皆様こんにちは、日本職人プロジェクトリーダーの山猫です。今回はプロジェクト20周年記念の特別企画として、長年私と一緒にパールアクセサリーを沢山作ってきた神戸老舗の真珠メーカー担当のGAKOさんに自宅でできる真珠ケアをレクチャーいただきます。
こちらの真珠メーカーさんは、品質の高い真珠を数多く取り扱う業界でもトップクラスの有名企業。真珠のことなら、ここに任せて間違いない!という老舗です。担当のGAKOさんは真珠のことを知り尽くしたベテラン。いつも「いい真珠、集めますよ!」と頼もしく引き受けてくださいます。
そのGAKOさんに今回は、&ストーリーズでも取り扱っていただいてる真珠の魅力を語っていただき、最後に真珠ケアをご紹介いただきます。私が企画するときも、真珠の魅力と製造工程の特徴を丁寧に説明いただくので真珠を扱うのがとても楽しく、嬉しくなります。今回はみなさんにそんな気持ちになっていただければと思い、動画とブログの両方用意しましたので、是非お楽しみください!
それでは、GAKOさん、よろしくお願いします!!!
→動画で見る方はこちらへ!(おすすめです!)
※動画と下記のブログでは少し説明が異なる部分があります。
1.真珠の魅力をご紹介
それでは、今まで日本職人プロジェクトさんで取り扱いしていただいた真珠を中心に私の視点で魅力をご説明していきますね。
以前、真珠アクセサリーはオケージョンやドレスアップ向けに使えるネックレスを1本、比較的高額なものでそろえられる事が一般的でした。ふだん遣いには少しもったいない、という認識がありました。
ですが、最近は普段でも気軽に使える、価格帯も比較的お手軽な淡水パールなどを数種類使い分けされる方が増えておられます。芸能人を中心に男性でもおしゃれに着けてる方もいらっしゃいますね!
淡水パールについて
淡水パールは形や大きさがさまざまで、お色目もホワイト系色を中心に幅広くございます。
元々は、3〜5mm程度の小さいサイズが主流でしたが、最近はアコヤ真珠などと同じように核を入れて大きいサイズの真珠を育てることも行われていて、10mmを超えるような大粒のパールも出てきています。
ふだん使いしやすいのは小さめのサイズ、約4〜6mm程度のものでしたらロングネックレスでも気軽にお使いいただけます
淡水真珠の形はさまざまで、真円に近い(けど真円ではない)セミラウンドから平たい円形のコイン型、全体的に凸凹したバロック型など、個性的な形が数多く出現します。
ちなみにポルトガル語で「歪んだ」という意味を持つ「バロッコ」から名付けられた淡水バロックパールの一種で、そのボリュームが目を引くのはもちろん、表面に現れるうねりのような真珠層の「ムラ」による陰影が何とも言えない魅力を生み出します。
実は近年、養殖技術の向上で丸い真珠が多く作られるようになり、個性的な淡水バロックパールの数は減少。ほどよい大きさと厚み、そして「ムラ」という唯一無二の表情を持つコインパールは希少性が高まっているんです。
ネックレスなどに使用する真珠は、こういった状態で仕入れてきます。
色目もさまざまで、一般的に認識されているのがホワイト系、明るいオレンジ系(中でも色の濃いものをピーチメルバ色として取り扱い)や深みのあるパープル系(濃いものはブルーベリー色として取り扱い)などがあります。
アコヤ真珠について
アコヤ真珠は、真円の核を母貝に入れ、成長とともに核の周りに真珠層が巻くことでできます。薄い層が何層も重なって、光が通り抜けたり反射することで美しい輝きを放ちます。
サイズは3mm程度のベビーサイズから10mm程度までです。其々の輝き(照り)が良いかどうか、表面の真珠層のムラ(エクボやキズ)があるか等で評価(価格)が決められます。形は真円に近い方が評価は高いです。
色目は上品なホワイト系色を中心に、グレー系色やイエロー系色など、柔らかい印象の色が多いです。日本近海で養殖されるアコヤ貝が育てたアコヤ真珠は繊細で優しい神秘的な輝きが特徴で、海外のお客様にも人気が高い真珠の代表格です。
パールアクセの魅力について
自然と人間の知恵が生む宝石は、もちろんそのままでも充分魅力的なのですが、アクセサリーとして仕上げることでさらに唯一無二の価値が出てきます。
全体をパールでそろえるだけでなく、例えばシルバー製のデザインチェーンとセットしたり、一粒だけ特徴あるパールを使ってK18製のチェーンでゴージャスに仕上げたりすることもあります。
装いやシーンに合わせて使い分けしていただけるので、いろいろなパターンを想定して、今後も提案させていただきますので、どうぞ楽しみにしていてくださいね!
2.自宅でできる真珠ケアについて
それでは、続いて真珠のケアをご紹介してみたいと思います。 真珠は汗に弱い、汚れが心配というイメージがあると思いますが、使った後のちょっとしたお手入れで美しい輝きや色目を長く維持することができます。
着けた後、汗やファンデーションがついて汚れたままで保管されると輝きや色目にダメージを与える事もありますので、ご使用後には乾いた柔らかめの布(例えばメガネ拭き)で汗や汚れを拭き取ってから保管してください。
保管場所は常温でやわらかいクッション性のあるところで、長期的に保管される場合はビ
ニール袋に入れるのもいいかもしれません。この場合は密封していただき、金具部分も同様に、やわらかい布で汚れを拭き取ってくださいね。
専用のケア剤を使う場合は金属部分だけに付くようにして、ほかの部分(特にパールやネックレスの糸)にはつかないようにご注意ください。
そして、よく質問を受けることで、真珠のネックレスに使用している紐の交換時期やケアについてのお話をさせていただきます。
昔はネックレスの糸に、絹糸を使っていたものが多かったので定期的に紐の交換をお勧めすることもあったのですが、最近では合成繊維で強化した糸を使っていますのでその心配はなくなりました。
昔に親や親戚から譲られ、ずっと保管していた真珠のネックレスなどであれば、真珠専門のメーカーに相談して紐を交換してもいいと思います。金額は3000~5000円位が目安だと思います。
パールとパールの間が空いて見えるようになったり、結び目がほつれてきたりする場合には「糸交換」が必要かもしれませんので、修理が可能なお店で相談してみてくださいね。
これからもできる限りよい珠を見つけて、思いを込めたパールアクセサリーを作っていきますので、どうぞよろしくお願いします! みなさん、ご視聴ありがとうございました!