バルトの自然に囲まれたプーレチョコレート
前回のラトビアの王子さまチョコと違って、
今回は大手と聞いて、ちょっとテンションが上がらなかった。
私が探しているローカルな個人店とは違うと思っていたのです。
ホテルにもちゃんと社用車で迎えに来てくれるというビジネスマンぶり。
こんなところもあるんですね。
大手なんですが、こんな感じも珍しいショコラティエに出会いました。
車に乗って、景色を見ていました。平原の中を車が走る。途中海が見えたり。
朝早かったので、ちょっとぼーっとしてました。営業マンさんが、
「バルトがヨーロッパの空気を浄化してるんです、自然だらけでしょ?」と言ったのも納得の景色。
しかし、待てよ。
もう1時間は走ってるよ。広大な景色すぎてもはや写真を撮るのも忘れてました。
リガから1時間半。ようやく、アトリエに着きました。
なんと、入り口にはコウノトリの巣があります。
そこの景色は壮大でした。
プーレは村のなまえらしく、昔はベリーとかりんごの農家があった人口も少ない小さな村だそうです。そこの村のフルーツを使ったジャム作りが元だったそうです。
中に入ったら近代的な工場で、写真もNGです。商品説明もパワーポイントで行われる、いわゆるメーカーさんなんです。
でも、しかし……。この温かさは何だろう。
「私はこの村に生まれて、ずっとここで暮らしてるの。冬は寒いけど、ここはストレスがないから」
真ん中のきれいなお姉さんがそうおっしゃってました。みんな、金髪ロングヘア。ちゃんとヒールを履いてるんです。
働いてる人みんなそんな感じなんです。美しくってまぶしいくらい。
お昼ごはんでも、と、オーナーに誘われて工場の前のレストランへ。
いったいお客様はどっから来るのかと思う立地です。
ここで驚いたのは、このレストランの味です。ミシュランさん、ここにすごいレストランありますよ!!!
ちょっと関係ないけどお話してもいいですか? いや、言わせてください。
出張であっちこっち行ってますが、正直、こんなおいしいレストラン知らん。
しかも、若いシェフが一人で、特に偉そうな感じもなく、さらっとすごい料理を出すんです。文化度高すぎ!
これフランスでよく食べるタルタルという生肉のたたきなんですが、ここは健康志向でダチョウです。私、こんなデリケートなおいしさのタルタル食べたことない。ダチョウも喜んでますよ。一生忘れないタルタルです。
最後のデザートも、丸の中にアイスが入っています。そして、長いのは生のルバーブです、それをね。飴でさくっとコーティングしているのですよ。泣ける。
行ってくださいって、ええ加減なことが言えないほど、日本からは遠いなあぁ。
こんなにチョコ以外のことをお話しするのは、このレベルのショコラティエだということが言いたかった。
ほんまもんですよ。この方々。いたってナチュラルで謙虚です。自分たちのレベルが当たり前だと思っているんでしょう。
この大自然の中で文化度の高さも情報も何もかも普通に整ってる。未来的な感じがしたのです。
思いもかけない感動で一体どのチョコレートを選んでいいかわからなくなったのですが。
ラトビアの大統領の公式のお土産を作っているというのも聞いたので、やっぱりラトビアの味で。ブルーベリーのチョコレートはマストですね。
一番人気だそうです。
それと、これ! まだ未発売だそうですけど、日本に送ってくれるそうです。
ながーい箱にいろんな味が詰まっています。思った以上に長いですよ。
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フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!
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