


まずMimiさんがピックアップしたのは、同じチェック柄のブラウスとスカート。
「両方持っていると、一緒に着ればワンピースに見えるし、片方ずつでもそれぞれがコーデの主役として活躍してくれます。上下セット買いのほうが、ワンピース一枚より着まわし力が上がって、断然お得なんです!」
ではさっそく、左のコーディネートから順にご紹介していきますね。
ワンピースみたいに

(左)落ち着いた色合いのチェックなので、セットアップとして着ても派手にならず、ワンピースより気張らずに着られるのがいいところ。
(右)トップスのすそをインすると、よりクラシカルな雰囲気に。

生地をたっぷりぜいたくに使ったパフスリーブは、少しの動作でも服全体の表情を変えてくれます。
ブラウスのみで

チェック柄ブラウスに黒パンツを合わせたら、マニッシュな着こなしに早変わり!

(左)首もと、袖口、ボタンの黒が、顔の表情まで引き締めてくれます。ブラウスを前だけインしてベルトを見せれば、さらにキリリ。
(右)パンツはやわらかいダブルフェイスのカットソー素材で、はき心地抜群。すそのボタンを留めるとシルエットが変わって、少しやさしい雰囲気に。
スカートのみで

モノトーンのトップスを合わせがちなチェック柄スカートに、あえて同系色のブラウスを合わせるのも新鮮。

ブラウスは前を開けて、カーディガンのようにはおっても。
「着物のように“衿抜き”して着ると、雰囲気が出ますよ。秋が深まってきたら、白Tシャツをダークカラーのタートルネックに替えると、ぐっと印象を変えられます」
ペチスカートとして

最後は、ワンピースの下にチェック柄スカートを重ねて。この2つのコーディネートは同じ服同士の組み合わせですが、ボタンの留め方次第で印象がガラリと変化します。
(左)ワンピースのボタンを一番上まで留めてタートルネックにしたら、下のボタンを数個外して、スカートがしっかり見えるように。
(右)首もとのボタンを開けて白Tシャツをのぞかせると抜け感が出るので、下のボタンはすべて留め、スカートはワンピースのすそからのチラ見せにとどめて。

(左)「後ろから見たときの、ほんの少しのチェック柄の威力がすごいです! 黒いワンピースを一枚で着るよりも、格段におしゃれ度がアップしますよね」
(右)サイドスリットが深めに入っているので、足さばきよく歩きやすいうえ、チェック柄の見え方もかわいい!
- 着用アイテム
- ※フェリシモ公式サイトへ移動します。


続いてのチェック柄アイテムは、ボーイッシュなシャツ。秋冬は暗い色合いが多い中、Mimiさんは顔色が明るく見える白が入ったチェック柄をチョイス。
「60代がチェックのシャツを着るとおじさんっぽく見えてしまうこともあるので、ちょっぴり工夫が必要です。少しオーバーサイズを選んでボタンを一部だけ留め、首もととウエストの2ヵ所で中のTシャツを見せると“おじさんっぽい”から脱出できますよ!」

合わせるチノパンも、濃いめのキャメルで秋らしく。深く入ったタックが、おなかとヒップまわりをカバーしてくれます。

日中暑くなってきたら、シャツを腰巻きしても。結ぶ位置を少し横にずらすだけで、こなれた感じになりますね。
- 着用アイテム
- ※フェリシモ公式サイトへ移動します。


「ブラックウォッチのプリーツスカートは永遠の憧れアイテム。昔はひざ丈でしたけれどね~(笑)。これにGジャンを合わせるのが定番でした。でも今、60代が同じ組み合わせでコーディネートしてしまうと“当時を忘れられない、取り残された人”に……。タイムスリップした人にならないために、今回はちょっぴり変化球で、デニムブラウスを合わせました」

(左)デニム素材なので、ボタン横や袖口にほどこされたカットワークが甘くならず、チェック柄とも好相性。
(右)プリーツの幅が左右で違うアシンメトリーなデザイン、足首がのぞくくらいのロング丈と、ベーシックな中にもイマドキ要素が満載。

夏はブルーを選んでいたのを秋はネイビーに、ピアスなどのアクセサリーもシルバーからゴールドにシフトチェンジします。
「靴下の差し色も、マスタードカラーなどのこっくり色を選ぶだけで、不思議と秋のお出かけが楽しみになるんですよね」
- 着用アイテム
- ※フェリシモ公式サイトへ移動します。

――チェック柄、Mimiさんとてもお似合いでした!
「うれしいです。秋はダークトーンの服が増えますが、着こなしが地味だと60代は顔色が沈んでしまうので、柄物の力を借りることはとっても大事。とはいえ花柄や幾何学柄には抵抗がある方も多いと思うので、まずは私たち世代にもなじみがあるチェック柄からトライするのがおすすめです」
――秋は柄だけでなく色選びも重要になってきますよね
「はい、私はメイクも季節ごとに色合いを変えています。服を秋色にしたのに、夏のさわやかメイクのままだと浮いてしまうんですよね。だから秋らしい風や日差しを感じたら、早めにブラウン系に移行。ただ、ブラウン系は顔色がにごって見えるので、アイシャドウのベースは明るいベージュでくすみを払っておくなど、60代ならではの工夫も意識しています」
――その他に、季節の変わり目で色を更新するものはありますか?
「いちばん気軽に色で季節を先取りできるのは、ネイルだと思います。残暑が厳しくても、指先に秋色があるだけで新鮮だし、目に入るたびに気分も上がりますよね。今年はカーキ、モスグリーン、ダークオレンジ、チョコなどの秋色を、チェック柄の中の色とコーディネートして楽しもうと思っています」

プロフィール
Mimi
64才、身長167cm。高知県の郊外のマンションに猫と暮らす。61才にして YouTubeチャンネル「Mimi’s life」を開設し、日々の衣食住のアイデアを発信中。着こなしに関する著書も多数あり、近著は『60代のおしゃれの見直し 今を楽しむ服を着て。』(主婦と生活社)など。
※クレジットの掲載がないアイテムはMimiさんの私物です
※Mimiさんが着用しているのは、記載のないものはMTサイズです
plan:暮らしとおしゃれの編集室
photo:清永 洋