できればやりたくない
ティップス
仕事の引き継ぎがめんどくさい。スムーズにこなす方法は?
後輩ができたり、部署異動や自身の退職など、さまざまなタイミングで必要になる仕事の引き継ぎ。
よくよく考えると、新入社員向けの研修などでさえ、しっかりと引き継ぎ方法を教えてもらえる機会はそうないように思います。
引き継ぎは仕事に必要なことであるとなんとなくはわかるけれど、明確な理由は見えづらくて、モチベーションにもつながりにくい。同じ悩みを持っている方は、多いのではないでしょうか?
そこで、引き継ぎの大切さやスムーズにこなせる方法など、引き継ぎにまつわるヒントをご紹介します。
仕事の引き継ぎがめんどくさい……
それぞれが仕事のなかで好きな作業はあっても、わたしは引き継ぎが好き! という方はごく稀だと思います。少なくともわたしは聞いたことがありません。
仕事の引き継ぎに関する記事を書くにあたって、頭のなかで連想ゲームをしてみたら、引き継ぎから浮かぶ言葉は、めんどう・時間がかかる・手間を取られるなど、どれもマイナスな言葉ばかり……
引き継ぎをめんどうに感じてしまうのは、大きくふたつの理由があるからだと考えました。
・引き継ぎをするべき理由がわかりづらい
・引き継ぎの上手な方法がわからない
おそらく仕事の本筋ではない引き継ぎは、個人の判断や癖に左右される部分が多く、それゆえの不透明さが、めんどうに感じることにつながっているように思います。
ぜひこの機会に、引き継ぎについて一緒に考えてみましょう。
どんな場合に引き継ぎが必要?

まずは引き継ぎをするべき理由について。理由がわからないまま取りかかる作業は、なんのため? と疑問を持ってしまうと、なかなか苦痛に感じることがあると思います。
引き継ぎを丁寧に行うと、無駄な時間が省けるので仕事が滞りなく回るように。丁寧な引き継ぎができる印象を持ってもらえたら、きっと多方面での評価にもつながるはずです。
人事異動や業務の担当を変更するため
まず考えられるのは社内の大きな人事異動などにより、後任者が仕事を引き継ぐ必要が生じる場合です。前任者がまだ社内にのこる場合は、もし引き継ぎ漏れがあっても質問することが可能ですが、あまりに回数が重なるとお互いの手間になるため避けたいところですね。
前任者が退職するため
次に考えられるのが、前任者が退職をする場合。たとえ前任者が突然退職することになっても、社外の人には関係がありません。後任者も同じ会社の担当者だからと、仕事内容が頭に入っている前提で物事が進んでいくケースがあると思います。特に、退職をする場合は、「わからなくなったら聞きに来てね」がかなわないため……抜かりない引き継ぎが欠かせません。
仕事の引き継ぎをスムーズにこなす方法は?
次は、実際に引き継ぎをする方法について考えます。どんな職種にでも応用できるようなポイントをご紹介しています。
時間を確保する
引き継ぎが雑になる理由のほとんどは、時間が足りないことによるものだと思います。社内・部署を去るまでの期間で、納めるべき仕事をこなしながら時間を割くのは大変ですが……優先すべきだと割り切って、後任者とスケジュールのすりあわせをしてくださいね。
マニュアルを作成する

自分が去った後でも、後任者をフォローできるのがマニュアルです。ひとまず、テキストでこれまでの一連の流れをまとめるところから。加えて、仕事内容がまとまったフォルダのありか、自分のデスクトップだけで作業しているデータなどを、後任者がアクセスできるサーバーにアップロードしておくのもお忘れなく。社内・部内で自分だけが知っていることをどんどん減らしていくようなイメージが近いかなと思います。
仕事を並走する
担当交代のタイミングで一気に仕事を引き渡すのはむずかしく、後任者の負担も大きいので、ほかの業務と引き継ぎを並走するのもおすすめです。関連するメールにccを入れたり、前任者がいる期間から打ち合わせに同行したりと、仕事の全体像がつかめる手助けになります。
同時に、早い段階で疑問点などを潰せる機会にもなります。日常のちょっとした業務など、自分が引き継ぎを受けた際に、ほかの人の引き継ぎ方法にも目を向けてみるのもよいかもしれません。自分がやってもらって心強かった、参考になった方法をお手本に、自分らしい引き継ぎ方法を固めていってくださいね。
昨年の夏ごろに退社された先輩がいて、その先輩の仕事の多くを引き継ぐことになりました。
その先輩はいまでもラインで連絡を取れる仲で、たまに仕事の質問をすることもありますが…… それはきっと当たり前ではないこと。
なかでも、自分がいなくなった後の引き継ぎについて、あらためて考えさせられました。
STAFF
text:くるみちゃん
illustration:oomisoka1231