三者三様、個性あふれるプロ仕様
こんにちは、日本職人プロジェクトのリーダー山猫です。
誰かの物語(story)をカタチにした、どこにもないプロダクトを生み出す日本職人プロジェクト。たった1人の「好き」「欲しい」に寄り添う物づくりを続けています。
今回ピックアップするのは、プロフェッショナルの理想を叶えたアイテム。レコード好きの編集者、手芸好きのプランナー、出張の多いプランナー、三者三様の個性が光ります。
それぞれの職業の視点から生まれた、「そう来るか!」と驚くアイデアがいっぱい。ではひとつずつ、ご紹介していきましょう。
「雑誌、レコード、ワイン、全部収納したい!」
ひとつめは、編集者さんの理想をかなえたレコード&ワークバッグ。このバッグの初代モデルを作ったのは、もう10年ほど前になります。当時一緒に仕事をしていた編集者さんに「山猫くん。実は私も欲しい理想の鞄があるんだけど……仕事にも趣味にも使える、こんなバッグが欲しいんだ」とリクエストされました。いつも穏やかな編集者さんがそう言って差し出したのは、詳しい鞄の用途が書かれた一枚のメモ。こだわりがたくさんあって、「あ、これ!おもしろいですね! ぜひチャレンジさせてください!」とお応えしたのが制作のきっかけとなりました。
編集者さんの最初のこだわりは、雑誌やカタログの編集者という職業柄、校正紙や資料、大型の雑誌などがどっさり入ること。さらに、スッキリ入って取り出しやすいデザインという点も重要。
仕事にも趣味にもということなので、趣味を伺うと、なんとレコード収集とのこと。あちこちレコード屋を巡って、掘り出し物を探すのが楽しみなのだそうです。ということは、戦利品のレコードを収納できる大きさと丈夫さも必要になります。しかも、レコード屋の帰りに大好きなワインを買いに寄り道することもあるそうで、さらにハードルは上がる一方……。
大量の資料や雑誌が入って、レコードも収納できて、帰りにワインも買えるバッグというお題に応えるべく、メーカーの鞄プランナーさんと鞄職人さんにも協力していただきながら、なんとか完成にこぎつけました。今回は久しぶりの復刻バージョン。新しいカラーをまとって登場します。
国内旅行はもちろん、なんと外国まで!
このバッグのポイントは、大きさと軽さ。たくさん入る大容量サイズで、しかも中身を入れても重くならないよう本体を軽くするために、帆布をメインに、サイドなどに本革素材をあしらって、大きくても軽く丈夫に仕上げました。
サイドポケットには、スマートフォンや交通系ICカードなど、すぐ取り出したいものの収納に便利。角を本革にすることで、丈夫さもアップします。
重くても肩に負担がかからないよう、持ち手も太目につくりました。肩にも掛けられるので、たくさん入れても安心。同じく幅広のショルダーストラップを付ければ、両手フリーに。お好みのスタイルで使えます。
たっぷり入るので、出張もこれひとつで。2~3泊分の荷物も充分入ります。ちなみにこの編集者さんは、完成した初代モデルを外国旅行にも連れて行ってくれました。
内ポケットも充実しているので、大容量でも中身をすっきり整頓できます。なんと、ワインボトルを固定できるポケットも付けました!
今回のモデルは、ファッションスタイストの村上きわこさんが色をセレクトしたスペシャルバージョン。「ビジネス仕様のバッグは、黒と茶が多いので、あえて違う色に」と、ニュアンスのあるライトグレーを合わせてくれました。きちんとスタイルにもカジュアルにも似合うカラーだから、まさにオン・オフ共用OKです。
この軽さと大容量の可能性は無限大。旅行やジム、ママバッグと、自由なスタイルで使えます。レジ袋有料化の今は、ショッピングバッグにも。たくさん買い込んだ食材やワインを持って、そのままピクニックへ……なんて、夢が膨らみます。
なんでも入れてどこへでも行けるバッグと一緒なら、日常と非日常の垣根をひらりと超えて、新しい楽しみや発見に出会えそうです。
手づくり好きをくすぐる、マニアックな仕上がり
ふたつめは、手づくりを愛するプランナーと作ったミニバッグ。これ、もしかすると、世界初のアイテムかもしれません。
手づくりを愛するfelissimo〈クチュリエ〉トッププランナーのふたり、Fururu さんとKimidoriさんのリクエストやアイデアをカタチにしたバッグは、その名も「プロジェクトバッグ」。製作途中の刺しゅうや編み物を、図案や材料、道具類とひとまとめにして収納できます。
同時に複数の手芸作品にとりかかることが多い手づくり好きさんは、作品ごとに「プロジェクトバッグ」と呼ばれる袋に道具を入れて、製作を進めているとのこと。ジッパー付きの透明袋を使う人が多いそうなのですが、「中身が見えるところが便利なんだけど、かわいいバッグがあるとより楽しいよね!」というふたりの声から、企画がスタートしました。
まず、絶対に重要なのが、中身が見えること。そこで、透明窓を大きく開けたデザインにしました。ここに作りかけの作品を入れると、四角いフレームにおさまって、まるで額装したように見えるんです。ここに入れると、作りかけもぐっと素敵に見えて、創作意欲がわいてきます。
大切な作品をやさしく包むものだから、革は薄くすいて布のようにやわらかく。浅めの内のポケットは、糸切りはさみや編み針の収納にぴったり。図案などを入れる外ポケットは、折れ曲がらないよう背面に硬い芯を入れています。
外側は、気分が上がるシトロンイエロー。持っているだけでワクワクする、鮮やかな色です。内側はブルーのコットンでさわやかに。自分だけの目印になる鮮やかなカラーは、バッグ自体も自慢したくなります。持ち運びに便利だから、外出時に持っていくのももおすすめ。おしゃれなミニバッグと一緒なら、仕事の合間や、お出かけ先のカフェなど、どこでも作品づくりが楽しめます。
そして、透明窓を開けるときにカットした本革の端切れも、「手づくりの素材にしてもらおう!」と、セットでお届けすることに。ぜひぜひ、みなさんの素敵な作品に生かしてください。
大切な作品を素敵に収納できて、しかも手づくりモチベーションがぐっと高まるミニバッグは、クチュリエプランナーならでは。「見せる収納」で、手芸の楽しさがもっともっと広がりそうです。
こだわり強め、おしゃれ男子の出張鞄
みっつめは、felissimoのプランナーYUDAIが考えた、ダレスバッグ×ブリーフケースの合体バッグ。人気ブランド〈USEDo〉のプランナーとして大忙しのYUDAIが、自分らしく使えるバッグが欲しいと企画しました。
暮らしになじむ、ヴィンテージスタイルのインテリアや雑貨を展開する〈USEDo〉。その商品企画を手掛けるYUDAIは、こだわり強めのおしゃれ男子。かつては、日本職人プロジェクトのメンバーとして、いろいろなアイテムを企画してくれました。
全国各地を出張で飛び回る彼が「自分のために」と企画したのが、シックなブリーフケースと、レトロなダレスバッグのいいとこどり。お仕事バッグのかっちりさは担保しつつ、どこか愛嬌を感じさせる組み合わせです。
ベースはブリーフケースだから、きちんと端正な雰囲気。パソコンやタブレット、資料などの書類もすっきりきれいに収まります。
ダレス口はデザインがおしゃれなだけでなく、がばっと大きく開いて中身が出し入れしやすく、機能的にも優秀。手のかかる仕様ですが、職人さんがひとつひとつ、丁寧に仕上げてくれました。
ビジネスシーンはもちろん、習い事や趣味にも。サイズも容量もしっかりあるから、旅行もスマートに楽しめます。
長く愛せるレトロシックなスタイルは、ヴィンテージを愛するYUDAIらしい仕上がり。しっかり使い込んで味を出すのも、楽しみのひとつです。
プロのわがままバッグと、新しい毎日を
レコード好きの編集者、手芸好きのプランナー、出張の多いプランナー、それぞれプロフェッショナルがこだわった3つのアイテム。プロが自分のために企画したから、他にはない個性的な機能やデザインになりました。
便利やおしゃれだけじゃない視点で生まれたアイテムを使うことで、新しい発見があったり、今までにない楽しみが生まれるかもしれません。
次回は、福岡の鞄作家さんたちが作ってくれたお財布とバッグをご紹介。スペシャルカラーに挑戦してくれたエピソードをたっぷりお話します。お楽しみに!
エディターと作った 職人本革遣いの帆布レコード&ワークバッグ〈ライトグレー〉
¥32,780(税込み)
手芸プランナーと作った 職人本革のプロジェクトバッグ〈シトロン〉
¥13,200(税込み)
インテリア雑貨プランナーと作った 職人本革のスマートクローザーダレス〈ブラック〉
¥43,780(税込み)
※日本職人プロジェクト「Stories〈ストーリーズ〉」の商品は、ご注文いただいてからひとつずつ仕立ててお届けします。
※インターネットでのお申し込み締め切り:2021年9月15日(水)23:59まで
※商品お届け時期:2021年8月下旬~9月下旬までに随時
日本のモノづくりを通してたくさんの素敵な物語を伝えるために続けてきた「日本職人プロジェクト」。2004年のスタート以来、様々な魅力的な方の想いと共に「物」語るアイテムを誕生させてきました。
プロジェクトリーダー 山猫