この気持ちをどう伝えたらいい?
ティップス
「すみません」じゃ、すみません!?
新社会人の謝り方
社会人になると、仕事をする上で新しく覚えることがたくさんありますよね。
その中でも「謝り方」は、「どういう感じで謝ればいいんだろう?」と不安に感じている人も少なくないことと思います。そこで、この記事では、早めに覚えたい新社会人の謝り方についてご紹介していきます。
社会人には
「謝り方」にも
ルールがあるの!?
まず、学生時代のアルバイトを想像してみましょう。
例えば、頼まれた業務で何かミスをしてしまったときに何と言って謝りますか?「ごめんなさい」や「すみません」を使う人が多いのではないでしょうか。
ただ、この2つの言葉は、社会人が使う言葉としては少し幼稚な印象を与えることがあります。「ごめんなさい」は、「どうか免じてください」を意味する「御免なさい」に由来しているため、心から反省していたとしても反省していることが伝わりにくいかもしれません。
また、「すみません」は「済まない」を丁寧にした言葉で、「謝るだけでは済まないことをしました」という意味。「ごめんなさい」よりは反省の度合いが強いですが、やはり少しカジュアルな印象がありますね。
そのため、私は「失礼いたしました」や「申し訳ございませんでした」などが、社会人の謝り方として無難だと感じています。正しい言葉遣いを覚えて、洋服と同じようにシチュエーションに合ったものを選ぶことがポイントです。
こんなときは何と言えばいい?
定番フレーズの活用法
「失礼しました」
「失礼いたしました」
礼儀に反するふるまいをするという意味の「失礼」。
「失礼いたしました」は、礼儀に反するふるまいをしたときに、そのことを謝罪するために使う表現です。ただし、顧客や取引先が相手の場合には少し軽い印象になってしまうため、比較的軽いミスを社内向けに謝罪するための表現とする考え方もあります。使い方としては、電話やメールへの対応が遅れた場合に、「ご連絡が遅くなりたいへん失礼いたしました」などと用いることができますよ。
「申し訳ございません」
「申し訳ございませんでした」
「言い訳もない」という意味で、「申し訳ありません」をさらに丁寧にした表現になっています。社会人の謝り方におけるスタンダードといえる定番フレーズです。
使用頻度が高い謝り方なので、早いうちに使えるようになっておくといいですね。例えば、仕事でミスをしたときに「ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした」などと謝罪するのに用いられます。
「心よりお詫び申し上げます」
「心より」は「心の底から」という意味なので、申し訳なく思う気持ちが本物であり、率直に気持ちを伝えたいというニュアンスが読み取れます。そこから、心の底から嘘偽りなく、相手に深く謝罪する気持ちを伝えることができる表現です。
大きなミスを犯して多大な迷惑をかけた場合に、「多大なご迷惑をおかけいたしましたことを心よりお詫び申し上げます」のように使います。
ただし、仰々しい印象を受ける言葉なので多用は避けてくださいね。
これだけは気を付けよう。
心構えと態度のこと
例えば、上司のデスクに謝りに行くシーンを想像してみてください。どんな心構えと態度が必要でしょうか?
身だしなみ
身だしなみは、人に不快感を与えないように言動や服装を整えることや、その心掛けを指します。そのため、服装や髪型だけでなく、言葉遣いや態度振る舞いも、身だしなみに含まれるのです。
ネクタイの結び目が曲がっていたり、ポケットに手を突っ込んだままだったりしませんか?謝罪では、目から入る情報も印象を大きく左右するといわれています。
反省している気持ちが相手に伝わるように、謝罪に行く前には身だしなみをしっかり整えましょう。
まずは「謝る」
自分では悪いことをしたとは思っていなかったり、「新人だから」といった言い訳をしたくなったりするかもしれません。
しかし、「自分が悪い」と「謝る」は必ずしもセットではありません。
謝罪を「嫌な思いをした人がいるから謝る」と捉えると、「まず謝る」ができるようになっていくのではないでしょうか。
また、このマインドセットができていると、将来、部下を持つ際に役立つかもしれません。
再発防止策を
準備しておく
「身だしなみ」と「まず謝る」をマスターしたら、再発防止策を準備した上で謝罪の場に臨むようにしてみましょう。一度起きたミスを繰り返さないための対策を準備するまでが謝罪と考えると、社会人としての経験値が身につくと同時に、ミスをして謝罪すること自体が減っていくのでおすすめですよ。
いろいろな謝り方をご紹介してきましたが、謝り方において最も大切なのは「謝罪の気持ち」です。
最初のうちは社会人としての言葉遣いに慣れないかもしれませんが、徐々に慣れていけば大丈夫。
困ったときには、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
STAFF
text:Kamiya Sayoko
illustration:ざざ(@zaza.hibi)