わたしに合う人は誰だろう

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どうやって探せばいいの?
ロールモデルの見つけ方

最近よく耳にする「ロールモデル」という言葉。

この先の未来をどう描く?なんて考えるのは少し大げさかもしれませんが、社会人として働いていくうえで、見習いたい、目標にしたいと思える存在がいると、心強いものですよね。

今回の記事では、心の支えともいえるロールモデルの見つけ方や、そのメリットについて考えてみました。

そもそも「ロールモデル」ってなんだろう……

ロールモデルとは、自分がプラスの方向に向かうための、いわば「働き方のお手本」です。

がんばって業務に励むとか、社会人としてしっかりしたふるまいをするなど、漠然と思っているだけだと「本当にこれでいいのかな?」と不安になってしまったりしませんか。

だれかに聞くのも勇気がいるし……。
同僚はみんなちゃんとできてるし……。
新社会人のころのわたしは、自分だけがダメに思えて落ち込んでいました。

ロールモデルをもつと、自分が目指したい姿を具体化して思い描くことができます
まだいろいろなことに自信がもてなかった自分にとって、それは、地図を手に目的地に向かって明確に歩んでいる頼もしい存在。「あの人みたいにしてみよう」と具体的なやり方を取り入れてみることで、迷ったときに行動にうつしやすくなったり、自分の課題が見つかりやすくなりました。

すでに実践している人は、コツやノウハウをよく知っています。そんな成功事例から学ぶことができると、大きな失敗を避けることができたり、「自分にもチャレンジできそう」と思えたりして、成長のスピードアップ、仕事へのモチベーションアップにもつながります。

ロールモデルをもつことで、今の自分でいいのかな?この先の将来が不安……といった気持ちを、少しやわらげることができそうです。

目指すのはどんな自分?
ロールモデルの見つけ方

いざ見つけてみたいと思っても、よくわからない……。そう感じる方も多いと思います。
社会人としてのロールモデルを見つけるなら、まずはこんなことから始めてみてはいかがでしょうか?

望む未来を具体的に想像してみる

ロールモデルを探そうといきなり周囲に目を向ける前に、まずは、自分がどんな人になりたいのか?という、理想の姿を思い浮かべてみることが大事だと思います。

どのようなスキルや価値観を大切にしたいのか、自分の強みや弱みは何なのか、今後目指してみたいキャリアは?など。もちろん、今すぐ気持ちを固めなくても大丈夫です。ぼんやりとでもいいので「自分の軸」を意識してみることで、自分にとってふさわしいロールモデルが見つかりやすくなりますよ。

身近な先輩や上司を観察してみる

直属の上司や先輩の働き方を観察させてもらいましょう。ロールモデルを見つけたいという視点で見てみると、今までとはちがった学びや気づきがあるかもしれません。

自分と距離が近く、直接コミュニケーションがとれる人からロールモデルを選ぶと、そのまま自分の業務に生かすことができたり、悩んだときに相談できるというメリットもあります。

年齢や性別にこだわらず、共感できるポイントを大切にして観察してみるとよいでしょう。

ひとりに限定しなくていい

ロールモデルは必ずしもひとりに絞る必要はありません。というのも、自分の理想像が具体的になるほど、それを満たすようなロールモデルが見つかりにくくなるからです。

また、ひとりに限定してしまうと、仮に、自分がそのあり方に近づけないかも……と感じたときに、挫折感を味わったり、自己嫌悪に陥ってしまったりするかもしれません。

おすすめなのは、多様なロールモデルをもつこと。
たとえば、仕事の段取りや進め方は〇〇さんを参考に、コミュニケーションは△△さんを見習おう、ライフプランの立て方は□□さんを真似してみよう、といった感じです。

分野やスキルで区切ることで、視野が幅広くなり、より自分らしいロールモデルを見つけることができると思いますよ。

身近にロールモデルが見つからないときは……

社外の人にも注目してみる

職場の環境によっては、身近に適切なロールモデルがいない場合もありますよね。
そんなときは、取引先など、社外に目を向けてみるという方法も。社内の人と比べると接する機会は少ないですが、そのぶん、先入観なく、客観的な目線で観察できるというメリットがあります。

自分の上司や先輩がほめていた社外の人、一目置いているような社外の人がいたら、参考にしたい点を探ってみるのもよさそうです。

SNSや書籍などにもヒントが

ロールモデルとなる人は、身近な人だけとは限りません。書籍やSNSでは、さまざま働き方・考え方が発信されていて、独自の成功のプロセスや経験談を知ることができます。

今の仕事に役立つようなロールモデルとして、業種や年代など自分と共通点の多い人をお手本にしてみるとか、遠い未来に「こうなれたらいいな」と思う人の行動から学んでみるとか。

あこがれの人をロールモデルにすると、日々のモチベーションがぐっとあがりそうですね。

無理して見つけなくても?

いろいろ探してみたけれど、なんだかしっくりこない……。そういう方は、別の視点で考えてみてもいいかもしれません。

たとえば、「こういう人は嫌かも」「自分はこういうふうにはしたくないな」と感じることもありますよね。それも自分らしい指針ととらえてみて、その逆の姿を目指していく、というのもひとつのやり方です。

ロールモデルがどうしても見つからないときは、無理に設定する必要はありません

自分なりに道を切り拓いていき、いつか自分が誰かのロールモデルとなれるような過ごし方をしてみる、そんな考え方もすてきだと思います。

編集部のまとめ

「ロールモデル」はキャリア志向の人がもつもの、というイメージがわたしにはありました。

でも、自分らしさの幅を広げてくれる存在、これからを明るく照らしてくれる存在、といった少しラフな感覚で考えてみるのもよいのかなと感じました。

少しでも参考になればうれしいです。

STAFF
text:Saori
illustration:lilyco