- ・フェリシモ 日本伝統生活文化基金
〈プロジェクトの中間報告〉
2009年より神戸市北区大沢町で自然の中での体験型ワークショップを開催しています。
使われていない「空き家」を再利用して、日本の文化を学び、継承するための人材育成の拠点となるベースをつくり、復活させています。都会にいる人々や若い世代、あるいは在日外国人や海外からの観光客に対して、しっかりと日本の伝統文化の素晴らしさを伝えていくためのプロジェクトです。
【2017年1月~2018年7月までの進捗状況】
①プロジェクトスケジュール
1月 :旧建屋の電気付け替え
2月~8月:旧建屋の片付けおよび解体
8月 :かまど造り
11月3日 :活動15周年を迎えました。
まだ途中の段階ですが、法人メンバーや個人メンバー、学校関係者
を迎えてお披露目会を開催。
②進行中の内容
オープンキッチンの設置および土間造り
オープンキッチンの設置に関しては、下水が通っていないことから、下水の設置だけで120万円が必要になりました。これからファンドレイジングをしながらキッチン設置のための費用を作り、オープンキッチンと土間を仕上げていきます。
③総事業としての完成予定は、2019年春を目指します。
旧建屋を解体しました。旧建屋の解体を業者に頼むと大きな費用が必要になることから、メンバーと一緒に自分たちの手で進めてきたため、解体だけで数ヵ月かかりました。この間、日本伝統文化の継承イベント、5月田植え、玉ねぎの収穫、6~7月野菜作り、9~10月稲刈りなど、休耕田を生かした野菜と米作りも同時進行しています。その他にも、海外からの高校生の受け入れ、国際学校の子どもたちへのかまどを使った調理やそうめん流しなどを行いました。
三重県から愛農かまど造りのプロである、野呂氏を講師としてお迎えし、無事にかまどは完成しました。薪の量が少なくて済むという、日本の昔の文化に現代の知恵がプラスされた、エコロジーで画期的なかまどです。空き家で使われていたお風呂場を再利用し、学生のメンバーが中心となって作り上げました。
建屋を潰した跡地に残ったお風呂場を再利用し、愛農かまど設置準備スタート。
かまど完成!
自分たちで作った野菜を使い、かまどで調理をして、
みんなで同じ釜のめしをいただきます。
【講師プロフィール】
野呂由彦氏
三重県多気町の代々続く農家で、今は主に農作業(水田・畑・茶・梅・山林・養鶏)を妻と2人で小さな小さな農家の生活を送っています。身近にある地域の資源を最大限に活かし、仲間である地域の方々の力を借りて、小さく豊かにらくに生きていけることを目指して、日々生活しています。
【愛農かまどの歴史】
戦後すぐ愛農会が創立され、農村の生活改善事業の一環として、少ない薪でもむらなく料理ができるように設計されたかまどです。料理研究家の酒井章平氏が考案され、戦後から昭和30年代にかけて、日本の農村に普及しました。2004年に北村藤一さんが私の家に愛農かまどを造ってくださったのを機に、一応教えを受けた私が、造りたいという方々のもとを訪ねて、一緒に造り、完成することを続けさせていただいています。
*北村藤一さんは農業のかたわら、主に三重県内の農家に400基以上の愛農かまどを据え
付けられた方です。
〈支援者のみなさまへ〉
このプロジェクトには大きなビジョンがあります。日本人と外国人の子どもたちや若い世代が、日本の地域で、温故知新の精神を学び、日本の文化に触れながら、自然の中で学び、研究できる場づくりです。未来の人材育成のために、この活動を推進しております。時間の必要なプロジェクトですが、学生や、メンバーと共に推進して参ります。引き続き応援をどうぞよろしくお願いいたします。
(Peace & Nature イナンルさまより)
■ Peace & Natureさまのその他の活動はこちらからご覧いただけます。
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