この距離に耐えられるかな……

ティップス

就職で遠距離になっちゃった。
社会人の遠距離恋愛はどうする?

就職を機に遠距離恋愛になってしまい「これからどうやって恋人と付き合っていけばいいんだろう」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

ちなみに、ある調査によると、恋人がいる20〜34歳の独身男女約600人のうち、約4人に1人が遠距離恋愛をしているとのこと。

そこで、この記事では、今や珍しくなくなった社会人の遠距離恋愛のリアルや、それを乗り越えるためのヒントをご紹介していきます。

社会人の遠距離恋愛って
大変だな……

社会人として忙しい中、恋人とどのように愛情を育んでいけばよいのか、とても悩みますよね。
実は、わたしも約2年間の遠距離恋愛を経験しました。今回は、そんなわたしの経験も踏まえながらお話していこうと思います。

社会人として遠距離恋愛をするとき、最も不安なことは何でしょうか?会えなくなること、浮気の心配があること、寂しさを我慢できる自信がないこと……。
わたしは、会う頻度が減って、関係がどんどん疎遠になってしまうことがとても不安でした。実際には、会う頻度だけでなく、電話やメールで話す頻度も減ってしまったので、そのときは遠距離恋愛の厳しさを痛感しました。

また、わたしは当初「淋しいだろうけど連絡は取れるし大丈夫!」と呑気に構えていました。
しかし、自分の生活に占める恋人の割合が急激に低下することによって、完全な欠乏状態になってしまい、一時期は淋しさがピークに達してしまいました。
その結果、何が起きたかというと「恋人はもう自分のことが好きではないのかもしれない」というあらぬ誤解。誤解する側も苦しいですが、誤解された側である恋人には申し訳なかったなと今でも思っています。

この記事を読んでくださっているみなさんには、こんな悲しい経験をしてほしくないと思います。
そこでここからは、遠距離恋愛のむずかしいところと、わたしが遠距離恋愛を乗り越えた方法をお伝えしていきます。

距離があるだけで、
こんなにデメリットが

コミュニケーション頻度が減る

物理的な距離が遠くなると、会う頻度だけでなく、電話やメールで話す頻度も減ってしまいがちです。また、いざ会おうと思っても、学生のころに比べて長期休みが取りにくかったり、仕事によっては生活リズムが異なったりして、すれ違いが生じてしまうこともあります。

浮気心が芽生えやすくなる

人は孤独に弱い生き物かもしれません。「会いたいのに会えない」という淋しさを感じると、つい身近にいる人が魅力的に見えてしまうかもしれません。また、すれ違いが生じると、恋人からの愛情を感じにくくなり、浮気心が芽生えてしまう場合もあります。

気持ちが離れやすくなる

遠距離恋愛をしていると、十分なスキンシップやコミュニケーションが取れないため、恋人の気持ちがよく分からなくなってしまうことも多く、気持ちが離れやすくなる危険性があります。さらに、仕事に慣れて忙しくなると、ケンカやすれ違いが増えることも珍しくありません。

遠距離を乗り越えられる
かもしれないアイデア

ネガティブな話を
しすぎない

遠距離恋愛になると、会話できる時間はとても貴重です。そうなるとついやってしまいがちなのが、愚痴や不満ばかりをこぼしてしまうこと。特に注意が必要なのは、会えない淋しさに対する不満。「自分ばかりが我慢している」といった言動は、あまりしない方がよさそうです。
もちろん気を許した相手ですから、弱音を吐くのは全く悪いことではありませんが、ネガティブな話ばかりではお互い嫌な気持ちになってしまうかもしれません。せっかく話せる貴重な時間を楽しく使えるようにしたいですね。

何気ない日常も
近くに感じられる工夫を

わたしが遠距離恋愛をしていたときは、食事や寝る前の時間にビデオ通話をすることで、顔を見ながら同じ時間を過ごすようにしていました。物理的な距離が離れているぶん、心理的な距離を近づけよう作戦です。
そうすると「ごはんおいしそうだね、今度一緒に食べたいな」といった会話が生まれ、自然とポジティブな話題で盛り上がることもできます。また、同じ時間を過ごすことで「恋人が浮気をしているかもしれない」と心配になる気持ちを軽くすることにもつながります。

コンテンツを共有して
遠距離デートを充実させる

電話やメールで連絡し合えるだけでうれしいはずなのに、なんだか少しマンネリ気味……?と感じてしまうこともあるかもしれません。そんなときは、日常のコミュニケーション以外に「この日はオンラインデート!」と決めて、特別感を出すようにしていました。
リモートで映画を同時に再生して、チャットで感想をあれこれ言い合ったり、旅動画や水族館のライブカメラを見て一緒にお出かけした気分になったり。楽しいことを共有すると、離れていても一気に距離が近く感じて、「つながっている」感覚を味わえます
最近では、仮想空間でアバターを使ってメタバースデートをする、なんて人もいるみたいですよ。

少し先の楽しみを
決めておく

遠距離だからこそ、次にいつ会えるかという約束はすごく大切です。
「次はいつ会えるんだろう?」「会いたいと思ってるのって自分だけなのかな……」と余計な心配をして不安を募らせないで済むよう、可能であれば予定を決めておけるとよいですよね。その日までに自分磨きをがんばるモチベーションにつながりますし、楽しい予定のためなら、前向きに毎日を過ごせそうです。

社会人になるとなにかと忙しく、頻繁に行き来するのはむずかしいかもしれません。でも、会いたい気持ちはきっと相手も同じです。たとえ数か月先だったとしても、次に会える日まで「一緒にがんばる」気持ちを大事にできたらいいですよね。

会えない時間も楽しむ

「会えなくて淋しい」という気持ちは当然あると思います。とはいえ淋しがってばかりだと、恋人に依存してしまう場合も少なくありません。
そこで大切なのは、恋人に会えない時間も楽しむということ。趣味を楽しんだり、勉強をがんばったり、それぞれの生活を充実させることで、恋愛もプライベートも自立して楽しめるようになりますよ。
そして、自立した関係を築くためには信頼が不可欠なので、今のうちから関係性を強固なものにしておきましょう。

絆を深めるために
覚えておきたいこと

異性の話題は慎重に

会っているときならさらっと聞き流せるような話題であっても、遠距離恋愛中はささいなことにも敏感になってしまうものです。自分としては、単なる同僚や友達の話のつもりでも、異性との出来事を「すごく楽しかった!」とうれしそうに話すと、相手はあまりよい気はしないかもしれません。簡単に会えないからこそ、不安にさせたり、誤解をまねくような話し方は避けたほうがよいでしょう。

わたしは、「必要以上に異性の話をしない」「やきもちや気を引くために異性の話を出さない」ということに気をつけていました。大切な恋人だからこそ、思いやる気持ちを忘れずにいたいですよね。

日常の感動をシェアして
コミュニケーションを盛り上げる

わたしが、その日あったうれしかったことを話すと、恋人は「好きな人が楽しく過ごしているのを聞けると安心するし、元気が出る」と言ってくれていました。実はこの“小さな共有”がけっこう大事で、次に会えるまでのお互いの精神安定剤になりました

たとえば、LINEなら文字のメッセージだけではなく、「こっちはこんな天気だよ」とか「今日こんな物を買ったよ」と何気ない日常の写真を添えてあるだけでも、恋人の体調やどんな気分で過ごしているのか、雰囲気で伝わってきます。リアルタイムの感動を共有して、日々をポジティブに過ごせたらいいですよね。

大事なことこそ
ちゃんと言葉に

頻繁に連絡を取り合えない状況だと、お互いの想いをつなぐ「言葉」がとても大切になってきます。不安な気持ちは相手もきっと同じ。スキンシップや表情で伝えられないぶん、相手を想って言葉にする努力が必要です。とくに、「ありがとう」「好き」「ごめんね」といったシンプルだけど大事な言葉は、率先して伝えるようにしたいですね。

忙しくて電話のタイミングが合わないときは、動画でメッセージを送りあうのも新鮮だったりします。あとから見返せるので寂しいときのお守り代わりにもなりますよ。

編集部のまとめ

慣れない新生活に加えて、遠距離恋愛をすることになると不安だらけですよね。

でも、その気持ちはきっと恋人も同じなはず。
恋人との関係性や将来を大切にしながら幸せに過ごせるよう、今回ご紹介したヒントをぜひ参考にしてみてくださいね。

STAFF
text:Kamiya Sayoko、Saori
illustration:トモマツユキ