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2012年度基金活動報告 ー フィリピンでのストリートチルドレンの保護活動支援(チルドレン・オブ・セブ・ファウンデーション)

2012年度に次の基金より拠出したチルドレン・オブ・セブ・ファウンデーションさまの年次活動レポートをご紹介します。

  • チルドレン・オブ・セブ・ファウンデーション基金

 

■2012年に実施したプログラム及び奉仕活動の成果

<住宅支援> ・・・ パリアン・ドロップ・イン・センター
2012年度、パリアン・ドロップ・イン・センターでは178名(男児:102名、女児:76名)の子どもたちへ避難所として住まいを提供することができました。

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センターでは、子どもたち主体の治療が可能な環境のもとで、健康診断や心理検査、治療を行いながら子どもたちを保護し、カウンセリングを行うことで心理社会的介入がほどこされます。その一方で、センターのソーシャルワーカーは子どもたちの血縁者にトレーニングを行います。両親や親せきの所在が分かると、チルドレン・オブ・セブ・ファウンデーション(CCFI)はその地域の社会福祉事務所へ子どもたちを家族へ返すことができるかどうかの評価をするためのケーススタディーを作成してもらえるようにリクエストします。

地域の社会福祉事務所が、元の家族もしくは親戚が子どもを養育できる状況にあると判断した場合、子どもたちは彼らのもとに返され、地域のソーシャルワーカーは子どもたちの状況をモニターしていきます。しかしながら、親類がその役割を果たせない場合、子どもたちは長期間の避難所としてリハビリプログラムを実施する「セブ市ストリートチルドレン調査特別委員会(CCTFSC)」のメンバーである別のセンターを持つ施設へ預けられます。CCTFSCはセブ市にある27の政府系もしくは非政府系機関からなるネットワークで、チルドレン・オブ・セブ・ファウンデーションはCCTFSCのメンバーになっています。

パリアン・ドロップ・イン・センターの子どもたち.jpgパリアン・ドロップ・イン・センターの子どもたち

 

<委託>
本年度末、114名の子どもたちが別の機関へ預けられるか、元いた場所へ返されました。

・さらなるリハビリや長期間にわたる避難所が必要なため、センターを持つNGOへ預けられた子どもたち
  63名
・社会福祉開発省もしくは元いた場所にある地域の福祉事務所に預けられるか、後に家族へ返された子ども
 たち 51名

パリアン・ドロップ・イン・センターでは34名の子どもたちが知らせもなくセンターを去り、30名の子どもたちが現在もセンターに滞在しています。

 

<医療サービス>
CCFIでは通常、子どもたちへ医療を提供するためバランゲイ・パリアン・ヘルス・センターのサービスを利用しています。子どもたちは無償で身体検査やコンサルテーションを施設で受けることが可能です。

また子どもたちは、ビタミンAや鉄分のサプリメントをもらえたり、駆虫や歯科検診も受けたりすることができます。耳鼻咽喉科のガビー・リベラ医師は無償でこのサービスをセンターの子どもたちに施してくれています。

 

<ストリートでの教室>
1993年より、CCFIはセブ市の埋め立て地や沿岸地、公共墓地の不法占拠者の子どもたちにストリートでの教育学級を提供しています。毎年300人以上がこのプログラムを利用しています。このプログラムがなければ、さらに多くの子どもたちがセブ市のストリートを放浪することになっていたと確信しています。

ストリートでの教育学級は体系化されていない保育と発育のための幼児教育(ECCD)で、正式な学校教育を受けるための準備としてプログラムされたものです。子どもたちは役に立つ読み書きや計算を学ぶ機会を与えられ、ガイダンスやカウンセリング、レクリエーション活動や医療サービスを受けたり、モラル形成のための機会を与えられます。ストリート教育の訓練を受けた5名の教育者が月曜から金曜までクラスを実施しています。

2012-2013年の学年度にかけて、4~8歳までの324名の子どもたちがこのプログラムに参加しました。このクラスが始まってから、ストリート教育者は子どもたちの大きな成長を目の当たりにしています。

ストリートの教育学級の子どもたち.jpg

ストリートの教育学級の子どもたち

 

<学校教育>
2012年、CCFIはセンターに滞在する28名の子どもたちに、正式な学校教育を受けさせることができました。18名はザパテラ小学校で学び、2名はドン・カルロス・A・ゴトン・メモリアル・ナショナル高校へ入学することができました。残りの8名はパリアン・デイケアセンターへ入学しました。

センターの子どもたちとは別に、CCFIでは、バランゲイ・テジェロやカレッタ、T.パディラ、キナサン-アン、ラバンゴンと言う都市の貧困地域で暮らす208名もの子どもたちに教育支援を行いました。この子どもたちは、以前ストリートでの教育学級に参加し、現在は正式な学校教育を受けている子どもたちです。学用品、制服、学校への教育費の支払いなどを支援しています。

2011-2012年の学年度においては、7名の生徒が優秀な成績を残すことができたため、2012年3月31日に行われたセブ市ストリートチルドレン調査特別委員会が運営する学位表彰式に参加することができました。

これはその学年度において優秀な成績を収めたことを学生に認識してもらうための年に一度のイベントです。CCFIにとってこのイベントは、子どもたちを勇気づけモチベーションを上げ、さらなる努力するために重要なものと考えています。

 

<社会文化及びスポーツに関しての活動>
CCFIは定期的な社会見学やビーチへの遠足などの社会文化活動も実施しています。ハイ・ファイブ・ホープといったパートナー組織が運営するサッカーや野球の祭典にも参加しています。

セブ市ストリートチルドレン調査特別委員会が運営するサマーキャンプやクリスマス集会といった年間のイベントにも、子どもたちは継続的に参加しています。これらのレクリエーション活動は子どもたちの攻撃性や不安感、フラストレーションを和らげるために重要なものとなります。これらは本来的に心を癒す力があり、同時に子どもたちの可能性や才能をひらくものでもあります。プログラムはチームまたは個人で行えるアウトドアとインドアの両方のゲームがあります。

社会文化及びスポーツに関しての活動.jpg

 

みなさまからの継続的な支援は子どもたちをケアするための大切な力となっています。

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