いくら親しくてもさすがに困る

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友達に「お金貸して」と言われたら?
気まずくない断り方

社会人として独り立ちしたのだから、自分の金銭管理はしっかり行って、お金に関するトラブルはなるべく避けたいところ。

そんなとき友人から「お金貸して」と言われてしまった……!シビアな「お金貸して」問題。
悩んだときには、この記事を参考にしてみてください。

友達に「お金貸して」と
相談されてしまった……

長年の知り合いや、学生時代の友人などから「お金を貸してほしい」と言われたら……。
ちゃんと返ってくるのかも不安だし、これがきっかけでトラブルになったらどうしようと思う一方、困っている友人のためなら少し助けてあげてもいいかも?断るのがむずかしいから貸してしまおうか……?など、複雑な気持ちで考え込む人も多いと思います。

自分の大切な友人だからこそ、少しでも力にもなりたいし、大切だからこそ、トラブルにも発展させたくない。「どうすればいいんだー!」と悩む気持ちもわかります。

貸す or 貸さない。
迷うときはどうする?

貸すか貸さないか迷ったときに「貸してもいいかな」と思える理由を考えてみましょう。
判断基準に沿って考えることで、貸してもいいか貸さない方がいいか、答えが少し見えてくるかもしれません。

貸したお金の使いみち

まずは、何のためにお金を貸してほしいと言われているのかに注目。
ギャンブルや借金、交際費など、自身の都合で使っているものに関しては「貸したくない」と思う人が多いのではないでしょうか。ギャンブルは依存性も高いですし、借金を作る人にお金を貸してほしいと言われても、返ってくる見込みが低いだろうと思ってしまいますよね。

逆に飲食代や生活費などは「貸してもいい」と思う人が多いようです。わたしも友人がたまたま現金の持ち合わせが無かった場合や、財布を忘れてしまったなんてときは「少しなら貸してもいいかな」と思います。

貸したお金が何に使われるのかを判断基準にすることで、「返ってこない」リスクも考えられる気がします。

貸す金額

貸してほしい金額がいくらかによって決める、という人も多いと思います。金額が多くなるほどお互いの関係性にも影響が大きくなってくるし、「本当に返ってくるかな?」という不安も募るはず。自分の生活もあるので、自分が無理しない範囲で「貸してもいい」金額なのか考えてみるとよいかも。

万が一返ってこなくても
後悔しないかどうか

「いくら借りたいのか」「何に使うのか」を確認したあとに自分に問いかけたいのが、万が一そのお金が返ってこなかったとしても後悔しないかどうか。
きっと申し出た友達にしても、お願いする時は「もちろん早く返す」つもりでいると思います。

でもその後の事情やなんらかの理由で、返ってこないこともあるかもしれませんよね。
失ってもいいお金などありませんが、万が一返ってこなかったとしても後悔しない「理由」や「金額」を基準にしてみるといいかもしれません。

貸すor貸さない、
その後に起こることを想像してみる

もうひとつ考えてみたいのが、貸すor貸さない、そのアクションを起こすことでこれから友達との関係性がどう変化していくのかな?ということ。

たとえば貸してあげたとき――
なかなか約束の期日に返済がなく、こちらから催促の連絡を何度もしなくていけなくなったら?
一度貸してくれたんだからまたいいだろう、と再度借金を申し込まれたら?
もしくは、貸してあげたことで友達のピンチを救うことができて「恩人」になることもあるかもしれません。

たとえば貸してあげなかったとき――
「友達甲斐のない人」として疎遠になる?関係性がそこで途切れたとしても、後悔はない?他の友人関係や仕事上になにか影響はある?
相手が親しい友人であればあるほど悩んでしまいそうですよね。
でも、その友達を今までどのくらい信頼していてたのか、自分の中で気づくきっかけにもなるかもしれないですね。

どういう人は「貸して」って
言われやすい?

頼まれると断れない人

思いやりがあってやさしい人には、借りる側もお願いしやすそうですよね。
嫌だなと思うことがあっても、なんとか自分ががんばって受け入れてしまいがちな人は、借りる側としては「頼みこめば貸してくれるかも?」と期待を持ってしまいそうです。

お金に余裕があると思われている人

持ち物や生活スタイル、SNSの投稿内容、さらには実家の事情などで「あの人お金持ちなんだな~」と思われている人も借金の申し出をされやすそうです。

金銭感覚が大ざっぱな人

例えばランチの際の割り勘計算がざっくりだったり、少額の貸し借りであればすっかり忘れてしまったり、細かいことを気にしないタイプの人も「お金を貸して」と言われやすそう。

人を信じやすい素直な人

人を素直に信じる、これ自体はとても素敵なことですが、借りる側としてはあれこれお金を返さない言い訳をしても信じてもらえるかも?と思われてしまいそうです。

ちょうどいい断り方を
考えてみよう

「やっぱり貸せない……!」と決めたけれど、いざ断るとなると、どう伝えればいいのか分からない……。そんなときに、自分も相手も不快にならない「ちょうどいい」断り方をご紹介。

自分の事情を絡めて
「貸すのがむずかしい」と伝える

「自分もお金に余裕が無い」「自分にも借金がある」など、お金を「貸したくない」のではなく「貸せる状況に無い」と断るのもありかも。お金に余裕があったとしても「貸したくない」のであれば多少の嘘もよいと思います。それでも「貸してほしい」と強く言ってくるようであれば、相手との関係性を見直す機会なのかもしれません。

「お金は貸さないと決めている」と伝える

「あなただから貸さない」ではなく、「誰であっても貸さないと決めている」というスタンスだと伝えることでやわらかく断ることができます。相手も勇気を出してお願いして来ているかもしれません。相手との関係性を保つためにも角が立たない言い方で伝えてみましょう。

家族やパートナーなど
自分以外の人への影響を伝える

それでもしつこくお願いをされたら、自分だけでなく家族やパートナーにも迷惑がかかることをきっぱりと伝えてみるのはどうでしょうか。

例えば親へ仕送りをしている、パートナーと共同でお金を管理しているので勝手に使えないなど、自分だけでなく第三者も関わる問題になると伝えれば、引き下がってくれるかもしれませんね。

編集部のまとめ

「お金の切れ目は縁の切れ目」。
用途や金額だけでなく、相手との関係性で考えるのもありかも。

そして、貸すときには「友人関係が切れるかも」という覚悟を少なからず持っておけば、裏切られたときのショックも軽減できると思います。

STAFF
text:omiso、Saori
illustration:iina