毎日がどうしてもつらいとき

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休職したいかも……
決断する前にできること

仕事をしていて、どうしようもなくつらくなったり、それに影響されて体調を崩してしまったなんてことはありませんか?

仕事をがんばることはとても素晴らしいことですが、がんばりすぎや我慢のしすぎで自分が壊れてしまっては元も子もありません。ときには休むことも大切です。
とはいえ、急に休職するのはハードルが高く感じますよね。

そこで、休職を決断する前に試してほしい対処法と、知っておくべきことをご紹介します。
今はそこまでつらくないという人も、いざというときのためにぜひご覧ください。

今、仕事がつらいあなたへ

つらい思いをしているときは「なんで自分だけ」「自分はなんてダメなんだ」と考えてしまいませんか?
仕事でつまづき、つらい思いをしているのはあなただけではありません。みんなそれぞれどこかでつらい思いをしているかも。だから、そんな自分をダメだなんて思わないでくださいね。

つらいときは、まず、感情と状況の整理をしましょう。
“どういうことがあって、それに対してどういうことがつらかったのか”
紙に箇条書きで書き出します。仕事量、内容、人間関係、プレッシャー……など、どんなときに心に負荷がかかるのか知ることで具体的な対処法を考えられますし、人に相談しやすくなります。
思い出してつらくなるときは無理をせず、体調が安定しているときに行いましょう。

状況の整理では、一日のスケジュールを見直して休む時間を確保します。
休むことは大切で、充分に休めていないときほど人は不安定になりやすいです。時間の使い方を間違っていないか確認し、積極的に休む時間を作りましょう。

自分でできるリラックス方法と
おすすめの相談先

では、自分をリラックスさせるために効果的なことはなんでしょうか?
ここからは日々の生活に取り入れられるリラックス方法と、困ったときの相談先をご紹介します。

リラックス方法

深呼吸・散歩・ストレッチ・睡眠。これらはリラックス効果があり、自律神経を整えるのにも効果的です。心が乱れているときはどうしても不規則な生活になりがちですが、体調を整えるだけで気持ちは少し楽になります。
悩みすぎや考えすぎを避けるために、なるべく頭を空っぽにできるような、からだの状態を作りましょう。

社内の相談先

社内での相談先は上司もしくは産業医になります。
上司は一番あなたの状況をわかっているはずなので、思い切って打ち明けてみると、寄り添ってくれるかもしれません。
上司に相談しづらい場合は、事情をわかってくれそうな他部署の上長に相談してもよいでしょう。
産業医は、休職する際に面談を設ける会社もあります。会社内でも専門医の立場から接してくれるので客観的な意見をもらいやすいです。また、会社によってはカウンセラーがいる場合もあります。窓口がわからない場合は、総務の人に聞いてみてもよいかもしれません。

社外の相談先

一番身近なのは、地方自治体が運営する公的窓口です。保健所や精神保健福祉センターなどで、電話もしくは対面で利用できます。匿名で相談ができるので、情報漏洩の心配がなく安心です。住んでいる地域の相談先について、調べてみましょう。

カウンセリングを受けてみたいけど病院に行くのは抵抗があるという人は、民間の企業や法人団体が運営するカウンセリングサービスを受けてみてもよいでしょう。いくつもサービスがありますが、専門の資格を持ったカウンセラーに相談するのがおすすめです。
オンラインでは、土日や平日の夜でもカウンセリングを受けられる場合もあるので、時間のない人でも相談しやすいかもしれません。

休職のデメリットと対策方法

休職にはもちろんデメリットもあります。では、具体的にはどのようなことが考えられるでしょうか?
ここからは休職のデメリットとそれらに対する解決策をご紹介します。

出世・転職がむずかしくなる

一度休職をすると、復職したとき、出世に繋がるような責任の重い仕事はどうしても減ってしまうかもしれません。
しかし、あなたのキャリアが終わってしまうなんてことはありませんし、転職時も休職理由をしっかり説明できればそこまで不利になることもないでしょう。

休職期間中に体調が落ち着いてきたら、今後のキャリアを考え直す時間をとりましょう。今後の自分のために新しいことに挑戦してみるのも良いかもしれません。

収入が減る

休職期間はこれまで通りの収入を得られずに、経済的に苦労するかもしれません。
しかし、休職中も給与の何割かは支給される可能性があります。給与支給の有無や金額、支給期間は会社によって異なるので、あらかじめ担当者に確認するか、就業規則等の資料を確認し、どれくらいの収入が得られるか計算しておきましょう。

また、保健加入などの条件を満たしていれば傷病手当をもらうこともできます。こちらは申請してもすぐにはもらえないので、条件を満たしているのであればなるべく早めに申請しましょう。

専門家に気軽に相談を

よく眠れない、通勤中に動悸がするなど、からだに違和感を感じたら、すぐに相談しましょう。
自分では異変に気づけない人もいます。家族や同僚など近しい人から「様子がおかしい」と心配されたら自覚がなくても専門家に相談しましょう。
また日ごろから上司や同僚とコミュニケーションを心掛けていると、いざというときにも頼りやすいかもしれません。

編集部のまとめ

休職は大きな決断です。リスクも伴うので焦らずに検討し、本当に必要ならば取得しましょう。

また、本当に休職を考えるほどつらいときは、何をすべきか冷静に考えるのは難しいです。だからこそ、元気なうちから相談先などを知っておくといざというときに安心です。


STAFF
text:hiyori
illustration:ざざ(@zaza.hibi)