっていて「友だちとお茶に行くのも憚られる」という時期だったので、当たり前と思っていた自分の日常を守ることが大切だなと。他にも「魔法部×fouatons 魔法少女は日常を守りきる 夜明けの空に彩る缶入りマジカルカラーティー 」や「魔法部×fouatons 魔法少女は日常を守りきる ティータイムのためのカップ&ソーサーの会 」もシリーズとして魔法部から発売しました。
ピーチ:子どもの心としてときめく要素は、魔法少女のコスチュームによくある要素として、袖の切り替わりを採用しています。また「日常を守る」ということで、太陽と月をテーマに刺しゅうを施しました。でも、大人の心となるとそれだけでは終われません(笑)。せっかくコートを買うならシンプルに着たいですし、魔法要素が強めの衿をつけ襟にすることで、取り外せるようにしたんです。普段はシンプルなコートとして、気合を入れるお出かけの日は、つけ襟で魔法要素を身につけてもらえるようにしています。
Q6、気分によって魔法少女らしさを出せる優秀なアイテムなんですね。トミーさんが企画した商品には、どのようなものがありますか?
トミー:私が今回紹介するのは、23年秋に発売した「魔法部×まくらくらま 秘密の魔法工房 ミニダレスバッグ」です。魔法部の商品はイラストレーターさんとのコラボも多く、イラストレーターさん単位で物語を紡いでいます。今回は人気イラストレーターのまくらくまさんとコラボして、「持ち歩く秘密の魔法工房」というテーマで、3つの商品をつくりました。
トミー:「日本職人プロジェクト」で人気のレトロダレスバッグを、まくらくまさん仕様に仕上げ受注生産で販売しました。日本の職人さんが一つひとつ手づくりした一点ものなので、他の魔法部の商品よりも価格が高く、魔法部のお客さまに受け入れてもらえるかドキドキしましたが、たくさんの方にご購入いただけてうれしかったです。まくらくまさんとは、別の撮影でお話をする機会があり、「フェリシモのネイルシールが好きで買っています」と言ってくださったことがきっかけでコラボをお願いしました。世界観がとても素敵で、魔法部にもぴったりだと思ったんです。
Q7、魔法部の持つときめきが職人さんのバッグになり、長くともに過ごせて素敵だなと思います。魔法部は「匠工芸」さんとコラボしたイベント企画や商品づくりもされていますが、こちらは何がきっかけではじまったんですか?
ピーチ:ある日同僚が「匠工芸」さんが載っている新聞の切り抜きを持ってきてくれたんです。「兵庫に、魔法部のような人がいるよ!」と。その記事は「匠工芸」さんの展示会を紹介している記事でした。「匠工芸」さんはプラスチック加工業の会社で看板制作などをしている会社です。代表の折井匠さんが癌になられて死の危機に瀕した時に思ったことが「自分の人生なのだから、好きなことをしないと」ということ。そして思い立ったことが小さいころから大好きなファンタジー世界の剣を持てるようにしたい!ということでした。剣づくりから始まって魔法のステッキや衣装、舞台装置までつくるようになったそうで、ファンタジー世界をリアルに拡張する展示会を行ったんです。そのことを知って魔法部みんなで、展示会へ足を運びました。何よりも、子どもの時に感じた「何にでもなれる」という気持ちを、大人になっても持ち続けようとする折井さんの考え方や、それをみんなにも感じて欲しいと活動されていることに共感し、ぜひ一緒に何かしたいですとお話ししました。
Q8、まさに魔法部と同じ思いで活動されていて、運命のような出会いですね。具体的にどのようにコラボしましたか?
ピーチ:「Stage Felissimo」でコラボ展示『匠工芸meets魔法部展~ワルプルギスの夜を祝って~』を開催しました。ワルプルギスの夜というのはヨーロッパのお祭りで、4月最後の日に春の訪れを魔女たちが祝うもの。そのお祭りにちなんだ世界観の展示をつくり、魔法陣や炎、魔法使いの書斎などのフォトスポットやコラボカフェ、記念品グッズを制作しました。「匠工芸」さんがもともと魔法陣をモチーフにしたコースターをつくっていたので、それを魔法部の魔法陣でつくろうと。今までの商品づくりで、いくつか魔法陣のデザインがあったので、その中から選考を行ない色味を変えたものです。
トミー:他には「匠工芸×魔法部 不死鳥の風切羽 ペーパーナイフ 」と「匠工芸×魔法部 小瓶からこぼれた ポーションコースター」をつくっています。ペーパーナイフはアクリルの板を、一枚ずつ工房で削ってつくっていて、実際に紙を切れるようにすることに結構苦戦しました。何度も試作を重ねた商品です。魔法部は女性向けの商品が多いのですが、「匠工芸」さんとの商品はいつもよりユニセックスな商品になったと思います。
Q9、プラスチック加工の技術をもとに、魔法にまつわるさまざまなアイテムが生まれているのはおもしろいです。魔法部を続けてきたなかで、印象に残っていることはありますか?
ピーチ:以前お客さまと顧客インタビューでお話しする機会があり、お客さまから「魔法部の商品を見た時に、自分が子どものころ、児童文学を好きだったことや、魔法の世界を空想することが好きだったことを思い出しました。魔法部のアイテムを見て、大人になっても好きでいていいんだって言われた気がしたんです」と言っていただいたんです。「まさにそれを伝えたかったんです!!」と、すごく感動しました。お客さまは「かわいい」「便利」という理由で魔法部の商品を選んでいるのかな?と想像していたので、この声を聞いたことで通じ合えているのかなと思えました。私たちが感じて欲しかった勇気を、その方が感じてくれていたことがすごくうれしかったです。
トミー:魔法部の商品をつくる中で、作品とコラボすると「いつも素敵なものを出してくれてうれしい」と、作品のファンの方からお声をいただくことがあり、それもうれしいですね。あと、商品を出すとよくお客さまから「この商品は、あの作品っぽさがある!」とお声をいただくことが多く、同じ文脈を共有しているようでうれしいです。一度、全く知らなかった作品が感想であがっていることがあり、調べてみたらスマホゲームだったんですね。それがきっかけで私自身そのゲームにハマり、コラボ商品化したものもありました(笑)。
Q10、魔法部は、お客さまとの繋がりがすごく強いブランドのように感じました。では最後に、今後取り組んでみたいことを教えてください!
トミー:商品はこれまで通り年に2回ほど出していきますが、それだけでなく経験や体験などをもっと提供できるようになりたいです。商品は1つのものを通してのやりとりですが、私たちが出した1つのものが、10にも100にも広がっていくものが企画できたらいいなと思っていて。なかなかむずかしいので思案を重ねていますが、例えば魔法部の洋服をバーチャル世界で着ることができるなど、1つ売って終わりではなく、そのときめきが持続できるものがつくれたらいいなと考えています。
ピーチ:ブランドを始めてから5年が経ち、私たち自身も歳を重ねてきました。「子どもの時に好きだったものを、大人になっても」という気持ちでやってきましたが、大人も年代やライフステージによってさまざまなので、より“大人になっても”の範囲を広げていきたいです。大人としての変化を繊細に感じながら、魔法部もお客さまと一緒に年を重ねていくことが理想ですね。
魔法部
あなたの日常に、ときめきと勇気の魔法を。魔法やファンタジーの世界が大好きなあなたに、心ときめく魔法のアイテムをお届けします。
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