仕事を頼まれたけれど、どうしても引き受けられないという場面は誰にでもあります。今の仕事だけで手一杯、急な仕事を頼まれた……などなど。しかし、断り方によっては相手に悪い印象を与えてしまうことも。この記事では、嫌われないように、やる気がないと思われないように、仕事を断る方法について詳しく紹介します。

仕事を断れないのはなぜ？

忙しいときに別の仕事をふられて、本当は断りたいけれど断れずにあとで後悔した……なんて経験がある方も多いのではないでしょうか。私も忙しいときに仕事を頼まれ、断れずに引き受けてしまい、キャパオーバーになってしまったことがあります。「断ったらやる気がないと思われてしまうのでは？」「毎日オフィスで顔を合わせる仲間に嫌われたくない……」と思うのはよくあること。
また、引き受けてあえてハードな環境に身を置くことで成長したいと思う人もいるかもしれません。

しかし、無理に引き受けることでデメリットが生じてしまうことがあります。イレギュラーな形でも、いったん仕事を引き受ければすべて自分の責任になります。
うまく調整できずに、引き受けた仕事を遂行できなかったなんてことがあると、多方面に迷惑をかけてしまうことになるため、最後まで責任を持って仕事を遂行しなければなりません。
また、仕事が増えることで、長時間労働につながってしまうことも。その結果体調をくずし、仕事を長期間お休みしなければならない…という事態につながることもあります。

断る理由はこう伝えよう！

相手の信頼を損なわないように断る方法を身に着けることで、双方嫌な思いをせずにコミュニケーションをとることができます。仕事を断る際に取り入れるといいポイントをお伝えします。

①具体的な理由を伝える

具体的な理由をていねいに説明することで、相手に納得感を持って話を聞いてもらえるようになります。単純に忙しいという抽象的な理由ではなく、他に優先度の高い仕事があることや納期など、相手に分かりやすい具体性のある表現をするといいでしょう。

②感謝の気持ちを忘れず伝える

上司やクライアントが仕事を振ってくれた時に断るのは気が引けるという人もたくさんいますよね。そんなときは、断る際に感謝の気持ちを一言伝えるのがおすすめです。「仕事をふってくれたこと」「機会をくれたこと」に対してぜひお礼を言ってみてください。

③別のタイミングで引き受ける代替案を提案する

断る際に、納期の延長などの代替案を提案するのもおすすめです。上司やクライアントにとっては選択肢ができ、協力しようとする意志があると示すことができます。相手の理解を得やすいのと同時に、長期で関係性を構築していく助けにもなります。ぜひ、断る際には代替案も一緒に伝えてみてくださいね。

実際はこうしよう！　断り方の実例

実際どう断ればいいのかを、シチュエーション別にいくつか実例を紹介します。

例1）納期に間に合いそうにない場合

提案された納期には間に合いそうにないけれど、納期をずらしてもらえれば引き受けられるかもしれない場合。
まず、提案していただいた納期には間に合いそうになく、仕事を受けられないことをていねいに伝えます。その際、仕事が立て込んでいて丸一日別の仕事にかかりっきりになってしまうことや、優性順位の高い仕事の締め切りとかぶっていることなど、具体的な理由をあわせて伝えます。
「大変光栄なのですが…」
「機会をくださり嬉しいです」
など、感謝の気持ちを表す言葉も一緒に伝えるといいでしょう。
最後に、「水曜日からであれば取り掛かれるので、納期を数日ずらしていただければ引き受けられるのですが、いかがでしょうか。」など、代替案を提示します。

例2）初めての仕事で遂行するのに時間がかかりそうな場合

依頼された仕事が初めての仕事で、遂行するに時間がかかりそう、かつ他の仕事が立て込んでいる場合。
まず、経験がなくやり方がわからないため、指導してもらう必要があることを伝えます。さらに、他の仕事が立て込んでおり、時間を作るのがむずかしいこともあわせて伝えます。そのうえで、相手とどう仕事を遂行していくか、コミュニケーションをとりながら決めていきます。
事前にレクチャーをしてもらってから仕事にとりかかることになるかもしれませんし、締め切りを延ばすことになるかもしれません。