フェリシモCompany

2013年度基金活動報告 ー フィリピンでのストリートチルドレンの保護活動支援(チルドレン・オブ・セブ・ファウンデーション)

2013年度に次の基金より拠出したチルドレン・オブ・セブ・ファウンデーションさまの年次活動レポートをご紹介します。

  • チルドレン・オブ・セブ・ファウンデーション基金

 

■2014年に実施したプログラム及び奉仕活動の成果

<住宅支援> ・・・ パリアン・ドロップ・イン・センター
2014年度、パリアン・ドロップ・イン・センターでは104名(男児:54名、女児:50名)の子どもたちへ避難所として住まいを提供することができました。

カテゴリー2013.jpg

センターに滞在中、子どもたちはさまざまな心理社会的介入を受けました。それは、安全確保、生活必需品の供給、価値観形成の授業、カウンセリング、精神形成の授業、心理テスト、医療、公式及び非公式の教育など。子どもたちの外見やふるまいは、センターに入ったときと比べて、よくなり続けています。

センターの職員は、セブ市ストリートチルドレン対策委員会のさまざまなスキル向上のためのトレーニングに参加しています。トレーニングによって能力や知識を高め、子どもたちをケアする姿勢を学ぶことができるようになります。今年は子どもの性的虐待による沈黙を破るセミナー、特別な保護の必要な子どもを介護するためのしつけセミナー、子どもの防衛行動セミナー、思春期の若者の育て方のトレーニングに参加しました。 

その一方で、ソーシャルワーカーは、センターに避難している子どもが元いた場所を探し続けます。一旦、両親か親戚が見つかると、CCFIはその地域の社会福祉事務所に対して、養育権のある家族のもとへ子どもを戻すことができるかどうかを査定するためのケーススタディーを実施するようリクエストします。

地域の社会福祉事務所は、家族や親戚が子どもを保護することができると推薦すると子どもは彼らのもとに返されます。しかし、家族がその役目を果たせない場合はセンターに滞在し続けます。そして、リハビリプログラムのあるセブ市ストリートチルドレン対策委員会のメンバーのほかの施設に紹介されるのを待ちます。

 

センターの子どもたち2013.jpg

パリアン・ドロップ・イン・センターの子どもたち

 

<委託>
年末には、130人の子どもたちがほかの施設に移るか、元いた場所に返されました。

・さらなるリハビリや長期間にわたる避難所が必要なため、センターを持つNGOへ預けられた子どもたち
 14人
・DSWDもしくは元いた場所にある地域の社会福祉事務所に移され、後に家族に返された子どもたち 37人

パリアン・ドロップ・イン・センターでは25名の子どもが連絡もなくセンターを去り、28人の子どもは現在もセンターに滞在しています。

 

<医療サービス>
CCFIの子どもたちは、通常バランゲイ・パリアン・ヘルス・センターとセブ市医療センターで必要な無料の医療サービスが受けられます。

子どもたちは、ビタミンAと鉄のサプリメントをもらえたり、駆虫と歯科のサービス、結核のレントゲン検査やA型肝炎、B型肝炎、C型肝炎のワクチン接種を受けることができます。耳鼻咽喉科のリベラ・ガビー医師は無償で子どもたちに医療をほどこしてくれます。

医療サービス.jpg

 

<ストリートでの教育学級>
1993年からCCFIでは、埋め立て地や沿岸部、共同墓地などに住み着いている子どもたちにストリート教育学級を行っています。毎年、300人以上の子どもたちがこのプログラムを利用しています。CCFIはこのプログラムがなければ、さらに多くの子どもたちがセブ市の路上を放浪することになっていたと確信しています。

ストリート教育学級は幼児期のための学習で、正式な学校へ通うための準備プログラムになっています。子どもたちは実用的な文字や数字の学習から、生活指導、コンサルテーションやレクリエーション活動、医療サービス、精神面やモラルの形成などをサポートされます。5人の教育者が月曜から金曜までクラスを行います。アボイティズ財団は1995年から継続的にこのプログラムのための資金を援助してくれています。

2014~2015年には、251人の子どもたちがこのプログラムに参加し、現在227人(90.4%)が未だストリート教室学級に参加しています。教育者たちは教室に参加しなくなった子どもたちの居所をつきとめたり、居住していないことを確認したりすることにも力を尽くたり、子どもたちの両親と継続的に毎週のミーティングを行うことで子どもたちがクラスの中でどんな風に成長しているかについて話しあいます。このクラスが始まってから、教育者たちは子どもたちの著しい成長を目の当たりにしています。

2014年7月の栄養月間の式典ではバランゲイの役人が組織するパレードに全員が参加しました。パレードが終わった後の栄養たっぷりの食事は両親たちが準備をしました。また、10月にはロザリオ月のお祝いもしました。ロザリオ月をお祝いすることは、子どもたちとその家族の精神的な礎を強くします。子どもたちは一緒にお祈りをすることで聖なるロザリオの大切さを教わりました。
クリスマスパーティーではストリート教育者がいろいろな室内ゲームを準備し、子どもたちは歌やダンスを披露し、笑いながら楽しくお祝いしました。子どもたちにとって思い出深いものとなりました。

ストリート教育学級の子どもたち2013.jpg

ストリート教育学級の子どもたちの様子

 

<正式な教育>
昨年、CCFIは、パリアン・ドロップ・イン・センターで保護している21人の子どもたちを正式に通学させることができました。13人はザパテラにある小学校で学習し、8人はパリアン・デイケア・センターへ入学しました。

センターの子どもたちとは別に、バランゲイ・テジェロ、カレタ、T・パディリア、キナサン・アン、ラバンゴンの都会の貧しい地域の159人の子どもに教育の援助を行いました。このうち141人は小学生レベルで、18人は高校生レベルです。

現在、正式に通学している子どもたち全員が、以前ストリート教育学級に参加していました。アボイティズ財団は小学生の子どもたちに、ロバート・ビツェル氏は高校生たちへ学用品や制服を購入、学費の援助を行いました。

学校内の子どもたち.jpg

学校内の子どもたち

 

<社会文化及びスポーツに関しての活動>
CCFIは、社会見学や海への遠足などの社会文化活動を定期的に行い、セブ市ストリートチルドレン対策委員会とハイ・ファイブ・ホープが運営するスポーツトーナメントやセブ市ストリートチルドレン対策委員会の運営するサマーキャンプやクリスマス会などのイベントに継続的に参加しています。レクリエーションやスポーツは、子どもたちの攻撃的な気持ちや不安、フラストレーションを抑えてくれる重要な活動です。これらは本質的に癒す力があり、子どもたちの可能性や才能をひらいていきます。

社会文化及びスポーツ2013.jpg

 

みなさまからの継続的な支援は子どもたちをケアするための大切な力となっています。

 

前回の報告書はこちら

この記事をシェアする
Twitter
Facebook
LINE

コメント

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。

コメントを投稿する
ページトップへ戻る