こんにちは、フェリシモ日本職人プロジェクトのリーダー・山猫です。
この〈&Stories/アンドストーリーズ〉シリーズでは、「誰かの物語から立ち上がるモノ作り」をコンセプトに日本製のアイテムをラインナップ。1人ひとりの中にある、小さいけれど熱烈な「好き」「欲しい」を叶えることで、世の中にはないモノが生まれます。
この冬シーズンのキーワードは、「TIAM(ティアム)」。ペルシア語で、「初めて出会ったときの瞳の輝き」という意味を持つ言葉です。目にした瞬間、心が揺さぶられて、特別な感情が湧きおこる。そんなモノとの出会いはきっと、暮らしという日常に素敵な光をもたらします。自分と静かに向き合う冬という季節に、瞳が輝くような出会いを、ぜひ楽しんでください。
今回ご紹介するのは、初登場となるストール。米沢のテキスタイルブランド〈nitorito / ニトリト〉さんと初めてのコラボアイテムです。神戸のフェリシモと米沢の〈ニトリト〉さん、その出会いからアイテム誕生までの物語をお話します。
伝統に新風を吹き込みたい、その熱意に心打たれて
〈ニトリト〉さんと引き合わせてくれたのは、日本職人プロジェクトメンバーのNISHIYAN。展示会で見た〈ニトリト〉さんのテキスタイルに惹かれたNISHIYANが、「気になるブランドがあるんですけど、どうですか?」と山猫に声を掛けてくれました。
〈ニトリト〉は、山形県米沢市にある明治10年創業の老舗テキスタイルメーカー「青文テキスタイル株式会社」が立ち上げた新進ブランド。山猫は始めてのブランドや製造メーカーさんとお取引きを開始するときは、現地まで行ってお話をさせてもらって、長くお付き合いできるかを判断するのですが、今回はかなり距離があったのでリモートでお話させていただきました。(日本職人プロジェクトメンバー全員でワクワクしながらいろいろお話をうかがいました)
そこで感じたのは、新しいブランドを育てようとするニットデザイナー・斎藤美綺さんと、ブランドディレクター・鈴木健太郎さんの意気込みでした。デザイナーの斎藤さんは、「モノづくりの現場で働きたい」と日本各地を巡り、最後に出会った土地、江戸時代から続く「米沢織」の歴史を持つ米沢市に移住。その伝統を大切に受け継ぎながら、新たな試みも取り入れ、”made in YONEZAWA”のアイテムを生み出しています。
鈴木さんは、〈ニトリト〉の生産拠点である「青文テキスタイル株式会社」のモノ作りにも携わっておられます。ニットと織りというふたつの生産体制を持つ世界的に珍しいテキスタイルメーカーであり、140年以上に渡って培われてきた技術で〈ニトリト〉の製品は生産されています。
米沢織の歴史への敬意や職人さんの技術に対するリスペクト、米沢の豊かな自然や文化を愛する気持ちがリモートでも伝わってきて、この新しいブランドを応援したいし、その良さをより多くの方に届けたいと思いました。(盛り上がってリモート会議の時間が押してしまい、、、斎藤さんと鈴木さんはノートPCを持ったまま移動しながら対応してくださいました)
その後、〈ニトリト〉さんが神戸でポップアップ出店をされる際にお伺いして、店頭で斎藤さんと無事に初対面を果たします。そこで製品も直接手に取って見せていただいて、完成度の高さを実感。ブランドのビジョンにも共感し、品質にも納得したので、「ぜひ!」ということで、一緒にモノ作りをさせていただくことになりました。
米沢の美しい風景を、高いニット編み技術で表現。
始めてのコラボアイテムは、〈ニトリト〉さんが大切にしている米沢の風景を表現した2種類のストールの別注カラー。プランナーMOEが、それぞれの図柄からインスピレーションを得て、カラーコーディネートしてくれました。
ひとつは、夕日が映る田んぼをイメージした〈夕映え色〉。田んぼを思わせるブロック柄に、ラインでアクセントを効かせています。冬の着こなしにさりげなく彩りをプラスする、夕暮れ時のようなあたたかみのあるカラーです。
肩に掛けたり、首に巻いたり。巻き方によって見える色が変わるので、いろいろな表情が楽しめます。
広い森の静かな夜を思わせる〈夜更け色〉は、森の木々をイメージしたパターンをつなげた図柄が特徴。ほっこりやさしいブラウンにグリーンを合わせた、ナチュラルな配色です。ベース色がブラウンだから何にでも合わせやすく、グリーンがさりげないアクセントになってくれます。
ラフに肩に掛けてもおしゃれ。羽織りもの一枚分ぐらいのあたたかさがあります。
素材はウール×綿で肌ざわりがよく、ぬくもりもたっぷり。丸編みによって、やわらかく編み上げられています。ハイブランドの製品も手掛ける創業140年のテキスタイルメーカーが生産しているので、その品質は間違いなし。パイル状に編み上げられているので、ふんわり軽いのも魅力です。
両端をカットして、フリンジにして使うこともできます。生地はフェルト化させているので、カットしてもほつれないのが特徴。透かしになっている部分をカットすることで腕を通す穴ができ、ポンチョのように着ることもできます。
ブランド名の〈nitorito / ニトリト〉は、「knit (ニット)とori (織り)と」という言葉を組み合わせた造語から。ニットを織る高い技術と米沢を愛する気持ちが詰まった、他にはないアイテムです。寒い夜にぴったりのやさしいぬくもりに包まれながら、米沢の風景を思い浮かべてみてください。
米沢のニットデザイナーが作った 田園風景から発想したストール〈夕映え色〉
¥17,000 ( +10% ¥18,700 )
米沢のニットデザイナーが作った 森の風景から発想したストール〈夜更け色〉
¥17,500 ( +10% ¥19,250 )
日本のモノづくりを通してたくさんの素敵な物語を伝えるために続けてきた「日本職人プロジェクト」。2004年のスタート以来、様々な魅力的な方の想いと共に「物」語るアイテムを誕生させてきました。
プロジェクトリーダー 山猫