罪悪感でいっぱい……
ティップス
仮病で仕事を休んでしまった。
気持ちの切り替え方が知りたい
どうしても仕事に行きたくなくて仮病で仕事を休んでしまい、罪悪感でいっぱいになった……。
そんな経験はありませんか?
そこで今回の記事では、仮病を使ってしまう理由や気持ちを切り替える方法を、掘り下げて一緒に考えてみましょう。
仮病で仕事を休んじゃった……
まずは、仮病という言葉について見てみます。
辞書を引くと「病気のふりをすること」とあります。たとえば「おなかが痛い」「熱がある」といった内容が考えられますよね。
似た言葉に「ずる休み」がありますが、どう違うのでしょうか?
辞書には「会社や学校などを、正当な理由がないのになまけて休むこと」と書かれていました。仮病はうその理由で休むことを指すのに対し、ずる休みは明確な理由がないのに休むことを指すようですね。
仮病で休む事例
Aさんは朝、どうしても仕事に行く気持ちになれず、からだは元気なのに「熱があるので休ませてください」と会社に連絡しました。連絡を終えると、「今日は会社に行かなくていいんだ」と一瞬気持ちが明るくなります。でも、うそをついてしまった罪悪感や、明日からはまた出勤しなければならないことを考えると、気が重たくなっているようです。
この「仮病を使ってしまった」という罪悪感は、きっと多くの人が感じるものです。
なぜなら「本当は仕事に行けたのに」「みんなはちゃんと働いているのに自分はなんてダメなんだろう」と、無意識のうちに自分を責めているからです。
でもわたしは、そんなに自分を責める必要はないと思うんです。
あくまで個人的見解ですが、人には「どうしてもしんどいボーダーライン」があると私は考えています。たとえからだは元気でも、仕事が忙しかったり、職場の人間関係で悩んでいたりすると、気付かないうちに「休みたい」という気持ちがボーダーラインを超えてしまうんです。
そうすると、自分をどうにか守るために、仮病を使ってでも休もうとするのではないでしょうか?
もちろん「仮病を使って仕事を休みましょう!」と言いたいわけではありません。
でも、自分の心を守れるのは自分だけです。本当に休む必要があるかは考えた上で、「どうしてもしんどいボーダーライン」を超えるようなら休息を取ってもいいのでは。
仮病を使ってしまった原因はなに?
まず、仮病を使ってしまった理由を考えてみたいと思います。
仕事へのモチベーションが下がっているから
仕事へのやる気が出ないと、からだは元気であっても休みたくなってしまうものです。業務にやりがいを感じられなかったり、職場が正当な評価をしてくれていないと感じたりすると、モチベーションは下がっていきます。
ただ、この場合、仮病を重ねる度に仕事に行きたくない気持ちが募り、悪循環に陥ってしまう危険性があるため、モチベーションを回復させる行動をするのがおすすめです。
仕事に極度のストレスを感じているから
ストレスは、生きる喜びになったり、心身を守る機能を担っていたりするため、多少のものであれば問題はありません。
しかし、人生の1/3を占める仕事に極度のストレスを感じているとどうでしょうか?ストレスを感じる原因には、プレッシャー、人間関係、将来への不安などが考えられます。これらが我慢できるラインを超えてしまうと、仮病を使ってでもそこから逃げ出したいと感じるのではないでしょうか。
仮病を使わないと休めない状況だから
業務がとても忙しかったり、職場が休みを取りにくい雰囲気だったりすると、仮病でも使わなければ仕事を休めないという状況になってしまうでしょう。この場合、自分の心身を守るためにも、仮病は仕方ないといえます。
ただし、そういった職場だと、仕事を休んだ際に生じるデメリットも大きいと考えられるため、慎重な判断が必要です。また、あまりに職場環境が悪いと感じる場合は、転職や休職といった方法もあります。
気持ちを切り替えるためにできること
最後に、仮病を使って罪悪感があるときの気持ちの切り替え方を2つご紹介します。
気持ちを整理する
罪悪感が胸の中にあると、何日もモヤモヤした気持ちで過ごすことになってしまいます。それなら、早いうちに気持ちを整理しておくことも大切です。
方法としては、文字やイラストで感情を書き起こす、ひとりカラオケで声を出すなどが挙げられます。ただし、SNSに愚痴を書くのは控えた方がよいでしょう。会社の人がアカウントを見ている可能性があるからです。あくまで自分の中で完結する方法にしておきましょう。
思いっきり休む
どれだけ罪悪感があっても、「やっぱり今から出勤します!」というわけにもいきませんよね。そこで、せっかくなら思いっきり休むというのはどうでしょうか?
仮病を使っている以上、大っぴらに出歩くことはおすすめできませんが、デリバリーでおいしいものを食べたり、気分転換に自宅で映画を観たりするくらいなら許容範囲だと思います。
社会人生活を過ごしていれば、どうしても休みたい日があるのは仕方のないことです。
場合によっては、自分の心身の健康を保つために休息が必要なこともあります。
ただ、何度も仮病を使うと社会人としての信用が下がってしまうので、「本当に今日休んだ方がいいのか」をしっかり考えることも大切ですよ。
STAFF
text:Kamiya Sayoko
illustration:ハヤカワオト