暮らしなかの「ほっとひと息」にかかせないティータイム。紅茶派のみなさまは、ふだんどんな紅茶を選んでいますか?
紅茶といえば英国ということで、英国ブランドの輸入紅茶に親しみを持たれている方が多いと思いますが、最近は日本でつくられている「和紅茶」の人気が上昇中なんだそうですよ! インドやスリランカ産の紅茶葉が多い中で、日本産の紅茶葉はちょっと驚きませんか?
日本産の紅茶葉は「和紅茶」と呼ばれることが多いのですが、その和紅茶の最大の特徴が、渋みが少なく味わいがやさしいところ。後味もすっきりしているので、ストレートで飲むのにもピッタリなんです。
「和紅茶」を知るその前に
さて、和紅茶を知る前にまずは「紅茶」のことを簡単におさらいしておきましょう! 紅茶は、実は緑茶や烏龍茶と同じ茶葉から作られていますが、その違いは茶葉の「発酵度合の差」。不発酵のものが緑茶で、茶葉が茶色になるまで完全発酵したものが紅茶になります。(烏龍茶はその真ん中、半発酵茶に分類されます)
茶葉には緑茶向きだったり、紅茶向きのものなど様々な品種がありますが、日本で栽培されている茶葉のほとんどは「緑茶」として飲まれるため、和紅茶の生産量はそう多くはないそうです。和紅茶の産地は、緑茶同様に静岡や九州・京都・奈良をはじめ関東にもあり、最近では和紅茶への注目度の高まりから、和紅茶の生産量は増加傾向なのだとか。
和紅茶の歴史と、 「世界一」になった和紅茶のこと
日本での和紅茶の生産は明治時代から始まり、「輸出品」としてさかんに生産されていました。そして時は1958年(昭和33年)、なんとロンドンで開催された「全世界紅茶品評会」で最優秀賞を獲得したのは和紅茶だったのです! 紅茶の国イギリスで「世界一の紅茶」という評価を受けたとは……! さて、その「世界一」の紅茶の産地はいったいどこだったのかというと、奈良県東部にある大自然が広がる大和高原の山添村(やまぞえむら)でした。
戦後、輸出用にと日本のいくつかの場所で紅茶用の品種の研究などが進められた中で、「おいしい紅茶(用の茶葉)ができる土地」と認められ、大企業が工場を設け、村をあげて国産紅茶の栽培を行っていたのが山添村だったそうです。しかしその後、海外からの紅茶輸入量増加にともない、外国産紅茶との価格競争がきびしくなるにしたがい、紅茶用の茶畑では緑茶の品種への植え替えられたり、耕作放棄茶園が増えていき、紅茶工場の閉鎖とともに「世界一に輝いた山添村の紅茶」は幻の存在になりました。
しかし、それから幾十年! この山添村の茶畑で耕作放棄寸前の茶畑をを引き継ぎ、和紅茶を作り続けている農園があるのです!その農園は、2001年より自然栽培で茶の木を育てている「健一自然農園」。
健一自然農園の代表、伊川健一さんは「海外から紅茶がどんどん輸入されるようになると、日本で和紅茶を作ることがむずかしくなり、みんな畑を緑茶の品種に植え替えました。でもここでは、香りがいいおいしい紅茶ができる。とにかく、こここの土が紅茶向きなんです。その土地ごとの特性によって作るものを決める。とにかく土の影響は大きいですね。」と語ります。
そして今、山添村では健一自然農園だけでなく、伊川健一さんがアドバイザーとなり「世界一の和紅茶をもう一度」と、耕作放棄茶園を再び緑輝く茶園にするべく、さまざまな取り組みが続けられています。
フェリシモでは、伊川健一さんとのご縁から始動したプロジェクトから「健一自然農園×フェリシモ 心とからだにそっと寄り添うお茶セット(ティーバッグ)の会」という人気コレクションが生まれました。
山添村にある健一自然農園の和紅茶もたくさんお届け中ですので、ぜひ和紅茶の歴史と未来に想いをはせながらお楽しみください♪
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