会社でたまたま隣の席になって
こんにちは、日本職人プロジェクト リーダーの山猫です。
今回ご紹介するのは、チョコレートバイヤーとして20年以上活躍するみりさんと一緒につくった新作鞄たち。なかでも、「バイヤーのお仕事鞄」は今回でなんと14代目モデル! こうして振り返ってみると、たくさんの鞄をみりさんとつくってきたのだなと思います。
チョコレートバイヤー歴20年以上、「チョコで世界中を笑顔にしたい」と毎年現地に足を運び、数々のレアチョコを発掘。
みりさんとの鞄づくりの物語は、会社(フェリシモ)でみりさんと私山猫の席がお隣さんになったところから始まります(たまにレイアウト変更があって席替えするんです)。みりさんとは、面識はあるけど一緒にお仕事をする機会がなかったのですが、隣の席になってからは気軽にお話するようになりました。山猫の担当する鞄などのサンプルができあがるたびに「これ、どう思います〜?」と一緒に商品のサンプルチェックすることも。
みりさんは革製品も鞄も本当に好きなので知識も豊富。彼女が鞄を企画したら絶対によい物が生まれるはず、いつか一緒に理想の鞄をつくってみたいな~と思っていました。そんな矢先に、みりさんから「山猫くん、実は私……、作ってもらいたい鞄があんねん。よかったら作って!」とひとこと。以心伝心で驚きました(笑)
今思うと、ソーシャルディスタンスの時代だったら、この鞄は生まれてなかったかもしれません。それはともかく、隣の席のみりさんとの鞄づくりがスタートして、2009年に最初のモデル「バイヤーのお仕事鞄(初代モデル)」が誕生しました。
バイヤーみりさん理想のお仕事鞄
当時みりさんが欲しかったのは、ずばり海外出張専用の革鞄。チョコレートバイヤーという仕事柄、みりさんは買い付けのために海外出張を繰り返す日々を送っていて、様々なタイプの旅行鞄を使っていました。でも、機内に持ち込めるサイズで、書類やカメラといった仕事道具と旅行の必需品をまとめて入れられて、しかも持ち運びしやすいという、みりさんの希望をすべて叶える鞄には出会えていなかったそう。というのも、たいていの旅行鞄はメンズサイズで、みりさんの体型にサイズ感が合わないものばかりだったようです。
そうと知ると腕がなる私、プランナーの山猫。会社で席が隣同士という強みを活かして、通常の何倍もの密度でサンプルの共有・ヒアリング・ブラッシュアップを繰り返しました。印象に残っているのは、みりさんが理想の鞄に求める機能のリアリティー。
例えば、タクシーから降りるときに鞄を引っ張るためだけの持ち手が欲しい。ペットボトルが鞄の中で転がると物を探しにくいから、専用の収納場所が必要。内側の生地は、海外の地で外国人さんが驚くのを狙って「ザ・JAPAN」といえる和柄で(笑)。などなど、実際に何年も仕事するなかで蓄積したアイデアは、とてもリアルで説得力抜群。そして、使ってみると実際にとても使いやすく、みりさんにとっての理想の仕事鞄は多くの人にとっての理想の旅行鞄となり、リニューアルを繰り返して14代目モデルが登場したいまでも人気は衰えていません。
2020/AWの新作は、お仕事鞄のNEWカラーと、板チョコ本革リュック&かわいい小物たち
チョコレートバイヤーみりさんとのコラボシリーズの新作鞄は、今年で14代目モデルになる「バイヤーのお仕事鞄」の新色のブラックと、人気の板チョコの型押しを施した初登場の「本革遣いタウンリュック」と「本革ポーチ」、そしてあの有名チョコと同じブルーに染まった新色の折り財布です。いつもみりさんと一緒に職人シリーズのナイスアイテムを企画してくれる、プランナーのYUDAIが仕上げてくれました。
新作その1 メンズライクな14代目のバイヤーのお仕事鞄
2009年の発売開始から、早いもので今年で11年。その間、様々なバリエーションが誕生し、今回のメンズライクなブラックレザー&ストライプ生地で14代目モデルとなりました。変わってきたのは革の種類と色、そして内布だけ。鞄の「型」はずっと変わっていません。
その理由は、みりさんの実用性抜群のアイデアがまったく色あせないから。これって本当にすごいことですよね。そのため、お仕事鞄は革と内布のセレクトに毎回全力投球。14代目モデルの今回は、「メンズライクな女性や、男性にも使って欲しい」というみりさんの想いを実現するべく、ユニセックスなブラックの革とストライプ生地を組み合わせました。
本革鞄でブラックというと、光沢がありパリッと張りのある革のイメージがあります。でも、今回はくったりしたやわらかい革をあえてセレクト。ビジネスライクになりすぎず、たくさんの人にとってフレンドリーな鞄に仕上げました。(パチパチパチ)
みりさんがバイヤー生活で培ったアイデア満載のバイヤーお仕事鞄を、ぜひみなさんの暮らしでも使ってみてくださいね。お仕事でも旅行でも、きっと手放せなくなる相棒になると思います。
新作その2 チョコレートラバーに捧げる本革遣いのタウンリュック
みりさんとのコラボということで、2012年に始まった「チョコレート型押し」のシリーズは今でも大人気。まるで板チョコそのもののような本革長財布は、デビュー当時に生産が追いつかないほど注文が爆発して、ご予約いただいても一部の方にはお届けできない事態になるほどでした。(残念な思いをさせてしまった方、その時は申し訳ありませんでした)
そんなチョコレート型押しシリーズに新たに加わったのが、初登場の「本革遣いのタウンリュック」です。ジャーン!
このリュックは、いままでの鞄づくりの始まり方とは違い、お客さまからのリクエストがきっかけでした。最近では全国各地でセミナーを開催しているみりさん。その会場で、お客さまから直接リクエストをいただいたそうです。
チョコレート好きの方からのリクエストならば、たっぷりのチョコレート愛でお返ししなければ!と、まるで板チョコを背負っているようなデザインに。さらに、みりさんも「私も使いたいから!」と、得意の実用性をプラス。
またひとつ、誰かひとりの「欲しい!」を形にして、ここ以外どこを探してもないスペシャルな鞄を完成させることができました。チョコレートラバーたちの定番リュックになればうれしいなあ、と思っています。
チョコ型押しシリーズには、他にも本革がま口付き折り財布のニューカラーと、今回初登場の本革ポーチが仲間入り!自分へのご褒美や、チョコレートラバーへの贈り物にぴったりなので、ぜひチェックしてみてくださいね。ちなみに折り財布は、みりさんが担当したカタログ「幸福のチョコレート」で紹介して話題になったあの青チョコ、「ケルノン・ダルドワーズ」と同じスペシャルカラーなのでお見逃しなく。(現在お申し込み数がすごいです…ありがとうございます!)
次回は、アートディレクター・置田陽介さんと一緒につくった、初登場の「理想の出張鞄」をご紹介する予定です。どうぞお楽しみに!
※ 日本職人プロジェクト「職人の秋鞄」の商品は、ご注文いただいてからひとつずつ仕立ててお届けします。
※ 「職人の秋鞄」のお申し込み受け付けは終了しました。
日本のモノづくりを通してたくさんの素敵な物語を伝えるために続けてきた「日本職人プロジェクト」。2004年のスタート以来、様々な魅力的な方の想いと共に「物」語るアイテムを誕生させてきました。
プロジェクトリーダー 山猫