休みなのにお金をいただけるなんて!

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「有給休暇」聞いたことはあるけど
どうやって使うんだろう

有給休暇――名前や存在は何となく知っているけれど、実際使うとなるとどうやって使えばいいんだろう?そんな疑問を持つ新社会人も多いと思います。

わたしも社会人1年目のとき、いざ有休を使うぞ!と思ったものの、使い方や申請の出し方が分からずたくさん先輩に相談したものです。そんな「初めて有休を使う」新社会人に向けて、覚えておきたいポイントを紹介します。

有給休暇が付与された!
取得申請はどうやるの?

新社会人の場合、少なくとも入社半年後から有給休暇が取得できるようになります。6ヵ月がんばったご褒美に、有給休暇を使って少しリフレッシュしたい!なんて人もいるのではないでしょうか。

有給休暇を取得する際、基本的には「上司への事前の申請」が必要です。申請方法は職場によって「紙の申請書を提出」や「Webで申請」などさまざまです。また、申請の期限も会社ごとに定められている場合があります。まずは会社の就業規則を確認して、有給休暇の申請方法や期限をしっかり把握しておきましょう

わたしの会社ではイレギュラーな場合、後日の申請でもOKな場合もありました。就業規則などを読んでも不安なときは実際に有休を使っている上司や先輩に申請の方法を聞いてみてもいいと思います。

こんなときは有休を使おう

では、実際にどんなときに有休を使ったらいいのか、有意義な有給取得のシーンをご紹介します。

旅行や遊びに行く

有給休暇を遊びのために使うのはNG?と思ってしまう人もいるかもしれません。しかし友人との遊びの予定や旅行の予定で有休を取得するのはまったく問題ありません。会社にもよりますが、申請理由も「私用により」で大丈夫。

体調不良や
リフレッシュのための休み

体調不良により仕事を休まなければいけなくなったときにも、有休を使うことが可能です。また、「仕事に行きたくないな、休んでリフレッシュしたい」なんてときにも有休を使って休んで大丈夫。急な体調不良の際は後からの申請も通る会社が多いので、上司に確認しておくのがいいかもしれません。

休日の前後に組み合わせて
プチ連休にしてみる

せっかくの有休、なるべく有意義に使えたらうれしいですよね。計画的に有休を取れそうなら、土日祝日など、所定の休日の前後にプラスして連続休暇にするのもひとつの手です。
旅行で少し遠くまで足をのばせたり、たまっていた家事を片付けてもまだまだ時間に余裕があったりと、過ごし方のプランがぐっと広がります。

また、暦の関係で休日が飛び石になっている場合に、有休を活用して連休にするのは「ブリッジホリデー」とよばれているそうです。
このような使い方は、ワークライフバランス充実のための「プラスワン休暇」として厚生労働省からも推進されているようですので、今後ますますポピュラーになっていくかもしれませんね。

いつかやりたい!と
思っていたことにトライするチャンス

ついルーティン化しがちないつもの休日とちがって、有休にはちょっとした特別感がありますよね。せっかくなので、事前に目的やテーマを決めておくと充実度が一段と増しますよ。わたしは、“やりたいことリスト”として、
・ボルダリング体験
・ホテルランチ
・ドラマを一気見
・気になる展覧会、美術館の予定
・英語の勉強

などなど、思いつくままをスマホにメモしていて、次の有休にはこれをしてみよう!と計画をたてたりしています。おたのしみが待っていると思うと、日々の大変さもなんとか乗り切れますよね。

有休は、忙しさに消耗を感じている社会人にとって、大切なエネルギーチャージやインプットの時間としても使えそうです。

ひんしゅくに気をつけて!
有休を取るときの心得

法で定められた権利であっても、使い方によっては上司や同僚からひんしゅくを買う可能性も。正式にとった休みですが、その休みの間に仕事をフォローしてくれている人がいることを忘れずに。有給休暇を取るときに意識したいポイントをお伝えします。

引き継ぐ人のことも
考えよう

お休みの間、仕事を代わってくれる人がいるのであれば、しっかり引き継ぎもしておきましょう。引き継ぎが中途半端であったり、引き継ぐべき事項が伝わっていないと、上司や同僚に迷惑がかかります。場合によっては取引先からの信用も失ってしまう可能性も。

お休みするからには、代わってくれる人のことも考えて事前に伝えるべきことは引き継いでおきましょう。

繁忙期の取得には注意

繁忙期であるにも関わらず、有休を使って休んでいる人がいたら、いい気はしないと思います。ただでさえ忙しいのに、他の人の休みのフォローまでするのは迷惑がかかってしまいますよね。有休を申請する前に、この時期休んでも大丈夫かな?と立ち止まって考えてみましょう。

ただ、繁忙期だとしても「どうしても休みたい」という日もあると思います。わたしも仕事が忙しい時期に外せない予定が入り、有休を申請していいのか悩んだことがありました。理由とともに相談すれば大丈夫なこともあるので、そういった場合は早め早めに上司に言っておくのがいいと思います。

安易な嘘はやめておこう

有休取得は、働く人に認められた権利。申請の際には必ずしも具体的な理由を伝える必要はなく、「私用」や「家庭の事情」といった表現でOKです。とはいえ「なんとなく休みづらいな」という後ろめたさや、遊び目的と思われる気まずさから、聞こえのいい理由を言ったほうがいいのかな?なんて思ったこともあるのではないでしょうか?わたしも「私用ではなく、通院や法事って言ったほうが印象がいいかな……」と悩んだ経験があります。

このような嘘は、たとえ就業規則や法律的には問題がなかったとしても、バレてしまったときのリスクが大きく、会社や上司との信頼関係を損なう可能性が。
嘘をついて休むと、「もしも会社の誰かと出くわしてしまったら……」とそわそわ落ち着かず、せっかくの有休を楽しめなくなってしまいますよね。
つかなくてもいい嘘は避けるのがベターといえそうです。

社内だけでなく、
取引先への配慮を忘れずに

急ぎの連絡や突然のトラブル。あまり起きてほしくないですが、仕事をしているとどうしても避けられなかったりしますよね。業務内容によっては、取引先の担当をもっているという人も多いのではないでしょうか。

体調不良などの急なお休みは別ですが、計画的に有休を取得する場合には、取引先にも心配りしておけるとよいと思います。連絡はメールでOKです。『休暇のご連絡』として、お休みする期間や不在中の担当者名・連絡先など、必要なことをあらかじめお伝えしておきましょう。「私事で恐縮です」「ご不便をおかけいたします」といった配慮の言葉を添えられると、スマートな印象に。
気兼ねなく有休を過ごすためにも、ぜひ覚えておきたいですね。

有休明けにはお礼を伝えてみて

有休前に引継ぎなどの準備を入念にしていたとしても、自分が休んだ間は、多かれ少なかれ周囲の人に影響がでてしまうものです。お互いさまではありますが、これからの人間関係や仕事を円滑にしていくためにも、わたしは、休み明けにお礼を伝えることを大切にしています。

「有休をいただきありがとうございました」のひと言だけで、気持ちよく1日がスタートできますし、有休の間にフォローしてもらったことの申し送りを受けやすい空気になりますよ。
職場によっては暗黙のルールなどがある場合も……。先輩にそれとなく聞いておけると安心かもしれませんね。

編集部のまとめ

わたしも実際に有給休暇を申請して、1年目も2年目も小旅行をしたり、ライブに足を運んだりしています。

しっかり申請して、仕事もしっかり引き継いでから休むことで、よりリラックスした気持ちで有給休暇を楽しめる気がします。

最初の申請は緊張するかもしれませんが、この記事で抑えたポイントを意識して、有意義なお休みを。

STAFF
text:omiso、Saori
illustration:sakura