[2024/12.25]

旅のおみやげ

兵庫・丹波篠山のおみやげ

大阪から電車で2時間。
長い道のりを経て篠山口駅のプラットホームに降りると、この地域特有のひんやりした空気に「あぁ、本格的な冬がもうすでに始まっている」と身をもって感じます。

訪れた日の最高気温は10度。霧が晴れて篠山の城下町にやわらかい日差しが差し込み、まちに栗や黒豆の甘い匂いが漂っています。

この情景を見た時に「きっとこのまちで素敵なものを見つけられる。」そんなふうに直感的に感じたことをよく覚えています。物語の始まりのような高揚感を感じた丹波篠山市。このまちで見つけたお気に入りをご紹介します。

バス停を降りたらすぐにレトロな看板が……!なんだかおもしろそうなまちだなとワクワクしました

【仕事仲間へのおみやげ】

ひとくちもなか

篠山城跡地のお堀沿いを歩いていると、野良猫に餌をやっているおみやげ屋の奥さんが……。なんだか、心温まるその風景につられて入った昔ながらのおみやげ屋さん。店内にはアンティークの陶器から、こだわりの黒豆茶や焼き栗、ばらまき用のおみやげまで品揃えの豊富さが自慢のお店です。丹波篠山市は黒豆を代表する、豆菓子の有名生産地。こちらのもなかは小豆を自分でサンドする手作りキットで、子供のころこんな手作りお菓子大好きだったな……と思い出しながら購入しました。
価格:430円(税込み)
購入場所:おみやげ処 森本

小田垣商店 黒豆茶

享保19年から創業する丹波篠山を代表する黒まめのお店「小田垣商店」。古くから伝わる栽培法を語り継ぎ、今も丹波篠山の黒豆の味を守ってきています。丹波黒豆は「丹波黒」という品種の大豆を用いており、もっちりとした食感が特徴の高級豆として知られています。この寒い冬には「香りのいい黒豆茶でぬくもりを感じよう」と小分けのパックを購入。休憩中にお茶を淹れて、あずきもなかと一緒に味わいます。
価格:450円(税込み)
購入場所:大正ロマン館

【友達へのおみやげ】

岩崎珈琲 黒豆珈琲

おみやげ屋さんで友達へのおみやげを探していたところ……なんと『このごろ』でイラストを描かれている「ざざ」さんのイラスト入り珈琲を見つけました。ざざさんらしい、かわいいゆるいタッチで篠山の大正ロマン館と珈琲が描かれています。そして「黒豆珈琲」という気になるワードにも惹かれて即購入。お友達と一緒に飲んでみます。
価格:250円(税込み)
購入場所:おみやげ処 森本

大正ロマン館 ポストカード

こちらも「ざざ」さんが描かれたポストカード。ふだんモノクロのイラストを見ていたので「カラーになるとこんな愛おしさが……!」とキュンとしました。絵の背景になっている大正ロマン館は大正12年に建てられたモダン建築。古い瓦屋根の街並みが残るエリアとは対照的に、洋風建築らしい大きな窓や可愛らしいピンクの壁に、一際目を引きつけられます。
価格:160円(税込み)
購入場所:大正ロマン館

篠山町役場として使われたのちにおみやげ屋さんに変身しました

【自分へのおみやげ】

耳かき

昔ながらの古い建物が残る「河原町通」。民芸品を扱うお店、おしゃれなカフェや宿など、こだわりをもって営まれていることを感じる素敵なお店が連なっています。通りの端に位置する「あめや」という器のお店。隣のカフェのお兄さんに紹介いただき、のぞいてみました。愛くるしいうさぎの耳かきが私を見つめてきたので、おうちに連れて帰ることにしました。
価格:550円(税込み)
購入場所:あめや

カップ

同じく、あめやさんで購入した丹波焼。あめやさんの店主さんは窯元まで出向いて仕入れているので、質のいい丹波焼が少しお得に購入できるそう。こちらのブルーと白のカップは陶幸窯という窯元で作られており、親子2代で制作をされています。
最近チャイを自分で入れるのにハマっていて、「きっとこのカップに合うはず!」と思い購入しました。
価格:2,750円(税込み)
購入場所:あめや

人肌のぬくもりを感じるまち「丹波篠山」

素敵なカフェや器のお店、どの店の店主さんも「どこから来たんですか?」と話しかけてくださり、ひとりで来たにも関わらず、言葉を交わす機会が多くありました。

特に冷え込むこの地域の寒さに、まちの人との何気ない会話が身も心もホカホカにしてくれます。器や黒豆のまちとしてじわじわと人気を得ている篠山地域ですが、ひと言でカテゴリ分けをすることがもったいないほど魅力に溢れたまちです。

3度目の訪問の今回、お店が増えたまちの様子に変化を感じましたが、変わらない人の温かさには安心感を覚えました。いつものように季節の移ろいや人の温かさにふれ、また訪れたいと思う気持ちにさせてもらえます。
ぜひみなさんも、そんなやさしいぬくもりを感じに、丹波篠山を訪れてみてください。

STAFF
photo / text:Ririko Saito