浴槽の黄ばみはどう落とす?色がつく原因と汚れを予防するコツも解説
「浴槽の黄ばみをきれいにしたいのに取れない……」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
落ちないからといって放置してしまうと、さらに黄ばみが蓄積して落としにくくなる可能性があります。
しかし、黄ばみの原因を見極めた上で適切に対処すれば、浴槽をきれいにできるでしょう。
本記事では、黄ばみの原因を押さえるとともに、黄ばみの正しい落とし方や汚れを防止するコツを解説します。
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浴槽の黄ばみの原因は?
浴槽の黄ばみの原因は、大きく分けて以下の3つです。
- 汚れ
- 色素沈着
- 経年劣化
以下では、原因について詳しく解説します。
水垢・石鹸カスなどの汚れ
お湯の水面あたりにできる黄ばみは、以下3つのいずれかです。
- 水垢
- 石鹸カス
- 皮脂汚れ
それぞれの性質や汚れがつく過程を表にまとめました。
汚れの種類 | 性質 | 汚れがつく過程 |
水垢 | アルカリ性 | ・水道水に含まれるミネラル成分が残って付着 |
石鹸カス | アルカリ性 | ・シャンプー・ボディーソープなどが付着 |
皮脂汚れ | 酸性 | ・体の皮脂が浮き出して付着・洗い場で体を洗っているときに浴槽に飛ぶ場合もある |
上記の汚れが蓄積されると、黄ばみとして浴槽に残ってしまいます。
入浴剤による色素沈着
多くの入浴剤には着色料が使われているため、使用頻度が高いと入浴剤の色が浴槽に移って黄ばみに変化します。
緑やピンクなどの濃い色や明るい色の入浴剤は、とくに色素沈着しやすいです。
経年劣化
同じ浴槽を長年使っていると、汚れの付着を防ぐためのコーティングがはがれ落ちて浴槽が黄ばんでしまいます。
浴槽の寿命は15〜20年と言われているので、使用期間の長い浴槽の黄ばみは、経年劣化が原因の可能性が高いと言えるでしょう。
浴槽の素材はさまざまで、ユニットバスの素材としてよく使われているFRP(繊維強化プラスチック)素材の浴槽は、とくに黄ばみがつきやすいとされています。
中性のお風呂洗剤では浴槽の黄ばみが落ちない!?
中性タイプのお風呂用洗剤は、中に含まれている界面活性剤の働きで、本来混ざることのない油分(皮脂)と水分を混ぜ合わせて汚れを落とすのが特徴です。
普段の掃除用としては使えますが、黄ばみや頑固な汚れにはほとんど効果がありません。
浴槽の黄ばみの落とし方3つ
浴槽の黄ばみの落とし方は、主に以下の3つです。
- 黄ばみを研磨する
- 黄ばみを中和する
- 黄ばみを漂白する
次の見出しで詳しく見ていきましょう。
①黄ばみを研磨する
上記で説明した通り黄ばみの原因はさまざまで、汚れの場合は酸性・アルカリ性両方のタイプがあります。
黄ばみを研磨する方法であれば、黄ばみの原因となる汚れの性質を問わずアプローチできるでしょう。
おすすめなのが、以下のクレンザーを使った研磨方法です。
<用意するもの>
- お風呂用クレンザー
- やわらかめのスポンジ
<手順>
- 浴槽をシャワーで流して濡らしておく
- スポンジを濡らし、クレンザーをつける
- 2で浴槽の黄ばみ部分をこする
- シャワーで流して完了
クレンザーの種類は複数あるので、浴槽に使う場合はお風呂用のものを選んでください。
お風呂用のクレンザーなら粒子が細かいため、浴槽をほとんど傷つけることなく研磨できます。
もし上記の工程を一度試しても汚れが落ちなければ、同じ工程を繰り返しましょう。
②黄ばみを中和する
黄ばみの原因のひとつである汚れは、酸性・アルカリ性の2種類です。
汚れの性質とは反対の性質をもつ洗剤を使うことで、汚れが中和されて落ちます。
黄ばみの原因が酸性汚れ・アルカリ性汚れのどちらか特定できる場合は、以下いずれかの方法を試してみましょう。
水垢・石鹸カスには酸性の洗剤
アルカリ性の性質をもつ水垢・石鹸カスには、酸性のクエン酸を使って、以下のように対処するのが効果的です。
<用意するもの>
- クエン酸
- 水
- スプレーボトル
- キッチンペーパー
- ラップ
- やわらかめのスポンジ
<手順>
- 水200mlにクエン酸小さじ1を混ぜてクエン酸水を作る
- 1をスプレーボトルに入れて、汚れが気になるところに吹きかける
- 2の上をキッチンペーパー、ラップの順で覆い、2時間ほど放置する
- キッチンペーパーとラップをはずし、スポンジで黄ばみ部分をやさしくこする
- 最後に水で流せば完了
スポンジの代わりに、パックに使ったキッチンペーパーやラップでこすってもOKです。
黄ばみは頑固なので、2時間たっぷり放置しましょう。
クエン酸以外では、同じく酸性の酢を使うのもおすすめです。
ただし、浴槽や部品の素材が以下のいずれかの場合、酸性洗剤は使えません。
- 大理石
- 天然木
- 鉄をはじめとする金属
- セメント
誤って使ってしまうと、素材の腐食や変色を招いてしまうので、使用前に確認しましょう。
皮脂汚れにはアルカリ性の洗剤
酸性の性質をもつ皮脂汚れには、アルカリ性の重曹を使って以下のように対処するのがおすすめです。
<用意するもの>
- 重曹
- お湯
- やわらかめのスポンジ(できれば長い持ち手つき)
<手順>
- お風呂に、42〜50度くらいの熱めのお湯を90L程度張る
- 重曹1カップをお湯の中に入れてしっかり混ぜる
- 翌朝まで放置したらお湯を抜く
- 最後にスポンジで軽くこすり、水で洗い流せば完了
重曹は、熱めのお湯にしっかり溶かすことで、アルカリ度が高まって汚れが落ちやすくなります。
持ち手が長いブラシやスポンジがあれば、混ぜるときに便利ですよ!
入浴後のお湯を追い焚きして使えば、新たにお湯を張る必要がないので節水になって◎
酸性の汚れには、フェリシモで販売されている弱アルカリ性の「お風呂クリーナー」もおすすめです。
入浴後の残り湯にお風呂クリーナーを入れるだけの簡単お掃除♪
翌朝まで放置するだけで、酸性汚れを楽に落とせます。
お湯の中に、お風呂で使う小物類やおもちゃを一緒に入れるのも◎
全部まとめてピカピカにできるので、時短になるでしょう。
またお風呂クリーナーを入れて追い焚きすると、風呂釜の中まできれいにできますよ!
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③黄ばみを漂白する
オキシクリーンのような酸素系漂白剤を使って、黄ばみを漂白する方法もおすすめです。
オキシクリーンはアルカリ性の洗剤なので、皮脂のような酸性汚れを中和させるのに効果的ですが、漂白効果もあります。
以下の手順で掃除をしてみましょう。
<用意するもの>
- オキシクリーン
- やわらかめのスポンジ(できれば長い持ち手つき)
- ゴム手袋
<手順>
- お風呂に、40〜60度くらいのお湯を90L程度張る
- 手荒れ防止のためにゴム手袋を装着し、1にオキシクリーンを600g程度入れてしっかり混ぜる
※スポンジの持ち手が長ければ、スポンジを使って混ぜる - 翌朝まで放置したらお湯を抜く
- 最後にスポンジで軽くこすって水で流せば完了
入浴後のお湯を追い焚きして使えば節水できますよ。
着色汚れや経年劣化による浴槽の黄ばみは落ちない場合も
入浴剤の着色汚れや経年劣化による浴槽の黄ばみは、上記で紹介した掃除方法を試しても落ちない場合があります。
とくに経年劣化の場合は自分で落とすのが困難なので、普段の掃除で落とせない場合は、ハウスクリーニングのような専門業者に依頼してみるのも手です。
専門業者に依頼しても落ちなければ、浴槽に塗装コーティングを施すか、浴槽を交換するか検討しましょう。
NG!浴槽の黄ばみ落としでやってはいけないこと
黄ばみを落とす際についやってしまいがちなのが、メラミンスポンジや塩素系漂白剤の使用です。
なぜやってはいけないのか、以下で詳しく見ていきましょう。
メラミンスポンジでこする
メラミンスポンジは、持った感触こそやわらかめですが、メラミン樹脂という硬く細かい網目上の造りになっています。
そのため、メラミンスポンジで研磨すると汚れは簡単に落ちるものの、細かい傷がつきやすいのが難点です。
浴槽に使うと、コーティングをはがして傷をつけるだけではなく、ついた傷に汚れが溜まってしまう可能性もあります。
浴槽の黄ばみを研磨したいときは、お風呂用に作られたクレンザーとやわらかいスポンジを使って、傷がつかないよう配慮しましょう。
塩素系漂白剤を使う
黄ばみ=色、という発想から、漂白して落とせばよいと考える人もいるはず。
しかし、漂白剤の中でも塩素系漂白剤を使うと、黄ばみと漂白剤が化学反応を起こして浴槽が変色する可能性があるため、使うのはNGです。
漂白したい場合は、オキシクリーンなどの酸素系漂白剤を使いましょう。
浴槽の黄ばみを予防するコツ3つ
黄ばみの予防を意識すれば、浴槽のきれいな状態を長くキープできます。
黄ばみを予防するコツは以下の3つです。
- 浴槽のお湯は使用後すぐに流す
- こまめに掃除をする
- 入浴剤を頻繁に使わない
次の見出しで詳しく解説します。
①浴槽のお湯は使用後すぐに流す
お風呂の残り湯には石鹸カスや皮脂が混ざっています。
そのまま放置すると頑固な汚れや黄ばみの原因になるので、入浴後はすぐにお湯を流しましょう。
排水した後に軽く浴槽の掃除をすれば、黄ばみの防止効果がさらに高まります。
排水直後は浴槽が温かく汚れが浮き上がりやすいので、ちょこっと掃除にはよいタイミングですよ!
排水後のちょこっと掃除におすすめなのが、フェリシモの「バスミトン」です。
ミトンのように手に装着して浴槽をゴシゴシと拭くだけでOKです!
束状とループ状のポリエステル繊維が浴槽の汚れをしっかりからめ取ります。
手の平を使って拭くため、ザラザラ汚れの感触や汚れが落ちている様子がわかるでしょう。
浴槽だけではなく、蛇口やお風呂の小物類もサッと拭いてしまえば、お風呂丸ごとピカピカに!
毎日のお風呂上がりに軽く拭きあげるだけで、大掃除をする手間が省けますよ♪
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②こまめに掃除をする
日頃のこまめな浴槽掃除も、黄ばみの付着を予防するコツ。
普段のお風呂掃除におすすめなのが、フェリシモの「つるりん泡スプレー」です。
キレート剤とアルカリ洗剤の両方が入っているスプレーで、気になる汚れに泡がしっかりと密着し、軽い汚れはもちろん頑固な汚れもしっかり分解します。
軽い汚れであれば、スプレー後に数分放置してシャワーで流すだけで簡単に落ち、浴槽がピカピカになりますよ。
浴槽の他、お風呂の棚やドアの汚れに使うのもおすすめです。
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普段の軽い掃除に加えて、本記事前半で紹介したオキシクリーンや重曹を使ったつけ置き洗いを定期的に取り入れるのも、黄ばみ防止に効果的です。
つけ置き洗いなら、放置しておくだけでよいので手間がかからず、習慣化しやすいでしょう。
③入浴剤を頻繁に使わない
入浴剤を頻繁に使っていると、浴槽に入浴剤の色が沈着して黄ばみにつながります。
使用頻度を落とすだけでも、黄ばみ防止効果が期待できるでしょう。
「入浴剤を入れないと物足りない……」と感じる場合は、重曹で作った入浴剤を使うのもひとつです。
重曹が皮脂汚れを中和するので、浴槽の汚れを楽に落とせるといったメリットもあります。
重曹入浴剤の作り方は以下の通りです。
<用意するもの>
- 重曹
- クエン酸
- 岩塩(なければ普通の塩)
- 無水エタノール
- 好みの型
- 好みの精油
- ビニール手袋
<作り方>
- ビニール手袋を着用し、重曹・クエン酸を2:1の割合で混ぜ合わせる
- 1に好みの精油を数滴、クエン酸と同量の岩塩を入れる
- 2に無水エタノールをスプレーしながら、サラサラだった粉が固まってくるまで混ぜる
- 3を好みの型へ押し込むようにして入れ、24時間放置すれば完成
好みの型がなければ、ラップで丸めてそのまま固める方法でもOKです。
まとめ
浴槽についた黄ばみの落とし方と使用する洗剤は以下の通りです。
落とし方 | 使う洗剤 |
研磨する | お風呂用クレンザー |
中和する | 水垢・石鹸カス:酸性洗剤 |
皮脂汚れ:アルカリ性洗剤 | |
漂白する | 酸素系漂白剤 |
着色汚れや経年劣化による黄ばみは、上記の方法では落としきれない場合があるので、専門業者の利用や浴槽の交換などを検討しましょう。
「黄ばみが落ちない!」といった事態を避けるためにも、日々のこまめな掃除が大切です。
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