-部員のつぶやき-
わたしなら安めの掃除機だな

ロックバンド、クリープハイプさんが歌う、
「二十九、三十」が好きです。とても。

30歳手前の男性を主人公にした曲で、
「つかれ」や「あきらめ」をどことなく感じさせつつも、生きていくために前を向こうとする自分を
鼓舞するような歌詞に胸がグッと掴まれます。
がんばれ、自分!な曲だと、わたしは思っています。

でも特に好きなのは、
もし、いっそのこと家電に生まれ変わったとして、
空気清浄機だったら楽だろうな〜と考える部分。

自分を家電に例えるときましたか。

空気清浄機って、
空気をきれいにしているというけど、
空気は目には見えないから。
じっと、そこにたしかにいるけど、いないみたいな。
みんなの輪に入れない感じがしてこないこともない。

どこまでがんばればいいのかな、
どこに属しておけばいいのかな、という主人公の抱く葛藤や苦さに
空気清浄機がシンクロする感じがとても好きです。

そして、わたしが家電なら何なんだろうって考えてみました。

そこで思いついたのが、安めの掃除機でした。
「安め」というところがミソ。

わたし、とっても好奇心が旺盛。
何でもやってみたくなって手をつけてはみるものの、
大して習得したり極めたりできないから
結局自分のものにならない。

ダイエットもすぐリバウンドしちゃってさ。

これが、吸い込み口でほこりまみれのダマッダマになった髪の毛が、
絡まって絡まって、うまく吸い込めないやっす〜い掃除機みたいだなと思ったんです。

でも、吸引力がよわいなりにスーハースーハー吸おうとしている。
がんばれ、わたし!何か一つ体得しようぜ〜!!

ああ、

はやく

ダイ◯ンになりたい。

text&photo:あんぱん(フェリシモことば部)