スタイリストが「自分のために」作ったもの
村上さんコラボの最新作5点をピックアップ!
こんにちは、日本職人プロジェクトのリーダー山猫です。
日本のモノづくりを通して、たくさんの素敵な物語を伝えるために続けてきた「日本職人プロジェクト」。誰かの「好き」「欲しい」をカタチにした、ここにしかないプロダクトを生み出しています。
次の春シーズンに向けたテーマは、「寄り添う-cuddle」。いろいろな人に会って、話して、それぞれの物語に寄り添って、モノづくりをしました。その中からぜひ、春からの新しい生活を彩る、少しわくわくするもの選びを楽しんでください。
今回ピックアップするのは、人気スタイリスト・村上きわこさんとのコラボアイテム。この春デビューの最新作など、5点をご紹介します。
Contents
モノトーンバッグで、銀幕のヒロイン気分
ひとつめは、初登場の新作バッグ。モノトーンをまとった、その名もシネマバッグです。実はずいぶん前からあたためていたもので、この春ようやくデビューすることになりました。
きっかけは、「春だから、鞄も軽い方がいいですよね」という村上さんの言葉から。とことん軽く!と考えて、メインは綿素材に、部分的にレザーをあしらいました。カラーはあえて、白と黒が織りなすモノトーンに。カラフルな色があふれる春こそ、あえてのモノトーンがおしゃれです。
端正なフォルムと牛革遣いで、軽やかだけどかっちり。モノトーンに、ゴールドの金具やレザーの引手がアクセント。
大きさも大小2つの試作サンプルを職人さんに作っていただき、実際に村上さんが1か月くらい実際に使用してチェック。そこから発売する時期や使った感想を考慮した結果、上品な小さめサイズ落ち着きました。持ち手は少し長めにして、肩に掛けても手持ちでもバランスよく持てます。
実用的だけどかわいい、絶妙なサイズ感。身長に関わらずバランスがとりやすいところも魅力。
そして映画館に持って行っても、ちょうどひざもとに収まるサイズなんです。
内生地はなんと、開けてびっくりなゴールド色! 村上さんのこういう粋な遊び心が本当に素敵です。スクエアなフォルムでまち幅もしっかりあるから、収納力も見た目以上。長財布にペットボトル、折り畳み傘もなんのその。しかも軽いから、たくさん入れても負担になりません。
開けるたび気分が上がる、華やかゴールド。ファスナーがサイドまで大きく開くから、中身も出し入れもスムーズです。
どこかクラシカルで小粋なたたずまいは、洒落っ気もたっぷり。白黒映画のヒロイン気分で、春のお出かけを楽しんでください。
あの人気鞄の復刻!ラベンダー色も再予約開始
数多くのヒットアイテムを生み出している村上さんコラボの中でも、たくさん再販のリクエストをいただくのがエチューデントバッグ。今回は特にご要望の多かった初代モデルを、完全復刻しました。問い合わせいただいていたみなさま、、お待たせしました。
「フランスの学生鞄」をイメージして、村上さんと企画したこのバッグ。初代モデルは、光沢とハリのあるノアール(黒)の革をまとい、まさに学生鞄のたたずまいでデビューしました。この初代モデルは村上さんも現役で愛用されていて、「いっぱい入るから便利だし、パンパンに入れてもきれいにおさまるんですよ」と、使いやすさはお墨付きです。しっかり使い込まれた革が、いい感じにくったりとやわらかくなっているのも魅力。ぐっとこなれた感じが出ています。
村上さん私物の初代エチューデントバッグ。打ち合わせや撮影の現場にもよく登場する、リアル愛用バッグです。実は山猫も村上さんが持っているのを見て「今更ながら、、欲しくなりました」と伝えました。
大きすぎず小さすぎない、絶妙に使い勝手のいいサイズ。おしゃれなのに、ちゃんと実用的なところが支持されています。
スタイリスト目線で、持ったときのバランスが計算され尽くしているのも魅力。使いやすさだけでなく、「物としての美しさ、スタイリングしたときの見栄え」まで考えられているのがさすがです。
そしてもう一点、WEB限定で先行販売していたラベンダー色も再登場。村上さんが姫路の革工場でひと目惚れした、美しいラベンダー色の革が特徴です。
実はこの革、コロナ禍で出荷先がなくなり、なめし加工の途中で工場に積み上げられていたもの。そのやわらかな風合いと淡いラベンダー色に魅せられた村上さんが工場に直談判し、エチューデントバッグに使うことが決まりました。
やわらかさと淡い色をなるべく残すため、あえて均一に整えすぎず、革のシワやムラも生かした仕上げに。その結果、ふわっとマットな質感の、これまでとはまったく違うエチューデントバッグになりました。
革それぞれの個体差も、世界のひとつの味わい。顔料などで表情を消さず、工場で出会ったときの雰囲気をなるべく残しました。
アクセントになるけど浮かない色選びも、村上さんならでは。ラベンダー色も着こなしに合わせやすく、意外と使い勝手のいい色。フェミニンな着こなしにも、辛口モードなスタイルにも、実はすんなりなじみます。
光沢感のあるしっかりした革のノアールか、ふんわりやさしい風合いのラベンダーか。色と質感で表情が全く違う2つのエチューデントバッグ、どちらにしようか、悩む時間も楽しんでください。
ちなみにフェリシモの社内でも、「このエチューデントバッグ欲しいのでサンプルを見せてください」と聞いてきたスタッフが数人。実際に購入した後も、使っている鞄を見せに来てくれたりと人気の鞄です。「在宅ワークの際にパソコンを持ち歩くのにちょうどいい鞄をさがしていたの~」「こんなストーリーのある革の鞄、、惚れました!」などなど、人それぞれ、さまざまな理由で愛されています。
お客さまからの問い合わせ多かったのは耐荷重。「パソコンを入れたいので気になります」との質問をたくさんいただきました。そこでさっそく、社内検査を実施。その結果、4㎏くらいまでは、手提げでもショルダーでも大丈夫とお答えしています。(8㎏のものを中に入れ、数日吊るした上で形状の変化をみました)
着こなしに余裕が生まれる、余白の「白」。
続いて、こちらもロングセラーの「スタイリストバッグ」。村上さんとプランナーYUMIが一緒に作った、いちばん最初のバッグです。「持つ人を美しく見せる」というスタイリストさんならではの視点から生まれ、空前の大ヒットになりました。何気なく肩に掛けるだけで小わきにすっぽり収まり、身長に関わらず、全身をバランスよく見せてくれるところがさすが。すべてはここから始まったと言っても過言ではない、レジェンド的なバッグです。
今回登場する7代目モデルは、村上さんのスタイリングに欠かせない白。なんとなく白のバッグはハードルが高い印象がありますが、村上さんによると「白は何にでも合わせやすくて、着こなしに抜け感と軽さを出してくれる万能カラー」とのこと。白いバッグや靴は、シーズンを問わず使える便利なアイテムなのだそうです。
さて、白とひとくちに言っても色味はさまざま。どんな色がいいかを検討するうちに、意外な色を見つけました。それは、カラーチップの「余白」の白。商品企画などで色選びをする際は、カラーチップで色決めをして製造メーカーさんに番号を伝えたり、チップそのものをお渡しします。今回このたくさんの色の中から村上さんが選んだのは、カラーチップそのものではなく、色の選択肢にない見本帳のページ「余白」のホワイト。その場にいた山猫もMOEも「すごいー!」と声をあげました。
これがPANTONE社のパントン・マッチング・システムという色見本帳。通称「PANTONE(パントン)」と呼ばれています。 このあふれんばかりの色の中から、村上さんが選んだのはまさかの余白の色!
この「余白」色を染めてくださったのは、兵庫県たつの市の革工房。見本を参考に、忠実に再現してもらいました。まっさらな春の幕開けを彩る、余白の白。新しい日常が始まるワクワク感を、より高めてくれます。
今ではもうすっかりおなじみ、シリーズ共通の取り外しできるインナーバッグが生まれたのも、このバッグから。今回はレーヨン素材を使い、シックなカラーで作りました。コンパクトに見えて、驚くほどたくさん入るところも人気の秘密。小ぶりのおしゃれバッグかと思いきや、実用性も抜群です。
写真のように、カジュアルなスタイリングに合わせるのも新鮮。白ならビビッドな服とも喧嘩せず、いいアクセントに。グレーや黒と合わせればシックにまとまるので、あらたまった席やお仕事シーンにも。本当に何色にも染まる、何通りにも使える、余裕のあるバッグです。春から始まる新しい毎日も、「余白を持つ」ことで、気持ちにも少しゆとりが生まれそうです。
旅好きの理想を詰め込んだポシェット
仕事でもプライベートでも旅が好きな村上さんの理想を詰め込んだポシェットは、初代モデルが大ヒット。「必要なものがすぐ取り出せて、すっきり持てて、コンパクトだけど少し余裕のあるサイズ」という条件をすべてクリア、最終サンプルは村上さんが実際台湾ロケに持って行って使い心地を試してくれました。
そして満を持してお目見えする2代目モデルは、長さ調節できるレザーストラップ&口面ファスナーで使い勝手がアップ! カラーも、落ち着きのあるブラウンになりました。
まず、ストラップから。好みの長さに調整できるように、結ぶタイプにしました。短め、長め、自由自在。本革素材の結べるストラップ、ありそうで意外とない仕様です。
サイズはしっかり大き目だから、旅先で買った雑貨やアクセ、お菓子もさっと入れられます。口面がファスナー仕様になって、パスポートなど貴重品も安心。
お出かけの必需品を入れて、まだ少し余裕のあるサイズ。内側はシンプルに、オープンポケットがひとつ。
村上さんのおすすめは、アウターの中での斜め掛け。アウターを脱ぐたびにいちいちバッグを外す手間から解放され、貴重品も肌身離さず守れます。厚みがなく体に自然に寄り添うから、ポシェットを掛けた上からアウターを羽織っても違和感なし。
少しまち幅を持たせることで、体に寄り添うフォルムと収納力を両立。身に着けたまま中身が出し入れできるから、海外旅行も安心。
カラーは、革の風合いを生かした上品なブラウン。内生地は綿麻素材を合わせて、ナチュラルな雰囲気に仕上げています。黒いワンピースに合わせた、村上さんのスタイリングも素敵。どことなくノスタルジックな雰囲気が、旅の気分を盛り上げます。
ぎゅっと握って、マルシェへ、夜市へ。
最後は、村上さんコラボで初めてのお財布。こちらも旅好きの村上さんから、「ぎゅっと握りしめて、海外の蚤の市に買い出しに行くイメージ」というリクエストがあって誕生したもの。手におさまるコンパクトなサイズで、一回の動作でお札やカードの差し入れができ、たくさん入るもの……というなかなか難しいお題をクリアするため、6回の試作を繰り返しました。
ようやく完成したお財布は、コンパクトだけどがばっと大きく開いて中身が出し入れしやすく、ポケットも充実。今までにない機能的なお財布ができました。
3つ折りを開くと、大きな小銭入れが。中身がよく見えて出し入れしやすいから、お会計もスマート。
「手になじむ革で作って、形が崩れるぐらい使い込んで味を出したい」とのオーダーから、兵庫県たつの市の革工房にアンティーク調レザーを別注。一度染めたあとに職人さんが手作業で表面にムラ感を出す、手間暇かかった贅沢(ぜいたく)レザーで仕立てました。商品よって艶感がいろいろ違うのでお楽しみに^^
ぎゅっと握って使うものだから、その名もグリップウォレット。手の中で、自分だけの味に育ててください。
持つ人をおしゃれに見せる、村上さんマジック
今回も、村上さんの理想や工夫をいっぱい盛り込んだ素敵なアイテムがたくさんできました。いつもアイデアが明確で、判断もスピーディー(撮影のときのスタイリングも!)。自分の「好き」にまっすぐな村上さんだから、他にはないアイテムが生まれるのかな、と思います。
持ち手の長さや太さ、サイズ、色、すべてにちゃんと理由があって、仕上がりのカタチや使うシーンから逆算されているのもすごいところ。アイテムは違っても、「持つだけでおしゃれに見える」スタイリストマジックは共通なので、ぜひその魔法を体感してください。
次回は、靴の町として知られる神戸・長田の新作シューズを2つご紹介! 「Tストラップデザインのステップシューズ」と、「シティーポップなサボ」が登場します。お楽しみに!
ファッションスタイリストと作った 職人本革のエチューデントバッグ〈ノアール〉
¥29,480(税込み)
ファッションスタイリストと作った 職人本革のスタイリストポシェット〈ブラウン〉
¥15,180(税込み)