同調したほうがいいのかな……
ティップス
愚痴をこぼす先輩にどう接したらいい?
新社会人の対応アイデア
社会人生活において、職場での人間関係の悩みはつきもの。
いつも先輩の愚痴を聞いていて、心もからだも疲れてしまう……。そんな状況に悩んでいませんか?
友達や同僚の愚痴だったら、スルーしたり笑い飛ばしたりすることもできますが、先輩だとそうもいきませんよね。
この記事では「先輩から愚痴を聞かされて困っているけれど、どう対応すればいいのかな……」と悩んでいる方に向けて、先輩も自分も不愉快にならないようなコミュニケーションのコツをご紹介します。
先輩から愚痴を聞かされると、
正直困る……
愚痴を聞いていると、自分まで気持ちが落ち込んでくるような気がしてしまいますよね。
ほんとうは聞きたくないけれど、先輩が相手だと冷たい対応をとることもできず「どうやって反応したらいいのだろう……?」と悩んでしまうことも多くあると思います。
私も新社会人のころ、仲がよかった先輩からよく愚痴を聞かされていました。
「あの対応でよかったのかな……」「先輩のことを傷つけていないかな……」とあとからぐるぐると悩んでしまい、ぐったりと疲れてばかりだったことを覚えています。
聞くしかないときは、
どうしたらいい?
よく、「愚痴をこぼす人には、アドバイスではなく共感が大事!」といいますよね。しかし、安易に共感ばかりするのはあまりよくありません。その場はうまくしのげたとしても、愚痴を聞いたり気を遣ったりしている自分自身がどっと疲れてしまうでしょう。
愚痴への対応で大切なのは、相手との関係性を壊さずに、自分の身も守ることです。
そのために使えるコミュニケーションの工夫を、いくつかご紹介します。
「それはつらかったですね……」
ひとつめは、ただ聞き流す方法です。愚痴を言ってくるのは、自分の気持ちや話をただ聞いてほしい場合がほとんど。アドバイスを求めているわけでも、一緒に怒ったり悲しんだりしてもらいたいわけでもありません。そんなときは、ひたすら相手に相槌を打つことがいちばんです。話すほうも、聞いてもらえていると感じるだけで、じつはホッと安心できたりしますよ。
「○○さんはそう思ったのですね」
先輩から愚痴を聞かされたとき、「先輩はそのように感じている」という事実だけをありのまま受け止めてみましょう。「共感しなきゃ!」とか「自分はそうは思わないけどな……」などの判断は必要ありません。自分の価値観で評価をしようとせず、「自分は自分、相手は相手」と切り分けて考えることで、自分の心も疲れずにすみます。
とはいえ、ありのままを受け止めること自体がむずかしいかもしれません。そんなときは、心の中でこっそりと、相手を植物や動物にたとえてみると少し簡単になるかもしれませんよ。植物や動物を観察するようなイメージで話を聞いてみると、自分の感情と切り離して愚痴を聞くことができるようになります。
「なるほど。○○さんなりに一生懸命考えていらっしゃったのですね」
先輩が愚痴をこぼしたくなる背景には、先輩なりの理由があるのではないでしょうか。例えば「自分なりにがんばっているのに認めてもらえない」「どう考えても正しいはずなのに、理不尽に否定される」。そんな思いが根底にあるのかもしれません。
そんな先輩の気持ちに無理に賛同する必要はありません。しかし「先輩は、どうしてそういう気持ちになったのだろうか?」という、愚痴に至った背景を想像してみましょう。そうすれば、先輩は気持ちを受け止めてもらえたと思い、心も落ち着いてくるかもしれませんよ。
愚痴を聞かされないために、
できることは?
しかし、いくらうまく対応できたとしても、愚痴を聞いてばかりいては、自分もどんどんネガティブになり疲れてしまいます。
今日は愚痴を聞きたくないな……というときには、愚痴を聞かされないような環境づくりをすることもおすすめです。
仕事に集中しているアピールをする
仕事中にしょっちゅう愚痴を聞かされる場合には、まず仕事にひたすら集中してみましょう。ほんとうにがんばろうとしなくても、集中しているアピールを演出するだけでもOK。先輩も、仕事に一生懸命集中しているあなたにまでわざわざ話しかけようとはしてこないはずです。それでも話しかけてくるようであれば、「○○の対応があるので、あとでも大丈夫ですか?」などと断ってしまっても大丈夫です。
その場にいないようにする
もしお昼休みや休憩中によく愚痴を聞かされる……という場合には、思い切って部屋や会社の外に出てみるのがおすすめ。余裕があれば、気の合う仲間と外でランチをしてみたり、会社の外をお散歩したりしてみましょう。愚痴を聞かされないだけでなく、自分自身のリフレッシュにもなりますよ。
先輩との関係性も大切ですが、気ばかりを遣って自分が疲れてしまうようでは、仕事をするにあたってもマイナスになってしまいます。
先輩の愚痴を聞くときは、まず自分が無理をしないのが大前提。
「全部受け止めなくちゃ!」とがんばらなくていいのです。
どうしても愚痴を聞きたくないな……という場合には、思い切ってその先輩と距離をとってしまうのもアリ。
「昨日は聞いたから、今日は自分のことに集中しよう」などと、自分が疲れてしまわないような距離感をうまく見つけられるといいですね。
STAFF
text:Oyama.
illustration:Min