タックとタックの間にレースを挟み込んだ上品なトップスを作ってみました。身ごろと袖に使っている繊細なレースは、この道50年のレースの匠が在籍している富山県の老舗レース工場で作られたもの。メッシュ地だけのレースで四角いタイルが並んだような独特なデザインですが、作るのがけっこうむずかしいらしく、表糸と裏糸のテンションを上手に調整する、匠の「業」なしでは作れないレースです。こだわりが詰まった可憐なレースの雰囲気に合わせて、生地もシャトルノーツのこだわり満載の白生地を使いました。シャトルノーツは、播州織の産地、西脇に機屋を構える日本発の生地ブランド。今回は、高級な超長綿を使用した極細糸を経糸にした二重織りドビー生地を選んでいます。横糸には毛羽が少なく光沢感がある60番手のコンパクトヤーンを配し、なめらか・やわらかな風合いで、肌ざわりがなんとも心地よい生地です。そんなレースと生地から生まれるトップスは、太めのタックから、ふらし始末で浮かしたレースが3分の2ほど顔を出している、凝った仕様のデザインで仕立てています。縫製は滋賀県にあるラリエさんにお願いしました。ブラウスなどのアイテムが得意な工場さんですので、凝ったデザインでも安心してお願いできます。