[2024/10.22]

ぼくの、シンプルレシピ

#23. ちくわの磯辺焼き

磯辺焼きのはじまりは、
ちくわへの「思いやり」かもしれない。

ちくわが何からできて、
どうやって作られるのか?
これまで、あまり考えたことはなかった。

スーパーにはいつも種類豊富に並び、
コンビニでも売っている。
しかも手ごろな価格なので
正直、ちょっと軽く見ていた気がする。

でも、ちくわのものがたりを知ってしまった。

海を泳いでいる魚を獲って、
解体して、すり身にして、
こねて、焼いて、冷やして、
袋に詰めて。

かいつまんだだけでも、
こんなに大変なんだ。

だから、最後くらいは
ふるさとの香りがする青のりをまとわせて、
「いただきます」と手を合わせてあげたい――

それがもし磯辺焼きのはじまりだったら、
どんなに素敵なことだろう。

HOW TO COOK

ちくわを切ります

5本入り120円くらいの生ちくわを使います。生ちくわはそのまま食べてもおいしいので、小腹が空いたときにおやつがわりに食べることも
横半分に切るとちょうどいいサイズ感かなと思います。直角に切ったり斜めに切ったり、好きなように切ってみてください。ぼくはMIXするのが定番です

打ち粉をします

焼いたときに衣がはがれないように打ち粉をします。ポリ袋に切ったちくわと小麦粉を大さじ1入れて、空気でふくらませた袋をふりふり振ります

衣をつくります

ボウルに小麦粉、小麦粉と同量の水、しょうがチューブ、青のり(今回はあおさを使用)を加えてスプーンなどでよく混ぜます。ぼくは軽量スプーンでそのまま混ぜちゃいます

ちくわに衣をまとわせます

衣はドロドロとしていて粘度が高いので、絡める感覚でまとわせます。ちくわになった魚をふるさとの海に帰してあげるような気持ちでやると、ていねいにできますよ

フライパンで焼きます

少し多めの油をひいたフライパンで、こげすぎないように様子を見てコロコロと回しながら焼いていきます。ちなみに、油の量を増やすと「磯辺揚げ」になります

盛り付けて、完成!

取り皿くらいのお皿に、100円ショップでも購入できる天ぷら用の敷紙をのせて盛り付けます。斜めに切ったほうがやっぱり映えるかも。お弁当にもおすすめです

【材料(ひとり分)】
◎ちくわ 5本
◎小麦粉 大さじ1 ※打ち粉用

(衣)
◎小麦粉 大さじ2
◎水 大さじ2
◎しょうがチューブ 適量
◎青のり(あおさ) 好きなだけ

・サラダ油 大さじ1

STAFF
photo / text : けんち(このごろ編集部)
illustration:yuko