革靴の臭い対策|予防のための日常的な使い方やお手入れ方法も解説
革靴を履いていると、足元が蒸れて臭いが気になる人も多いでしょう。
革靴はデリケートな素材なので、間違った対処やケアの仕方をしてしまうと、大切な靴を傷めかねません。
本記事では、身近にあるものを使って革靴の臭いを消す方法を解説するとともに、臭いを予防するための普段のお手入れ方法についても紹介します。
臭いが気にならない清潔な革靴をキープするための参考にしてください。
革靴のイヤな臭いは雑菌が原因!
革靴の臭いの原因は雑菌の繁殖です。
靴の中には雑菌のエサとなる汗や皮脂、垢が豊富。
さらに、革靴は靴の中でも通気性があまりよくないため、履いているうちに靴の中の湿度が高くなってしまいます。
エサと湿気がたまった靴の中は、雑菌が繁殖する絶好の環境なのです。
革靴の臭い取りに水洗いするのは避けよう
「革靴の臭いを取るためには水洗いすればいい!」と考える人もいるかもしれません。
しかし、素人判断で水洗いするのはおすすめしません。
一般的には、牛や豚などの革が使われたビジネスシューズは水洗いできますが、水性の染料が使われているものや、素材がデリケートなエナメル・オーストリッチなどの革靴は水洗いには不向きです。
自分の革靴が水洗いできるかどうかの判断を誤ってしまうと、臭いを取るどころか革靴を傷めてしまう可能性があります。
革靴の水洗いを検討するのであれば、専門業者や職人さんに依頼し、素人判断で行うのは避けましょう。
革靴のイヤな臭いの消し方5選
革靴の臭いの消し方は、主に以下の5通りです。
- 市販の消臭スプレー・消臭剤を使う
- 革靴に10円玉を入れる
- コーヒーかすを消臭剤として使う
- 重曹を消臭剤として使う
- エタノールで作った消臭スプレーを使う
以下の見出しで詳しく見ていきましょう。
①市販の消臭スプレー・消臭剤を使う
ドラッグストアやスーパーなどでは靴の消臭グッズを手軽に購入できます。
タイプは、以下のようにさまざまです。
タイプ | 使い方 |
---|---|
スプレー | 革靴に直接スプレーする |
置き型 | 革靴の中や靴箱に置く |
パウダー | 革靴の中にふりかける |
ボール | 革靴の中に入れる |
購入する際は、必ず革製品に対応しているものを選んでください。
②革靴に10円玉を入れる
「とにかく手軽に消臭したい!」という人には、革靴に10円玉を入れるだけの方法がおすすめです。
10円玉の95%は銅で、銅イオンが発生しています。(参考:JX金属)
銅イオンは菌の働きを抑制するため、消臭にも効果的です。
10円玉を置いた周辺だけに効果を発揮するので、革靴を消臭する際は1足5枚を目安に10円玉を入れましょう。
10円玉を入れた革靴を一晩放置し、その後革靴を陰干しすれば消臭完了です。
銅イオンは永続的に出続けるものですが、だからといって革靴に10円玉を入れっぱなしにしてしまうと、靴の中が銅臭くなったり10円玉が靴の臭いを吸ったりしてしまいます。
10円玉は入れっぱなしにせず、黒く変色してきたら取り出しましょう。
③コーヒーかすを消臭剤として使う
コーヒーが好きで自宅でよく飲む人におすすめなのが、コーヒーかすを使った消臭剤です。
コーヒーかすの表面に開いた小さな穴が臭いを吸収するため、消臭効果が期待できます。
この仕組みは、消臭効果が高いとされている活性炭と同じです。
コーヒーかすに水分が含まれている状態だと、水分があることによって臭いの吸収率がアップします。
使い方は、水分を含んだままのコーヒーかすをお皿に入れて、靴箱に置くだけ。
湿ったコーヒーかすを放置するとカビが生えてしまうので、長くても2日程度で撤去してください。
コーヒーかすを革靴の中に入れる場合は、以下のいずれかの方法でしっかり乾かしてから使いましょう。
乾かし方 | 方法 |
---|---|
自然乾燥 | 日当たり・風通しのよいところに置いておく |
電子レンジ | かき混ぜながら数分温める <目安> ドリップコーヒー2杯分:500w/600wで3〜4分 |
フライパン | 火加減を調節しつつ、水分が飛ぶまで煎る |
乾いたコーヒーかすをペーパーフィルターやお茶パックなどに詰めて口を閉じ、革靴に入れるだけです。
もちろん靴箱にも使って構いません。
効果をあまり実感できなくなったら、新しいものと取り替えましょう。
④重曹を消臭剤として使う
1つあると家中の掃除に活躍する重曹は吸湿効果が高く、靴の中の湿度や臭いを吸収します。
さらに、雑菌のエサとなる汗や皮脂を分解して臭いそのものを抑える効果も期待できます。
アルカリ性の重曹を使うことによって、足の裏にあるエクリン腺から出る汗や皮脂の酸性汚れを中和・分解できるからです。
重曹の消臭剤を作る手順は以下の通りです。
<手順>
- お茶パックや使い古しの靴下など、通気性のあるものに重曹を100g程度入れ、こぼれないように口をしっかり閉める
- 1を革靴の中に一晩入れておく
中に入れた重曹は、2〜3ヵ月に1回のペースで交換してください。
⑤エタノールで作った消臭スプレーを使う
アルコールの一種であるエタノールは、除菌効果があることで知られています。(参考:エタノールの除菌効果)
アルコールは、揮発するときに臭い物質も一緒に揮発させるため、消臭に有効です。(参考:アルコールの共沸効果)
この効果を利用して、アルコールの一種であるエタノールを使った消臭スプレーを作ってみましょう。
手作りする際は、薬局で売っている無水エタノールを使用します。
<手順>
- 水道水100mlに、30〜50mlの無水エタノールを加える
- 1をアルコール対応のスプレーボトルに入れる
- 臭いが気になる革靴の中にスプレーする/もしくは布にスプレーして革靴の中を拭く
革靴の表面にエタノールが付着してしまうと、革が乾燥し変色・損傷を招く可能性があるため、十分注意してスプレーしましょう。
万が一アルコール成分がついてしまった場合は、少量の水を含ませた布で拭いたり、革靴を自然乾燥させたりします。
それでも元の状態に戻らなければ専門業者に相談してください。
革靴のイヤな臭いを予防できる使い方&日々のお手入れ5つ
革靴のイヤな臭いは、日々の使い方やお手入れの仕方で予防できます。
予防策は以下の5つです。
- 2〜4足の革靴をローテーションで履く
- 革靴の中を乾燥させる
- 革靴の中にインソールを敷く
- シューズボックスの換気をする
- 足を清潔に保つ
上記の予防策で、清潔な革靴をキープしてください。
①2〜4足の革靴をローテーションで履く
同じ革靴を毎日履き続けるのではなく、数足の革靴をローテーションして履くのが理想です。
同じ革靴を連続して履くと、汗や皮脂が革靴の中に蓄積される他、汗が乾ききらずイヤな臭いを発生させてしまいます。
1日革靴を履いたら、少なくとも1日は革靴を休ませる必要があるので、2〜4足用意して連日同じ革靴を履かずに済むようにしましょう。
②革靴の中を乾燥させる
ローテーションによって革靴を休ませている間に、中をしっかり乾燥させます。
たとえ革靴を連続して履いていなくても、1日履くだけで湿気や汗がたまるので乾燥が必要です。
革靴の乾燥には以下のアイテムいずれかを使ってみてください。
新聞紙
新聞を取っている人におすすめなのが、古新聞を丸めて革靴の中に入れておくだけの臭い対策です。
新聞紙の原料であるセルロースは繊維同士に隙間があり、この隙間が湿気や臭いを吸収します。
また、インクに消臭効果のあるカーボン(炭)が含まれている点も、新聞紙を消臭対策に使う理由です。
新聞紙なら、手軽に湿気・臭い対策ができる上に古新聞を再利用できます。
なお革靴に入れた新聞紙は中の水分を吸収しているため、入れっぱなしにしていると雑菌が繁殖してしまいます。
新聞紙が湿ってきたら、新しいものと交換してください。
木製のシューキーパー
履いた後の革靴に木製のシューキーパーを入れておくと、湿気の吸収や消臭効果が期待できます。
なかでも、殺菌・消臭効果が高いと言われているシダーのシューキーパーを使うのがおすすめです。
なお、革靴を脱いですぐにシューキーパーを入れないよう注意してください。
革靴を脱いだ直後は、靴の中に湿気がかなりたまった状態です。
そのため、シューキーパーをすぐに入れてしまうとシューキーパー自体に湿気がこもり、革靴の乾燥が遅れてしまう可能性があります。
以下の手順で革靴を乾燥させてください。
- 革靴内部の空気の入れ替えや乾燥のため、脱いだ革靴を陰干しする
- 革靴が半分ほど乾いた状態になったら、シューキーパーを革靴に入れる
- 2の状態で1〜2日程度休ませる
シューキーパーを革靴に入れっぱなしにしておくと型崩れを招く可能性があるので、長期間の使用は避けましょう。
除湿剤
革靴に靴専用の除湿剤を入れるのも、手軽に吸湿・防臭する方法のひとつです。
除湿剤には以下のような種類があります。
- シリカゲル
- 活性炭を使った除湿剤
- シダーやヒノキといった天然由来の素材を使った除湿剤 など
天然由来の除湿剤なら天日干しすれば湿気を飛ばせるので、半永久的に使えます。
フェリシモの「1/d for Shoes 靴用除湿剤」も革靴の乾燥におすすめです。
材料として使われているのは、なんと国際宇宙ステーション内実験装置にも使われたという除湿剤!
革靴に入れるだけで、グングン湿気を吸い取ります。
本体がぷっくりと膨らんだら十分湿気を吸収したサインなので、新しいものと交換しましょう。
本体はひもでつながっていて、ブーツのような丈の長い靴に入れても取り出しやすい他、フックに引っかけて保管もできますよ♪
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③革靴の中にインソールを敷く
革靴の中にインソールを敷いておくと、汗を吸収して臭い予防になります。
インソールを使ったらその日のうちに取り替える必要があるため、あらかじめ数セット用意しておくと便利です。
使用済みのインソールはしっかり干して乾かしましょう。
おすすめは、抗菌・消臭効果のあるインソールです。
フェリシモでは、抗菌消臭効果が期待できる「花柄消臭インソール」が販売されています。
女性用の革靴にぴったりなかわいい花柄が魅力的♪
革靴を履いて歩くのが楽しくなるでしょう。
また、インソールの指の付け根・かかと部分にはクッションが入っているため、歩行時の衝撃を吸収し、疲れ知らずでスイスイ歩けます!
インソール内部には活性炭素繊維が使われていて、気になる臭いを消してくれますよ。
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その他、レザー素材のインソールもおすすめです。
レザーは吸湿・吸水性に優れていて、革靴を履いているときに気になる湿気や汗を吸収し、イヤな臭いを防止します。
レザー素材なら革靴に違和感なく使えるでしょう。
④シューズボックスの換気をする
シューズボックスの扉を閉めっぱなしにしていると、中に湿気がこもって雑菌が繁殖し、臭いの原因になってしまいます。
1週間に一度を目安に、シューズボックスの扉を開けて定期的に換気することが大切です。
1日の中でも湿気が少ないとされる13〜15時くらいの時間帯に、1時間ほど開けっぱなしにしておくとよいでしょう。
⑤足を清潔に保つ
足から出る汗や皮脂が臭いの元となる雑菌のエサになるため、足を清潔にしておくことも大切です。
足の指の間や爪の両脇は雑菌がたまりやすい場所なので、入浴時に丁寧に洗いましょう。
爪周りのケアには、爪ブラシを使うのもおすすめです。
雑菌の繁殖を防ぐため、お風呂上がりに足の水気をしっかり取るのもポイント。
また、爪を短く切っておくと垢がたまりにくくなり、臭いの発生を抑えられますよ。
まとめ
革靴のイヤな臭いは、市販の消臭グッズを使う他にも、以下の身近なアイテムや手作りの消臭剤でも防止できます。
- 10円玉
- コーヒーかす
- 重曹を使った消臭剤
- エタノールを使った消臭スプレー
普段の革靴の使い方やお手入れ方法を見直せば、革靴の臭いが気にならなくなるでしょう。
手軽に革靴の防臭をしたければ、記事内で紹介したフェリシモのアイテムを取り入れるのがおすすめ♪
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