日本ユネスコ協会連盟は30年間にわたる戦争・内戦で経済、社会インフラ、教育システムが壊滅的な打撃を受けたアフガニスタンにおいて、地域の学習センターである寺子屋を設立し、識字クラスや技術訓練を通じ、人びとの生活向上や国家再建への支援をしています。
女性のための識字クラス(9ヵ月間)
2018年1月、アフガニスタンで16軒目となるミルバチャコット寺子屋(CLC)がカブール北部に完成し、開所式典が実施されました。式典には教育省識字局のラヒミ副大臣やカブール県のハイダリ知事をはじめ、地域の人びと100人以上が参加しました。
治安が悪化しているカブールで式典が安全に実施されるよう、多くの軍や警察関係者が警備にあたりました。式典の様子は、国営テレビをはじめ多くのメディアで放送されました。アフガニスタン政府が、いかに寺子屋プロジェクトを重要視してくれているかがわかる式典となりました。
ミルバチャコット寺子屋の開所式典
アフガニスタンでは国内の紛争地から多くの人びとがカブール郊外に逃れ、国内避難民キャンプで生活しています。2017年度は、カブール北部のバリカブにある2ヵ所のキャンプで識字クラスを開始しました。5クラスが実施され、紛争地で一度も学校に通ったことない女性たち158人が懸命に学びました。2017年度は、合計で23クラスを実施し、657人が修了しました。ほかにも、裁縫や革製品づくりなどの技術訓練が12クラス行われ、377人がさまざまなスキルを身につけることができました。
革製品づくりのクラス
〈支援者のみなさまへ〉
日本ユネスコ協会連盟が実施する、アフガニスタン寺子屋プロジェクトにご支援をたまわりまして、誠にありがとうございます。アフガニスタンの成人識字率(15歳以上)は世界最低水準で、農村部の女性にいたっては10%以下とも言われています。
みなさまのご支援によって、内戦や女性の教育を重視しない習慣などによって教育の機会のなかった女性たちが基本的な字の読み書きを学び、さらに技術訓練によってスキルや収入アップにつながっています。これからもご支援たまわりますよう、なにとぞよろしくお願いいたします。
■日本ユネスコ協会連盟さまのその他の活動はこちらからご覧いただけます。
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