こんにちは、フェリシモ日本職人プロジェクトのリーダー・山猫です。
この〈&Stories / アンドストーリーズ〉シリーズでは、「誰かの物語から立ち上がるモノ作り」をコンセプトに日本製のアイテムをラインナップ。1人ひとりの中にある、小さいけれど熱烈な「好き」「欲しい」を叶えることで、世の中にはない逸品を生み出しています。
2004年にスタートした日本職人プロジェクトは、19年目の後半を進行中。これまでもずっと「次はもっと、次はもっと」と、モノ作りを深めながら走り続けてきました。20年の節目を前にした今シーズンも、その想いは変わらず、「今、いちばん伝えたいメイド・イン・ジャパン」をお届けします。
この秋のキーワードは、「Milestone / マイルストーン」。英語で「ものごとの発達、進化過程における重要な出来事」といった意味。アニバーサリーの前の布石として、毎日を輝かせる新作アイテムをご用意しました。明日の自分を、明日の暮らしを照らすものと出会える、魅力的なラインナップです。
毎回、目が離せない〈POLS / ポルス〉さんの新作モデル。今回は2代目となる2種類の十字路ストールをご紹介します。
十人十色の着け方で遊ぶ、
大人のコットン100%ストール。
いつも心躍るテキスタイルの世界を見せてくれる〈POLS / ポルス〉。播州織の老舗メーカー「丸萬」が手掛けるオリジナルブランドです。
テキスタイルデザイナー・梶原加奈子さんのデザインを、コンピュータージャカードのプログラミング技術で再現しているのが特徴。何色もの色が織りなす複雑な柄を織物として再現できるのは、丸萬の高い技術と、先染めした糸を使う播州織ならではの魅力です。
平面のデザインを立体の織物に仕上げるには、糸の手配や織機の扱い、プログラミング技術など、さまざまな要素が必要になってきます。そのすべてを高いレベルで実現しているのが、世界のハイブランドからの信頼も厚い丸萬さんの技術力。プロのデザインとプロの技術、その両方がリンクして、美しいテキスタイルが生まれています。
無数の糸を掛けた織り機。繊細な色柄を表現するのに細い糸を使うため、織り機の調整は職人さんがつきっきりで行います。
今回登場するこの十字路ストールの初代モデルと出会ったのは、〈POLS / ポルス〉のショールーム。プランナーの宮崎紗千子さん、プロダクトデザイナーの丸山洵平さんが、「こんなのもありますよ」と何気なく出してくださったものなんです。山猫とプランナーMOEとNISHIYANはひと目見て、「なんですかこれ、、、めっちゃかっこいいじゃないですか!」と一気にテンションが上がりました(そして、すぐに試着しました!)。さらに、梶原さんとコラボした最初のアイテムと聞いて、一層テンションはアップ! その後初代モデルを復刻発売し、好評を得たので今回2代目モデルを発売できることになりました。
このストールの特徴は、真ん中がつながっているところ。一見細長い普通のストールのようですが、広げると2枚の布が交差しているように見えます。実は2枚の布を真ん中で縫い留めているのではなく、織機で部分的につなげながら、生地を二重に織るという高い技術が使われているんです。これは梶原さんがロンドンのRCA大学院で多重織のデザインを研究していた時代に、イギリスのデザイナー登竜門コンテスト「TEXPRINT2005」で織物の新境地開拓賞を取ったアイデアだそうです。
多重織で仕立てられ、広げると2枚の布が交差しているように見えることから「十字路ストール」と命名。
二重にしてそのまま巻くのはもちろん、肩に羽織って前だけラフに結んだり、アレンジいろいろ。十字になっていることで、巻く、垂らす、掛ける、羽織るなど、「着る」感覚でいろんな楽しみ方ができます。
二重だから巻いたときのボリュームもたっぷり。前を結んでベスト風に着たり、アレンジも楽しめます。巻き方によって色が見えるところが変わると印象もガラリ。1枚のストールでも違う表情があらわれます。
コンパクトに折りたためるので、バッグの中に入れておくと温度調整に便利。ちょっと肌寒いときに羽織ったり、まだ日差しが気になる季節なら日よけにしたり。薄手の素材とシックな色味で、初秋から早春までロングシーズン活躍します。
それでは、今回発売する新作モデルをご紹介していきます。
「或る森の物語」
まずご紹介するのは、ギザギザや斜めのストライプなどさまざまな色や柄が見せる表情から、四季折々の変化を見せる森を連想して「或る森の物語」と名付けたストール。巻くたびに新しい魅力に気づくことができます。
素材は、ふわりと肌に心地いいコットン100%。さまざまな巻き方のアレンジができ、一枚のストールで何パターンもの装いが楽しめます。梶原さんのデザインコンセプトである「使う人自身がクリエーションできるものを提供したい」という想いを体現したともいえるストール。巻いたり、羽織ったり、結んだり、自分なりの使い方を何通りも生み出せます。表に出す色や柄によって印象が変わるから、ロングシーズン活躍。無限の可能性を秘めたストールで、毎日のおしゃれの幅がぐんと広がります。
テキスタイルデザイナーと作った 播州ジャカード織の十字路ストール〈或る森の物語〉
1枚 ¥26,180(税・送料込み)
「涌泉の洞窟」
そしてもう一枚のテキスタイルをご紹介します。きれいな水色に心奪われつつ、グレーや赤などさまざまな色が見え隠れする情景から、美しい水が湧き出す洞窟を連想して「涌泉の洞窟」と名付けました。
秋から冬へ、季節の変わり目を彩ってくれるストール。いつもの着こなしにも新しい表情をもたらしてくれます。美しい色をまとって、空気や気温の変化を感じて、四季の移ろいを楽しんでください。
テキスタイルデザイナーと作った 播州ジャカード織の十字路ストール〈涌泉の洞窟〉
1枚 ¥26,180(税・送料込み)
今回のポルスさんの美しい新作はいかがでしたか? 日本職人プロジェクトメンバーをはじめフェリシモスタッフの中でも毎回大人気なんです。山猫がいつも撮影用のサンプルを通りがかるスタッフに試着をしてもらうと、「山猫さんー!今回のもめっちゃいいー! いつ発売ですか?」と聞かれることが多いです。秋号で一緒に革鞄を作ったfelissimoスタッフのSAYAと春号で一緒に革靴を作ったプランナー・tomo にも大好評でした^^ 山猫はこういった光景をみて、この商品の魅力をまだ知らない方々にしっかり伝えたい!と思うのでした。
日本のモノづくりを通してたくさんの素敵な物語を伝えるために続けてきた「日本職人プロジェクト」。2004年のスタート以来、様々な魅力的な方の想いと共に「物」語るアイテムを誕生させてきました。
プロジェクトリーダー 山猫