こんにちは、フェリシモ日本職人プロジェクトのリーダー・山猫です。
この〈&Stories /アンドストーリーズ〉シリーズでは、「誰かの物語から立ち上がるモノ作り」をコンセプトに日本製のアイテムをラインナップ。1人ひとりの中にある、小さいけれど熱烈な「好き」「欲しい」を叶えることで、世の中にはないモノが生まれます。

この夏は、「日常にあるリゾート感」がテーマ。
夏は、開放的な気分になる季節。
ふだんの生活をしながら、気持ちをゆるめてオープンに過ごしたい。
そんな想いに寄り添う、自分を解放できるコト・モノを集めました。

自分の好きな時間を、居心地のいい場所で。
日常に溶け込むシンプルで心地いいアイテムと共に、暮らしのなかにあるマイ・リゾートを楽しんでみませんか?

この夏、いつもとちょっと違う夏にする魅惑の物語をお届けする〈&Stories / アンドストーリーズ〉。今回は、神戸・長田にある靴工房の二代目社長さんと作ったシューズをご紹介します。大人気のトングシューズの新色から、名品の予感がする新作モデルまで、たっぷりご紹介します。

トングシューズが大ヒット、夏の定番アイテムに。

「ぜひ、山猫さんに会ってほしい人がいるんです!」と後輩プランナー・はっちの熱い押しで知り合った水谷義臣さん。ケミカルシューズの製造で知られる神戸・長田で、40年以上続く靴工房の二代目社長です。

靴工房の二代目社長・水谷義臣さん。工場にお邪魔した際、「お疲れさん!」「ありがとう!」と従業員さん1人ひとりに声を掛けて気遣う姿が印象的でした。

最初にお会いしたとき、水谷さんの工房で作った靴を見せてもらってピンときました。「この人は、愛情込めたモノづくりをする方では!?」と。そこでさっそく工房にお邪魔すると、製造技術はもちろん、従業員の皆さんの雰囲気もすごく良くて、これは間違いない!と確信して一緒にモノづくりがスタートしました。

革材を靴のデザインごとに金型で抜き、裏加工をし、縫い上げ、原型にはめ込んでフォルムを整え、底パーツを丁寧に取り付けます。どの工程でも各担当がプロフェッショナルな視点で品質をチェック。黙々と作業される従業員さんにとても好感を持ちました。たくさんの靴専用機械を扱いながら、大勢の人の手を経てひとつの靴が完成します。

それが、2020年の夏のこと。水谷さんの会社で展開していた既存のデザインを、ストーリーズ仕様にブラッシュアップして、「トングシューズ」としてデビューさせました。このトングシューズが想像を超えて大ヒット! 社内はもちろん、ライターさんなど周りの方も愛用者が多く、気がつけば足もとがおそろい、なんてこともしばしば。水谷さんもびっくりされるほどの大きな反響がありました。

それから2シーズンを通じて新しいカラーが登場し、日本職人プロジェクトでは早くも夏の定番として定着しています。(社内でも、買ってくれた後輩が季節の初めに、山猫の席に見せに来てくれます)

完全オリジナルのTストラップは、名品の予感!

トングシューズのヒットをきっかけに、水谷さんや、水谷さんの会社の靴デザイナー 村上さんと共に、いろいろなシューズを企画。昨夏にデビューしたフィッシャーマンシューズも大好評でした(今夏も登場します!)。

水谷さん(上左)と共に、日本職人プロジェクトのオリジナルモデルを開発・デザインしてくださっている靴デザイナーの村上 峻一さん(上右)。

水谷さんとのモノづくりも3年目になり、ここらでひとつ、まったくの新作をストーリーズのために設計しよう!というお話になりました。そして誕生したのが、このTストラップシューズ。すごく苦労して、すごくかわいく仕上がった、この夏の一押しアイテムです。

まったくなにもない状態からのスタートだったので、その道のりは想像以上に大変でした。これまで水谷さんと作ったシューズと比べて、このTストラップは足全体を包むタイプだったこともあり、最初は本当になかなかうまくいかなくて、、、。イチから設計してサンプルを作り、試着して修正するという工程を、6回ほど繰り返しました。

サンプルを試着してくれたのは、「試し履きのプロ」であるフェリシモ社内スタッフNさん。見た目のバランス、履き心地、歩きやすさなどを細やかにチェックしてもらいました(Nさんの指摘はすごく的確で、彼女に試着してもらった靴は本当に履きやすく仕上がります)

水谷さんは試着のたびにNさんの意見に耳を傾け、幅を測ったり、手でさわってフィット感を確かめたり。まるでお医者さんが診察するように丁寧に確認して、後日また修正したサンプルを持って来てくださいました。そしてついに、Nさんから「おお~、これならOK!!」と言う言葉が! ようやく、ゼロからイチを完成させることができました。

最高にかわいい仕上がりになったTストラップシューズは、今回の自信作。本革のかっちり感がありつつも、甲のメッシュとTストラップが軽やかさを添えて、夏の足もとにぴったりです。

ほどよいボリュームの厚底ソールは、歩きやすさとスタイルアップを両立。ゴム素材なのでカジュアル感もあって、何にでも気軽に合わせられます。22.0~25.0cmまで対応する充実のサイズ展開で、ぴったりのサイズが見つかりますよ。

Tストラップからほどよく肌が見えるので、足もとに抜け感が出ておしゃれ。夏は素足やカバーソックスでラフに、秋冬はソックスやタイツを合わせてかっちりと、ロングシーズン楽しめます。

ブラウンは、着こなしにしっくりなじむカラー。スタイリストさんによると、「トラッドに履くのもいいし、都会のエスニックみたいなコーデもおしゃれ」とのこと。いろんな着こなしにどんどん合わせてみてください。

ブラックは、ローファー感覚で履けるかちっと感と、ゴム底のカジュアル感が好バランス。お行儀のよいきれいめコーデに合わせるのはもちろん、花柄などの柄物を合わせるのも素敵です。

クロコ型押しで、トングシューズが大人モードに!

そして、毎夏大人気のトングシューズも、この夏の新デザインを投入!シャークソールなど歩きやすいポイントはそのまま、甲を覆うストラップにクロコダイルの型押しを施した、大人っぽい一足を作りました。今回も21.0~26.5cmまで対応する充実のサイズ展開。素足でさらっと履くのはもちろん、5本指や足袋ソックスを合わせればシーズンレスに活躍しますよー。

一見シンプルなようですが、革の表情がさりげないアクセントになって、のっぺりしがちな夏コーデを、足もとからいい感じに盛り上げてくれます。

ブラックは、何を合わせても確実におしゃれに決まる大定番。型押しによって、さらにこなれ感がアップします。カジュアルなスタイルはもちろん、きれいめワンピースなどの外しにも。ただのトングではなく、甲を幅広ストラップがカバーするので、リゾートホテルのレストランなど、ちょっといいところにも履いていけます。

深みのある上品なブラウンは、肌なじみの良い万能カラー。ブラックよりやわらかい雰囲気で、どんな着こなしにもなじみます。クロコの型押しのおかげでほっこりし過ぎず、ほどよくモードな雰囲気も。鮮やかな色と合わせてもコントラストがキツくなりすぎないので、思い切って原色などビビッドなカラーと合わせるのも素敵です。

夏の足もとを華やかに彩る、ゴールドとホワイト。

続いては、夏の日差しに映えるゴールド色!着こなしの主役になる、華やかな存在感が魅力です。

ギラギラしない上品なゴールド色は、肌をきれいに見せてくれます。でも実は、この色にたどり着くまでが大変で、、、。肌なじみのいい色味を選ぶのに紆余曲折があり、しかも、金色は革に定着しにくいため3回ほど素材を変えて、やっと完璧な仕上がりになりました!

Tシャツ×デニムなどシンプルな着こなしも、このシューズを合わせれば一気におしゃれな雰囲気に。ゴールド色は難しいかも、派手過ぎるかも、、、と思われがちですが、肌なじみもよく、ベージュ感覚で気軽にコーディネートできて、ほどよく華やぐのでおすすめです。

そして、デビュー時からずっと人気の白色もちろん登場!夏の着こなしに合わせやすく、足もとに抜け感を作ってくれるのが人気の理由です。

甲を覆う鮮やかな白色のレザーストラップと、光沢のあるサテン生地の鼻緒のコントラストがおしゃれ。白だけが目立ちすぎることなく、ほどよく肌になじんでくれます。

待望のメンズも登場!大きめを履きたい女性にも。

トングシューズのデビューから3年目、ついにメンズサイズも登場! 山猫とプロジェクトメンバーNISHIYANの念願がかないました。

山猫はずっと「長田の本革靴」シリーズからメンズの革靴を発売したかったのですが、靴の原型や専用機械の対応サイズなどの問題で、実現しませんでした。それを水谷さんにお伝えしたところ、「山猫さん、うちはサンダルでしたら、メンズサイズをずっと製作していますので可能ですよ! 一度、日本職人プロジェクトでレザーモデルを作ってみましょうか?」と言ってくれました。

それから山猫とNISHIYANは、サンプルとして作ってもらったメンズサイズのトングシューズをずっと愛用。「これ、絶対メンズも需要があるよね!」という話をしていました。実際、社内の男性社員からもリクエストが多かったんです。(フェリシモ社内のドレスコードで男性はサンダルがNGなのですが、あまりの履き心地の良さに、試し履きを理由にずっと履いてました)

山猫はもう2年近く愛用していて、真冬以外はほとんどこれを履いています。「それいいね!どこで買えるの?」と聞かれることも多かったのですが、これでやっとみなさんにおすすめすることができます。

ちなみに山猫は神戸に来る前、神奈川の茅ケ崎に住んでいました。海の近くだったので、Tシャツに短パンにビーチサンダルが定番スタイル。街でもみんな、サンダルを履いて過ごす人が多かったんです。それから神戸に来て、海はあるものの、さすがにビーチサンダルで歩いている人は少なく、おしゃれなレザーサンダルを購入。でも買うたびに「デザインはかっこいいのに、レザーの鼻緒部分とストラップが食い込んで、うーんー、、、」と思うことがよくありました。

でも水谷さんが用意してくれたトングシューズは、レザーのストラップの裏はいたくないように当て布をしてくれているので、擦れていたくなることはありません。鼻緒部分もサテン生地なので食い込みも気にならず、やわらかい肌当たり。シャークソールも分厚く丈夫で、2年履いてもそこまで削れていなくて重宝しています。

すごく気楽に履けるのに、カジュアルすぎない、だらしなく見えないところがいいんです。プロジェクトメンバーのMOEによると、「このシューズなら、おしゃれなショップに行っても大丈夫ですよ!」と太鼓判を押してもらいました。

デザインはレディースと同じですが、フットベッドが少し広めになっています。25.5㎝から3サイズ展開しているので、大きめを履きたい女性の方もぜひチェックしてみてください。ちなみにジャストサイズで履くと、足裏の形状によっては歩くときにキュッキュッと音が鳴る場合があります。懸念される方は、半サイズほど大きめを選ぶのがおすすめです。※個人差がありますのであくまでも参考まで。

甲のストラップと足首までカバーする生地のおかげで、小走りしても大丈夫なぐらいフィットするところが魅力。履くときに少しだけ手間がありますが、履いてからの履き心地といったら、、、! 理想のレザーサンダルを探し求めていた方にはおすすめ。気に入ったら、同サイズをもうひとつ買っておくのがいいと本気で思います。

これからもずっと、真摯なモノづくりを一緒に。

水谷さんと一緒にお仕事をして3年。当初は「こんなに人気が出るとは思いませんでした」と、想像以上のヒットにびっくりされていましたが、いちから新しいオリジナルシューズを作る企画にも前向きに手を挙げてくださって、最初の打ち合わせで感じたとおり、一生懸命にモノづくりをしてくださるのがありがたいなあと思っています。

そして、水谷さんの工房に打ち合わせに行った後には、みんなで寄り道をするのがお決まりのコース(お気に入りは、カレーうどん屋さん)。そんな理由もあって、打ち合わせに行くのがいつも楽しみな日本職人プロジェクトメンバーです。

いつもメンバーが注文するのはそれぞれ違うもの。山猫とNISHIYANはご飯付き。ものすごく美味しいので食べた後はしあわせ気分につつまれます。

次回は、「播州織」の老舗メーカーが展開する、オリジナルテキスタイルブランド〈POLS(ポルス)〉の新作ストールとバッグ!アートのように美しいテキスタイルを日常で使う楽しみを提案してくれます。

靴デザイナーの理想で仕上げた 職人本革のトングシューズ〈クロコ型押し柄・ブラウン〉

¥14,080

靴デザイナーの理想で仕上げた 職人本革のトングシューズ〈クロコ型押し柄・ブラック〉

¥14,080

靴デザイナーの理想で仕上げた 職人本革のトングシューズ〈ゴールド〉

¥14,080

靴デザイナーの理想で仕上げた 職人本革のトングシューズ〈ホワイト〉

¥14,080

靴デザイナーの理想で仕上げた 職人本革のメンズトングシューズ〈ブラック〉

¥14,850

靴デザイナーの理想で仕上げた 職人本革のTストラップローファー〈ブラック〉

¥16,280

靴デザイナーの理想で仕上げた 職人本革のTストラップローファー〈ブラウン〉

¥16,280

日本のモノづくりを通してたくさんの素敵な物語を伝えるために続けてきた「日本職人プロジェクト」。2004年のスタート以来、様々な魅力的な方の想いと共に「物」語るアイテムを誕生させてきました。

プロジェクトリーダー 山猫

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