またひとりで反省会
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ちょっと言い過ぎたかな……
自己嫌悪で落ち込んだときの対処法
思いやりのない言葉や相手を傷つけるような言葉が、つい口からぽろっと出てしまったり、傷つけるつもりはなかったのに、誤解を生むような言い回しで相手を悲しませてしまったり。
「ちょっと言い過ぎたかな……」もう口に出してしまった言葉を、ひとりになってから後悔する。そのような自己嫌悪を、何度もくり返してしまう人も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな「ちょっと言い過ぎたかな……」と後悔したときの自己嫌悪への対処法をご紹介します。
ちょっと言い過ぎたかな……

友達と会った帰り道や職場の同僚と話をした次の日など。あとになってからひとり反省会が始まること、ありませんか。
あのときのあの言い回し、嫌な気持ちにさせちゃったかもなあ……とか、意見を求められたから言ったけど、やっぱりあの場では言わなければよかったかも……とか。
言ってしまったことはなかったことにはできない。でもだからこそ、「あれはどうだったかな……ちょっと言い過ぎたかな……」とあとからどんどんと不安が膨らんでいく。
相手の期待しているような言葉を言えなかった自分への自己嫌悪と、言わなきゃよかったという後悔で、心がいっぱいいっぱいになってしまうこともあるかもしれません。
どんなときに「言い過ぎた」と感じる?
深く考えずに口に出してしまった
ふだん、相手とのコミュニケーションでは、口に出す前に頭で考えてから会話をしていることが多いかと思います。「どの言葉だったら傷つけないかな」「こう言っても失礼じゃないかな」など、ちゃんと冷静に伝え方や言い回しを判断しているのではないでしょうか。
しかしながら、それでも頭で考えるより前に言葉を発してしまうことがあると思います。言葉を選ばずに失礼なことを口走ったり、誤解を生むような言い方をしてしまったり。
相手を怒らせてしまったかもしれない、悲しませてしまったかもしれない……とあとになってわきあがってくる後悔の気持ち。言ったことは取り消せないのに、「なんであんなこと言っちゃったんだ……」と落ち込んだ経験は、きっと誰にでもあることだと思います。
説教のようになってしまった
たとえば相手から相談をもちかけられたとき。本当は共感や励まし程度にとどめておくべきなのに、「ああしないほうがいい」「こうすべきだ」などと説教くさく意見を言ってしまったことが、もしかしたらあるかもしれません。
相手のことを想うあまりつい熱が入ってしまって、せっかく相談してくれたのに、逆に相手を失望させてしまったかもしれない。きっと相手がしてほしかった対応は説教じゃない。わかってるのにそうできなかった。そんなときに、「言い過ぎたかな……」と感じてしまうのではないでしょうか。
思ってもいないことを言ってしまった
感情的になったときに特に多いのが、思ってもないことをつい口に出してしまうことです。
たとえば、相手の発言に思わずかっとなってしまったとき、普段なら飲み込むことができる感情を、考えなしに口にしてしまうなど。ひどいときには「最低」とか「嫌い」とか、人格まで否定するようなことまで無意識に言ってしまったり、しまいには売り言葉に買い言葉のように思ってもないことの言い合いになっちゃったりして。
本当は大切な存在なのに、いらない一言のせいで関係性が悪くなってしまった、なんてこともあるかもしれません。
自己嫌悪で落ち込んだときの対処法

別の友人に相談する
自己嫌悪で落ち込んでいるときは、自分の心や思考の中にぐるぐると沈んでしまいがち。そんなときに有効なのは、別の友人などの第三者に相談し、客観的な視点からの意見をもらうことです。「これは言い過ぎだったのかな……」「傷つけてしまったかな……」などと状況を話してみましょう。
だれかに相談することで少し気持ちが落ち着く場合もありますし、客観的な視点からの意見を聞くことで冷静にその先のことを考えられるようにもなるでしょう。
本人に素直にあやまる
傷つけてしまったかもな……と思っても、なかなか素直には言えない「ごめんね」の一言。ですが、言い過ぎてしまった自分の行動に後悔をしているときには、素直に相手へ気持ちを伝えることが大切だと思います。
「あのとき、あんなことを言ってしまって、嫌な気持ちにさせてごめんね」。
気にしているのは自分だけで、相手はそんなやりとりがあったことさえ忘れていた……なんて気らくなパターンももしかしたらあるかもしれません。そうではなくとも、自分から素直に相手に向き合うことで、相手も、本音や気持ちを伝えてくれるきっかけになるはずです。
後悔をこれからにつなげる
自己嫌悪で落ち込んでいるときには、つい自分の失敗にばかり意識が向いてしまいます。もちろん、言ってしまったことは取り消せません。でもだからこそ、次に同じ失敗をしないように……という気持ちの切り替えも、ある意味大切なことだと思います。
最初から完璧なコミュニケーションができる人はおそらくいないはずです。失敗は成功のもとという言葉があるように、言い過ぎてしまった経験から、次に同じ失敗をしないための行動が見つかることもあると思います。
だれもがきっと、言わなきゃよかった、と後悔した経験をもっているのではないでしょうか。
相手を傷つけてしまったかもしれない、言い過ぎてしまったかもしれないという後悔や不安からくる自己嫌悪は、やり場のない苦しさだと思います。
でも、そんなときにこそ相手と誠実に向き合うことで、その出来事をきっかけに、より関係性が深まることもあるはず。
ネガティブな側面だけでなく、言い過ぎてしまったという経験をしたからこそ学べたことや、これからに目を向けてみることもだいじなことなのかなと思います。
STAFF
text:Oyama.
illustration:ハヤカワオト