みなさま、大正ロマンと聞くとどのようなイメージを思い浮かべますか? 日本の伝統的な和の世界観と、当時最先端だった西洋文化が入り交じった、誰もが不思議とノスタルジックさを感じてしまう文化こそ大正ロマンの魅力のひとつです。
そんな時代の、モダンで華やかな日本の商業デザイン界を切り拓いた人物、杉浦非水(すぎうらひすい)の企画展「杉浦非水 時代をひらくデザイン」と、フェリシモミュージアム部がコラボレーション! 今日は非水の魅力とコラボグッズをみなさまにご紹介します。
日本初のグラフィックデザイナー、杉浦非水とは?
現代では馴染みのあるグラフィックデザイナーという職業ですが、明治から大正時代にかけては画家が片手間にやるもの、もしくは印刷所の版下工の仕事としての認識が強い時代でした。
そのような時代に非水は、図案に魅せられ、図案を研究し、図案の表現を追求したデザイナーとして活躍しました。
明治~大正時代、ハイカラで最先端な空間を演出する百貨店の中で、欧米のデパートを参考に和風から洋風へ舵を切り、食堂・写真室・イルミネーションなどを設置し、次々と新しいことをはじめる革新的な百貨店が三越でした。
非水は、その三越で新設された図案部の初代主任として同店のポスターやPR誌の表紙など、様々なデザインを一手に担当していたそうです。
そんな時代の最先端の表現で、当時の和と洋の文化を表現してきた非水の図案を、非水の故郷・愛媛県にある愛媛県美術館の学芸員さんご協力のもと、フェリシモミュージアム部がふだん使いできる雑貨にしました。
1.文学少女の気持ちでお化粧直し 書籍風ドレッサーポーチ
レトロモダンなブックデザインを令和の今、日常生活で楽しみたい!そんな想いで、杉浦非水の手がけた作品を現代の生活でも楽しめる「書籍風ドレッサーポーチ」としてリデザインしました。
デザインのもととなったのは、杉浦非水が表紙デザインを手がけた『あゝ故郷』(昭和2年、愛媛県美術館蔵)、『嫁入叢書/婦人衛生編』(昭和4年、 個人蔵)の2種類です。
ポーチの内側には、割れる心配のないアクリルミラー付き。内側・収納部分の生地は、時代を経た古書のページをイメージした飴色に仕上げました。うっかりお粉をこぼしてしまっても、汚れが目立ちにくいのもうれしいポイントです。
まるで本を読みふける文学少女の気分で、身だしなみを整えられます。
杉浦非水の装丁を楽しむ 書籍風ドレッサーポーチ〈あゝ故郷〉
1個 ¥2,100(+10% ¥2,310)
杉浦非水の装丁を楽しむ 書籍風ドレッサーポーチ〈婦人衛生編〉
1個 ¥2,100(+10% ¥2,310)
2.大好きなレトロ装丁とずっと一緒に ジェル風ネイルシール
非水のブックデザインの虜になったプランナーが、非水の作品を現代の生活でも楽しめる「装丁デザインのネイルシール」としてリデザインしたのがこちらのアイテムです。
デザインのもととなったのは、非水の手掛けた3種類のブックデザイン
金色の箔がきらめくジェル風のシールは、つややかな立体感が魅力的で、つめにペタリと貼るだけでまるでネイリストさんにお願いしたような高級感ある仕上がりに! お手持ちのネイルポリッシュと組み合わせて楽しむのもおすすめです。
クリアベースのネイルシールは、大きいつめにアクセントとして貼っても!つめの長さ・大きさ問わず非水のデザインをお楽しみいただけます。
杉浦非水の装丁を楽しむ 箔がきらめくジェル風ネイルシールの会
月1セット ¥1,550(+10% ¥1,705)
3.急なお買い物も安心 結んでお出かけスカーフエコバッグ
今見てもなお色あせない非水作品の数々を見ながら、これを暮らしの中で楽しんでいただけるものにしたい!と思い、フェリシモの人気商品「スカーフエコバッグ」に仕立てました。
デザインのもととなったのは、非水の3つの図案
非水の数ある図案の中から、『図案集』のデザインを選んだ理由は、企業の依頼を受けて作った図案とは違い、デザインの普及者としての遊びごころがふんだんに詰まっていたからでした。
お出かけ時にはバッグの持ち的にスカーフ飾りとして取り付けて、出先での荷物が増えたときには、パッと広げてバッグに変身。非水のデザインは、スカーフとバッグ、どちらのスタイルにもとてもよく映えます。
各バッグの右下には非水が実際に使っていたサインをプリントしています。
フェリシモミュージアム部×L'AMIPLUS 急な買い物も安心 結んでお出かけスカーフエコバッグ〈杉浦非水〉の会
月1個 ¥1,900(+10% ¥2,090)
4.手のりサイズがレトロかわいい 女子文壇がま口ポーチ
数多くある非水の手掛けた図案の中でも、洋装の女性の華やかさと、大正ロマンとよばれる和洋折衷なテイストを感じる図案を立体化してみたいと思い、人形のようながま口ポーチを作りました。
デザインのもととなったのは、非水が手掛けた『女子文壇』の表紙。
当時の女性に向けた文芸投稿雑誌であった『女子文壇』は、女性の書き手を生み出すだけでなく、当時の女性の職業問題について問いかける貴重な雑誌だったのだそう。
見た目は人形のようなフォルムですが、後ろを向けるとがま口ポーチの登場です。ちょっとしたコスメアイテムやお薬など、カバンの中で散らかりがちな小物はおまかせです。
企画展のロゴや、非水の使っていたサインを刺繍で表現したりと、細かな部分にもポイントが。
杉浦非水デザインのレトロかわいいが詰まった 女子文壇がま口ポーチ
1個 ¥2,600(+10% ¥2,860)
非水を知る入門編にして決定版の展覧会をお楽しみに!
ミュージアム部がコラボレーションした今回の展覧会は、第一会場・島根県立石見美術館が本日開幕!
その後、東京・三重・福岡と全国を巡回します。初期から晩年にいたるまでの作品はもちろん、創作の背景を知ることができるスケッチ、写真、遺愛の品々も展示されます。杉浦非水をたっぷり堪能することができる展覧会ですので、ぜひ注目ください。
『杉浦非水 時代をひらくデザイン』
第1会場
会場:島根県立石見美術館(島根県益田市有明町)
会期:2021年7月3日(土)〜8月30日(月)
第2会場
会場:たばこと塩の博物館(東京都墨田区横川)
会期:2021年9月11日(土)~11月14日(日)
第3会場
会場:三重県立美術館(三重県津市大谷町)
会期:2021年11月23日(火・祝)~ 2022年1月30日(日)
第4会場
会場:福岡県立美術館(福岡市中央区天神)
会期:2022年4月15日(金)~ 6月12日(日)
※最新の情報は公式サイトでご確認ください。
フェリシモミュージアム部
アートが大好き、ミュージアムが大好き、そしてミュージアムグッズが大好き!なメンバーが集まって活動を開始したコミュニティ。ミュージアムやアートをもっと身近に、もっと好きに、ますます楽しめるようになる未来を目指しています。ミュージアム関連情報やアートの楽しみ方の情報発信、アートを暮らしの中で楽しめるオリジナルグッズの企画などを行っています。
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