こんにちは、フェリシモしあわせ共創事務局のFukuです。
「フェリシモMama」は、「マタニティ期も産後も”今”のじぶんを楽しむ」をテーマに、マタニティウエアや雑貨、情報をお届けするブランドです。企画メンバーは、全員が出産・育児経験者です。
妊娠すると、からだや心が変化します。出産後は、それまでとはちがう新しい日常がはじまります。おしゃれをしたり、好きなものを食べたり、遊んだり、自分を労ったり……それまで当たり前にできていたことに目を向ける余裕がなくなってしまうかもしれません。
けれど、今までとは環境がちがっても、自分らしく生きることはきっとできるはず。「フェリシモMama」は、気分の変化が激しいマタニティ期を乗り越え、仕事に子育てにがんばっている当事者だからこその目線で、“今”のじぶんのテンションを上げてくれるおしゃれなアイテムや、日々の悩みやストレスを和らげてくれる情報を提供します。
「フェリシモMama」の立ち上げの経緯と、ブランドを通して伝えたいメッセージについてお聞きしました。
話し手:寺嶋明那さん、吉田美帆子さん
聞き手:フェリシモしあわせ共創事務局
Q1、「フェリシモMama」は、どんなブランドですか?
吉田:マタニティの時期から2歳くらいのお子さまがいらっしゃるママ向けの、洋服、レギンス、下着、おむつポーチなど、おしゃれで普段使いもできるマタニティグッズや雑貨をご提案するブランドです。「フェリシモMama」は、育児経験のあるママたちが集まってできたブランドで、商品をご提案するだけではなくて、子育てにおける悩みやしんどいことにも寄り添える活動を目指しています。
Q2、どのようなきっかけで誕生したのでしょうか?
吉田:私は、普段は「リブインコンフォート」の企画チームにいます。さまざまな商品企画を手がけるなかで、マタニティでも使えるアイテムを作ってみようという話になったんです。同じ頃、Webでは「フェリシモ マタニティ」をキーワードに検索をしてくださるお客さまが一定数いることがわかり、そのニーズに応えられるブランドを立ち上げようと、まずは部活として活動をスタートしました。ファッション、雑貨、Webチームなど、事業部を超えて、さまざまな得意分野を持つ出産・育児を経験したメンバーが集まりました。
Q3、当事者視点の商品が多いのは、ママたちが企画しているからなんですね。
寺嶋:みなさんすごく楽しそうに活動していて、実は私は、子どもがいないときから「フェリシモMama」に憧れていました。出産や育児はそのときにしかできないかけがえのない経験ですし、育児で得た知恵やアイデアを商品づくりに活かしてみたいとずっと思っていたんです。育児休業からあけて仕事復帰したときに、声をかけてもらってチームに入りました。
吉田:それぞれが自分の本業を持ちながら手がけているので、みんながあまり無理のないように企画を進めています。けれど、「フェリシモMama」のメンバーが集まることで、育児にまつわることを話してストレス発散になっていたり、自分の体験が仕事に活かされることがやりがいになっていたりするんですよね。
Q4、ミーティングはアイデアに溢れていそうですね!最初はどのようなアイテムを企画されたのでしょうか?
吉田:プロジェクトが始まった頃は、継続性や工程などを考えると、ゼロから商品を企画するにはハードルが高かったので、当時フェリシモで販売していたマタニティにも使えそうなアイテムをセレクトしてご紹介していました。マタニティの時期って、妊娠前とお買い物するものや入るお店が変わると思うんですよ。 “マタニティ”をキーワードにお買い物へ行くと、自分の好きなファッションとはかけ離れたファンシーなものやキャラクターものが多くて……長時間歩きまわって探すにはしんどい時期ですし、納得いくものと出会うのがむずかしいんですよね。そうした自分たちの経験も踏まえて一番最初に作ったアイテムが、授乳も家事もしやすい「マタニティから産後も使える ママによりそうストライプワンピースパジャマ」です。産後は家にいる時間が長くなるので、家着でもあってもおしゃれだったら少しは気分が上がりますよね。妊娠したからといって、普段と全然ちがう路線のものを着ようとは思いません。「フェリシモMama」のメンバーも、私も、「着るものがなくなった」という実感があったので、その経験を活かして、今までのおしゃれをそのまま楽しめる提案を目指しています。
Q5、「マタニティから産後も使える ママによりそうストライプワンピースパジャマ」に込めた思いやこだわりを教えてください。
吉田:メンバーには、「もっとかわいいマタニティパジャマが欲しかった!」という声も多く、家の中でも外でも着られるおしゃれなパジャマを目指しました。丈は長い方がかわいいけれど、長くしすぎると赤ちゃんを抱っこして階段を登るときに裾を踏んじゃって危ないので、ギリギリの丈感を狙いました。一番上のボタンは子どもが引っ張っても開かないようにボタンホール仕様にして、2つ目以降はスナップになっているのでボタンをかける手間が省けます。裾にはスリットを入れて抜け感を。細部にとことんこだわって、育児に使いやすいけれど、お出かけにも使っていただけるおしゃれなものづくりを目指しました。実際に、お客さまがお出かけの際に着用しくださっているのをInstagramで見つけて、とてもうれしかったですね。
Q6、商品企画では、メンバーの実体験に加えて、お客さまの声も取り入れられているのでしょうか?
吉田:そうですね。どのアイテムも、まずは、メンバーが自分のマタニティ期や育児中のことを思い出しながら、デザイン性と実用性を兼ね備えたものを企画します。そして、商品化したら、実際に使っていただいたお客さまの声を反映してさらに改善していきます。他にもママのお声を取り入れている商品が、「便利で大容量 2-WAYマザーズリュック」です。妊娠アプリ「ninaru」をリリースされている企業さまとコラボレーションして完成したバッグで、「ninaru」のユーザーさまにアンケートをとっていただき、たくさんのママのニーズを反映して完成しました。子育てがはじまると、荷物がすごく増えるじゃないですか。おむつや着替え、おもちゃ、哺乳瓶、それに加えて自分の荷物もあります。赤ちゃんを抱っこして背中に荷物を背負うので、リュックそのものは軽さが求められます。あとは、ファスナーが開けやすいことや撥水素材など、シンプルなデザインだけれど、育児に欠かせない機能を盛り込んだ商品です。リュックがバックパックみたいにかさばって、赤ちゃんを抱っこすると前後ですごいかさになるので、ものを入れてもスリムに収まる仕様にして、抱っこ紐とリュックを肩にかける順番を間違えてもワンタッチでリュックをおろせるように工夫しました。
Q7、商品を企画する際に特に心がけていることは?
吉田:マタニティじゃなくなっても使えるアイテムづくりです。マタニティの時期はすぐに終わってしまうので、できるだけ産後も使えるデザインにしています。例えば、「Moredde マタニティから産後も使える しめつけないのが心地いいウエストクロス仕様のリブレギンス」は、お腹の部分がクロス仕様になっていてゴムが入っておらず、ウエスト部分が伸び切らないので、お腹が戻ってもずっと着られるデザインになっています。商品チェックの際は、産前産後の使用感を試すために、私も試着しますし、妊娠中の方にも試着していただいて、2パターンのチェックを行っています。
寺嶋:産後のことに配慮したデザインではありつつも、妊娠中は敏感肌になったり体質が変わったりもするので、肌触りがよく締め付け感がないなど、マタニティの時期をいかに快適に過ごせるのかについてもすごく考えて企画しています。あと、実用性の高いものづくりにはとことんこだわります。特に一人目の育児の場合、誰にも急かされていないのに授乳やおむつ替えに焦ったりする、なんていうこともしばしば。そんなときでもストレスなく使えるよう、子どもとの暮らしにおける細かい困りごとに配慮しています。サンプルをチェックをするときには「この仕様だともたつく」とか「めんどうなのでここを改良しよう」など、いつもさまざまな意見が飛びかっています。
吉田:私や寺嶋は、普段もファッションアイテムの企画をしているので、つい実現性を先に考えてしまうことがあるけれど、いろいろな事業部のメンバーが集まっているチームなので、実現性を超えた新鮮なアイデアが出てきておもしろいですよね。
Q8、印象に残っているアイテムはありますか?
寺嶋:「タムロアヤノ×Mamaおむつカバー」の企画ですね。ぬのおむつの上につけるカバーで、新生児から3歳くらいの子どもが着られるフリーサイズの商品です。新生児と3歳では子どもの大きさが全然ちがうので、とにかく月齢のちがういろいろな赤ちゃんに試着してもらって、サイズの調整方法を試行錯誤してできたアイテムで。完成した時のよろこびもひとしおでした。
吉田:新生児に履いてもらったときは「こんなに小さいんだ!」と、おどろきました。自分の子どもが赤ちゃんだった頃のことって、忘れてしまいますよね。
寺嶋:ウエストの調整部分を、最初はスナップボタンにしていたのですが、留めるときに手間がかかるため、マジックテープの面積を広くして調整しやすくしています。おむつ替えのときは、赤ちゃんが急におしっこしちゃったり、暴れたりしてママがてんやわんやすることが多いので、ぱぱっと止められる仕様にしかったんです。また、子どもっぽいカラフルなものではなくて、ママがデザインを楽しめて、子どもの写真を撮るときやお出かけのときにも気分が上がるものにしたくて、タムロアヤノさんとコラボレーションして、大人っぽいデザインに仕上がりました。子育てをしているママたちが、少しでも楽しくなってほしいと試行錯誤を重ねた、思い出深いアイテムです。
Q9、商品以外にも、いろいろなイベントを手がけておられますよね。
吉田:私の子どもが小さかった頃を振り返ると、子連れでいけるイベントってなかなかなかったと思うんです。だから、ベビーマッサージ、ママのメイクやヘアアレンジ教室、和菓子作りなど、ママに息抜きしてもらえるイベントを開催してきました。きれいになってテンションを上げたり、練り切りを作って新しいことにチャレンジしたり。最近は、コロナ禍の影響でなかなか開催できていなかったのですが、2022年末には久しぶりにクリスマスイベントを実施しました。「ノンアルコールワイン&スイーツで楽しむヨーロッパのクリスマス」と題して、世界のクリスマス映像を見ながら、旅行気分を味わえるイベントです。会場は、神戸の「PORTO(ポルト)」さんという育児スペースに協力していただきました。保育士さんが常駐して子どもをみていただけるので、参加したママたちにもゆっくり過ごしてほしいなと思ったんです。
また、「育休後職場復帰セミナー」も行いました。育休後の働き方や仕事と育児の両立のコツを学べる講座、実際にワーママとして働くフェリシモのスタッフが、夫との家事分担のコツやタイムスケジュールをご紹介しました。フェリシモはフレックス制度が取り入れられていたり、男性の育休もとりやすく、育児をしながら仕事をしやすい環境なんです。育児と仕事を両立する社員が多いので、リアルな声をお届けできたらなと思って企画しました。育児のしんどいことをいろいろ話したり、聞いたりすることで、少しでも気持ちがすっきりするような場を提供できていればうれしいです。
Q10、今後の展望をお聞かせください!
吉田:これまでは、マタニティグッズの開発が多かったのですが、今後は、産後に使えるおもちゃ、食器、ギフト、ベビー服など、お客さまのニーズに沿ってセレクトした良質なアイテムも積極的にご紹介していきたいと思っています。そして、今、力を入れているのが、産前産後のママたちとのつながりづくりです。子どもの成長に伴い、マタニティ期や子どもが赤ちゃんの頃の私たちの記憶はどんどん薄れていきます。「フェリシモMama」では、できるだけリアルに必要とされているものを企画したいと思っているので、妊娠中の方や産後のママたちの声を取り入れたいと考えていました。そこで、「フェリシモMama」のアンバサダーとして、商品の使用感をInstagramに投稿していただく仕組みをつくりました。フェリシモ社員の育児体験も積極的に聞くようにしています。私たちの経験が誰かの子育てのアイデアになればなと思っています。
寺嶋:「フェリシモMama」の活動は、子育てのしんどい部分にちゃんと寄り添う活動でありたいんです。ですから、商品だけではなくて、サービスやイベントももっと充実させていきたいと思っています。例えば、夫婦関係に悩んでいる方って、たくさんいると思うんです。パートナーとの家事分担がうまくいかない、ワンオペ育児状態になってストレスや疲れがたまっているなど……。家の外では相談しづらかったり、人と話す機会があまりないケースも少なくないですし、病気のお子さんを育てている親もいます。なかなか人と本音で話す機会のない人や、元気のないママたちがストレスを解消できたり、励ましあえたり。「フェリシモMama」には自分の居場所があると思っていただける活動を手がけていきたと思っています。
フェリシモMama
マタニティ期も産後も、”今”のじぶんを楽しむ。
からだや心の変化もいろいろあるけれど、あなたの毎日に「“今”のじぶんを楽しむ」時間やできごとが増えていきますように。
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