[2024/07.16]

ぼくの、シンプルレシピ

#16. なすとししとうの焼き浸し

小学生のころ、
夏休みのほとんどを祖父母の家で過ごした。

特急列車で2時間半くらい。
あたり一面田んぼが広がり、
向こうのほうにはとがった山が連なる、
自然豊かな場所だった。

家の裏には畑があって、
自分たちが食べる用に
いろんな野菜を育てていた。

そして、ぼくの日課は
おばあちゃんに頼まれた野菜を
収穫することだった。

それが調理されて食卓に並ぶ――
いま思うと、なんて豊かな暮らしなんだろう。

夏野菜を調理していると、
遠い夏の日の、夕方ごろにタイムスリップしたような、
不思議な気分になるときがある。

HOW TO COOK

具材を切ります

今回は、なすとししとうを使います。ししとうの代わりにピーマンもおすすめ。ひとり分なら、小ぶりななす2個と、ししとう4本で充分だと思います
なすはへたを落として半分に切って、皮に切り込みを入れます。ししとうも爆発のおそれがあるので、縦に切り込みだけ入れておきます

フライパンで焼きます

フライパンにごま油を気持ち多めにひいて、まず、なすの皮面を下にしてじっくり焼きます。数分経ったらししとうを空いている場所で焼きます
しっかり皮面が焼けたらひっくり返して、焼き色が付くくらいじっくり焼きます。ししとうは時々ころころ転がしながら焼きます

味付けをします

調味液はだし汁にみりんとしょうゆを合わせたもの。ぶっちゃけ、めんつゆがあれば簡単です。そのときは、そばのつけ汁くらいの濃度に希釈してみてください
調味液を回し入れて、ふつふつと煮ます。途中でなすをひっくり返したり、ししとうを転がしたりして味を染み込ませる感じで

トッピングを用意します

生のしょうがを千切りにします。しょうがは形がいびつなものが多いので、薄切りも千切りもむずかしい……。課題をクリアする気持ちで挑んでみてください

お皿に盛り付けます

煮汁ごとお皿に盛り付けて完成!

【材料(ひとり分)】
◎なす 小2個
◎ししとう 4本
・ごま油 大1.5
・和風顆粒だし 小1
・水 100cc
・みりん 大1
・しょうゆ 大1

STAFF
photo / text : けんち(このごろ編集部)
illustration:yuko