初代のレジェンドモデルを、6年目のリニューアル!
こんにちは、日本職人プロジェクトのリーダー山猫です。
日本のモノづくりを通して、たくさんの素敵な物語を伝えるために続けてきた「日本職人プロジェクト」。誰かの「好き」「欲しい」をカタチにした、ここにしかないプロダクトを生み出しています。
2022年冬のテーマは、「pleasure(プレジャー)」。何か素敵なモノやコトにふれる喜び、何かをひと目で好きになるトキメキ、ずっと使い込むことで増していく愛おしさ、いろいろなpleasureを感じられるアイテムを、たくさんの人たちと一緒に作りました。作っている間もすごくpleasureだったので、皆さんにもきっとうれしさやワクワクを感じてもらえると思います。
今回ブログで紹介するのは、靴の町として知られる神戸・長田メイドの革靴。2016年にデビューしてからはや6年、今回は原点回帰して、初代レースアップモデルをリニューアルしました。
神戸・長田で、三人四脚の革靴づくり。
「え……、山猫さん、革靴ですか?」
もともと本革の鞄づくりから始まった日本職人プロジェクト。スタートから10年近くはずっと、鞄や財布を主に企画・デザイン・開発をしていました。だから、山猫が突然「次は、オリジナルの革靴を作ろうと思ってるんです」と打ち合わせの時に話すと、カタログの紙面デザインを担当していたデザイナーさんやライターさんがすごくびっくりしていたのを今でも覚えています。
日本職人プロジェクトで、日本製の本革靴を作りたい。そう思って最初に相談したのは、ケミカルシューズで有名な神戸市長田区にある靴メーカーさんでした。フェリシモでの取り引きも長く、海外製の靴の開発も数多く手掛ける信頼のメーカーさんだったので、商品担当の岡実さんに思い切って私の想いを聞いていただきました。「長田の技術で本革靴を作りませんか?」と一度目にお話ししたのが2010年頃。でもその時は「山猫さん、、、いい企画ですね。でも、私どもはもともと長田の靴工場でモノづくりしていたのですが、今はもっぱら外国での製造がメインになっています。なので、今すぐはできませんが、また長田で作ることができる体制が整ったらご連絡しますね」と申し訳なさそうに言われました。
そこから人知れず、色々と準備を整えてくださっていた岡さん。2014年に「山猫さん、やりましょう!」とご連絡をいただいたときは、とてもびっくりしたのを覚えています。こうして、実際の靴づくりをスタートさせることができました。
ふだん革靴を履かない人でも楽しんでもらえるように、スニーカーみたいな履き心地と歩きやすさを本革靴で実現しようと、原型を作るところからスタート。社長の岡実さん、靴デザイナーの森下愛さん、そして靴職人の前城勝さん、みんなで知恵を出し合い、試行錯誤し、ようやく理想の本革靴が完成しました。それが、日本職人プロジェクト「長田靴シリーズ」の初代モデルのレースアップシューズ。デビューしたのは2016年の秋、オリジナルの靴づくりに取り組んでから約2年後のことでした。
靴づくりを支えてくださる長田の靴メーカー社長の岡実さんと、長年お付き合いのある職人の前城勝さん。今までにたくさんの日本職人シリーズの靴を作っていただきました。
アンケートのうれしい声に、思わず涙目……
長田の職人靴は、デビューするや否や、大好評を博します。甲高・幅広の足をすっぽり包み込みつつ、すっきり見えるトゥのデザイン。ホールド感を高めるために、不織布や豚革なども組み合わせたかかとの内側。ほどよい高さで安定感があるヒール。妥協せずにこだわったことのすべてがちゃんと伝わって、本当にたくさんのご支持をいただきました。今ではブーツ、ローファー、サンダルなどさまざまなラインナップも登場し、おかげさまで日本職人プロジェクトの人気シリーズとなっています。
そんな中でふと、「あれ、初代のレースアップシューズからもう6年も経ったのか」と改めて思い返した山猫。日本職人プロジェクトメンバーのNISHIYANにその話をしたところ、「6年も売れ続けているオリジナルの革靴はなかなかないし、履いてくださった皆さんに、一度アンケートを取ってみましょうか?」という流れになりました。
そこでさっそく履き心地のアンケート調査を実施してみたところ、8~9割がとても良い回答!もちろん課題もいろいろあったのですが、人気の理由をお客さまから聞くことができました。うれしいお声がいっぱいで、山猫もNISHIYANも少し涙目に……。もちろん結果は、岡さんや森下さん、前城さんにもお伝えしました。
<アンケートのお声を一部ご紹介>
こ さま
軽くて歩きやすい。足が全く痛くならないのにきちんとした印象のデザインでうれしい。
ちょき さま
とても履きやすく疲れにくい。端正な見た目も好みです。Lサイズ(24.5cm)からやや外れ、小売店では合うサイズが見つかりにくいのがコンプレックスでした。日本職人プロジェクトの靴はサイズ展開も豊富で、もう何足もリピートしています。
やぎ さま
甲高幅広の私でもレースアップなので調整して履けます。痛くありません。
まい さま
靴底の具合が大変満足。デザインも気に入っているので雨の日を除いて、2日に一回は履いています。
おにぎり さま
はきやすく、足も疲れずとってもいいです。 革靴を履いているのを忘れてしまうほどでした!
6年目の新作は、軽やかな鍵盤みたいな白×黒カラー。
「長田の本革靴」として初めて作ったレジェンドモデル、レースアップシューズ。ベーシックなブラウンやブラックはもちろん、シャンパンゴールドやエナメル、スエードなどさまざまなバリエーションが生まれました。
今回は初登場から6年ということで、ブラック×ホワイトの2トーンカラーに挑戦。「山猫さんー。どうせならめちゃカッコイイのがいいと思います。2トーンって案外コーデしやすいんです。一足あるとすごく助かるから、今回トライしてみませんか?」とMOEが発案してくれたので、レースアップシューズのトラッドで上品なイメージは保ちつつ、ちょっと新しいものをご依頼することに。
今までにたくさんの種類が誕生しましたが、ツートーンカラーは初めて!
岡さんと森下さんに試作を依頼すると、「すごくいいと思います!!私も何度かご提案しようと思ってたのですが、なかなか機会がなかったんです」と、予想以上に良い反応。実は、こちらも新しいものに挑戦したいという想いはありつつ、奇抜すぎないか、本当におしゃれに仕上がるか、ちょっと不安もあったんです。(ホワイトのレースアップシューズの画像を、部分的に黒く塗ってシミュレーションしてみたり……)。でも、靴づくりのプロフェッショナルお2人の言葉に自信がつきました。さっそく作ってくださった試作品は、まさにイメージ通り。不安は一気に消え去り、さすが!の一言でした。
パッと見はちょっと個性的ですが、ホワイトとブラックもベーシックなカラーなので、着こなしのポイントになりつつも、コーディネートから浮かずになじみます。定番のデニムやブラックパンツはもちろん、華やかカラーのスカートに合わせてもおしゃれ。派手さはないものの、ちゃんとおしゃれ感を主張する仕上がりになりました。いつもの靴をこれに変えるだけで、コーディネートがぐっとあか抜けます。
中敷きのカラーも、今回のモデルからから新たにリニューアル。少しレディーな雰囲気を醸し出す、深みのあるワインレッドになりました。ちょっぴり色気のある大人っぽいカラーで、脱いだ時もいい感じ。靴の中まで誰かに見せたくなるくらい、素敵な仕上がりになりました。サンプルを初めて見たとき、一同「うわー、すごくいい~~!」と声を上げました^^
そして、今回のレースアップシューズのリニューアル分から、22.0サイズが新たに対応可能になりました。今までは22.5~25.5の7サイズ展開でしたが、それがさらに22.0~25.5の8サイズ対応に。
実はここにも山猫の思うところがありまして、、、。実際に試着していただくことができないので、せめて、お客さまの足に寄せていけるように!と企画当初から考えていて、ここは譲れないポイントでした。生産効率的にはサイズを絞ってS・M・L・LLの方がいいかもしれませんが、やはりそこは革靴。自分サイズに近いものをセレクトできた方が、長く履いていただけると思ったからです。(岡さんと前城さんにも、手間はかかってしまいますが、サイズ展開はどうしても譲れないんです!!と企画当初からお話していました)
新たに22.0サイズの革パーツの抜き型、そして靴型を準備することで実現しました。
原点回帰のベーシックカラーも、よりドラマチックに。
レースアップシューズの魅力が際立つ、ベーシックなカラーも3 色ご用意。完璧に美しいフォルムと上質の本革が、足もとに品格をプラスしてくれます。
ブラックは、どんなスタイルにも似合うまさに万能カラー。かっちりきれいめの着こなしに合わせるのはもちろん、ラフなコーデの引き締め役にもぴったりです。ビビッドなカラーや柄ものにも合うので、一足あると本当に便利です。
そして、ほのかに赤みのあるレッドブラウンは、どこかトラッドな雰囲気。上品な色味で、着こなしをやさしい印象にまとめます。フォルムがかっちりしているから、ブラウンでもほっこりしすぎず、きれいめコーデにも好相性です。
さらに、秋冬コーデに映えるホワイト。初代モデルでも人気の高かったカラーです。白は合わせるのが難しいと思われがちですが、スタイリストさん曰く「合わせるだけでコーデに軽さが出てあか抜けるから、実は白は使えるカラー」とのこと。暗い色が増える秋冬シーズンは特におすすめです。
スニーカーだとカジュアルすぎる着こなしも、本革のレースアップシューズなら大人っぽいこなれた感じに見せてくれます。柄のあるタイツやソックスと合わせたり、いろいろ遊べるのも魅力です。
革靴のイメージが変わる、魔法のような履き心地。
かつて「え、革靴ですか?」と驚いていたコピーライターさんも、今ではレースアップシューズの愛用者。実際に靴を作る現場にもご一緒して、ベースとなる木型や、たくさんの職人さんが作ってくださるパーツも見てもらいました。
6年という月日が流れて、今ではたくさんの人が、「長田の本革靴」を履いてくださっています。「いつか2年、3年、5年、10年、女性の足もとをずっと彩りながら、たくさんの女性が本当に欲しい革靴を作って行けたらいいですよね」。初代のレースアップシューズを企画していた当時、フェリシモの商談室で何度も話していたことが、現実になったようですごく嬉しく思います。
まだ履いたことがない方もぜひ、革靴とは思えない、スニーカーのような履き心地を体感してみてください。日本職人プロジェクトシリーズの革靴は、基本的にすべて同じ原型を使っています。もしも一回気に入っていただけたら、他のローファーやブーツなども、同じサイズ感覚で履いていただけますのでぜひ!この6年間で本当にたくさんの種類をコツコツご用意してきたので、いろいろな靴をお楽しみください。
そうそう、上記のアンケートでとてもお声で多かったのが「靴の紐が解けやすい!」「履きはじめ靴の紐がすぐ抜ける」の感想。どうしても靴の紐は紐穴に通しやすく、色落ちしにくく仕上げているので、強く結んでも次第に解けていきやすいんです。特に革靴を履きなれていない方は、しっかり結びにくいと思います。そこでおすすめしたいのが、ほどけにくい「ベルルッティ結び」という方法。WEBで検索していただくと、とてもわかりやすく解説されていますので、ぜひご参考に^^ 。私の友人たちもこの結び方で一切解けなくなりました。
次回はヴィンテージショップオーナー・中村朋子さんのリアルな理想から生まれたお出かけバッグと、華やかなドレスウォッチが登場!誕生までの壮大なドラマをたっぷりご紹介します!
長田の靴職人と作った 職人本革のレースアップシューズ〈レッドブラウン〉
¥17,380
長田の靴職人と作った 職人本革の本革レースアップシューズ〈ブラック〉
¥17,380
長田の靴職人と作った 職人本革の本革レースアップシューズ〈オセロ色〉
¥17,380
長田の靴職人が作った 職人本革の本革レースアップシューズ〈ホワイト〉
¥17,380
日本のモノづくりを通してたくさんの素敵な物語を伝えるために続けてきた「日本職人プロジェクト」。2004年のスタート以来、様々な魅力的な方の想いと共に「物」語るアイテムを誕生させてきました。
プロジェクトリーダー 山猫