あんなに仲よかったのに……

ティップス

昔からの友達と話が合わなくなった。
理由と付き合い方

あんなに仲のよかった友達と、
「なんか話が合わないな……」と気まずい時間を過ごしたことはありませんか?

どうしてこんなに変わってしまったのだろう。
またあのときのようにくだらないことで笑い合えたらいいのに。

今回は、そんなもどかしさの答えを探すべく、
話が合わなくなってしまった友達とのこれからの付き合い方について考えてみました。

あんなに仲よかったのに……

学生時代、仲のよかった友達。
当時はなんでも話せて、一緒にいて楽しいことばかりだったのに、社会人になって久しぶりに会うと、あれ、なんか違うかも……。 

あんなにお互いのことを何でも知っていたはずだったのに、なんだか別の人のように感じてしまったりして、すごく切なくなる。

話が合わなくなってしまったことに戸惑い、せっかく会っているのに心から楽しめなかったり、これからの関係性に悩んでしまったり。

人は変わっていくとは分かっていても、あのときの楽しい記憶がよみがえってきたりして、もう昔みたいには仲よくできないのかもしれない……

そんな寂しさも出てきてしまうのかもしれません。

なぜ話が合わなくなったのかな?

お互いの環境が変わったから

学生のころは、同じ学校に所属しているだけでなく、同じ授業や同じサークルなど、置かれている環境は似ていることが多かったはず。しかし社会人になると、勤めている会社はもちろん、職種や働き方など、環境もがらりと変わってきます。同じ環境に身を置いていると共通の話題も多かったりしますが、お互い環境が変わるとそれもどんどん少なくなってきてしまうものでしょう。共通の話題が減ってしまったからこそ、何についてしゃべっていいか分からず、話が合わないと感じることも多いのではないでしょうか。

価値観が変わったから

社会人になってからは、学生のころよりもはるかに多くの選択や人生の節目が待ち受けています。今のまま働き続けていていいのか、それとも転職するべきか。結婚するかしないかなど。仕事にプライベートに目まぐるしく進んでいく毎日の中で、たくさんの大きな選択に悩み、決断し、そしてさまざまな変化を経験します。

それと同時に、自分自身の見える景色や価値観もだんだんと変化するのが普通のこと。お互いに重きを置く部分が変わり、時間やお金をかける対象も変わっていくのです。友達のしあわせを素直に喜べなくなったり、同じものを好きだと言い合えなくなったり。そんなもどかしい気持ちが、気まずさにつながってしまうのかもしれません。

一緒に過ごす時間が少なくなったから

大事にしている価値観や置かれている環境が多少違っても、一緒に過ごして会話する時間が長ければ、その溝も埋めやすいかもしれません。しかし社会人になってからの実際は、どんなに仲がよかったとしても会う時間をなかなかつくりづらいことも多いでしょう。

毎日の仕事に疲れ果てていたり予定が合いづらくなったりすると、友達とコミュニケーションをとるのがどうしても後回しになってしまう場合もあるはず。「なんか違うなあ……」という心の溝を埋められるほど直接会う時間をとれず、それが話の合わない一因になるのだと思います。

これからの付き合い方

気まずくなってしまった相手とこれからも仲よく付き合っていくためには、お互いが変わっていくということを理解した上で、その変化をまずは受け入れてみることが必要だと思います。そんなときに、実践できるアイディアをご紹介します。

無理して付き合おうとしなくていい

話が合わなくて少ししんどいな……と思っても、大切な相手だからこそ傷つけたくないし、関係性を変えることにちゅうちょしてしまったりするもの。でも正直なところ、人が変化していくことは避けられないのだと思います。環境が変われば考え方や価値観が変わっていくのは当たり前のことで、それによって話が合わなくなってしまうことも自然なことなのでしょう。つらい気持ちや寂しい気持ちもあるかもしれませんが、「変わっていくことはしかたない」とある意味割り切った上で付き合うということも、一つの方法だと思います。

自分からは誘わない

話が合わないと思ってしまうなんて申し訳ない……などという罪悪感の気持ちから、「また会おうね」とついつい気を遣ってしまうことも多いかもしれません。しかし、社交辞令から次の約束をしたとしても、また気まずい時間を過ごすことになってしまったら悲しいですよね。我慢して付き合い続けることで、余計に関係がこじれてしまうこともあります

まずは、「会おうね」と自分から誘うことを辞めてみるのはいかがでしょうか。相手からの誘いを待つことだけにとどめれば、次第にその頻度も減っていくでしょう。初めは寂しさや罪悪感があるかもしれません。でも、今はタイミングじゃないけれど、時間がたてばまた仲よしに戻れるという話も、よく聞きます。少し距離を置くことで、また新たな気持ちで関係性を見直すことができるはずです。

自分を見つめてみる

相手との関係性に悩んでしまうときには、自分自身の考え方や状態が影響していることもあるのだと思います。人間関係の問題は、相互性の中で起きることだからです。あなたが相手に対して「変わったな……」と思っているように、相手もあなたのことを「なんかちがうな……」と思っていたりするはず。だから、相手の価値観や感情を素直に受け取れなくなってしまっているときこそ、そのように感じてしまう自分自身と向き合ってみることもおすすめです。自分の気持ちに向き合うことで、モヤモヤがすっきりしたり、相手への見え方が変わることもあるはずです。

編集部のまとめ

友達との関係性には悩みがつきもの。

正解がないからこそ、相手に期待してしまったり、変わらないことを求めようとしてしまったり。

でも、どんなにずっと一緒にいたいと思っても、環境の変化や価値観の違いで関係性も変化していきます。

変化は避けられないからこそ、今この時点でお互いが心地よいと思える距離感を探していくことがコツなのだと思います。

STAFF
text:Oyama.
illustration:iina