今回の和モノづくりでは、日本発の生地ブランド『シャトルノーツ』が作る、こだわりが詰まった生地を使い、着るほどに味わいと愛着のわく白シャツを作りました。私が選んだのは、古い紡績機で紡いだ「オールド」と呼ばれる糸を使用したツイル生地。オールドはゆっくりと紡がれるため、糸にふくらみとやわらかさが生まれます。経糸に20番手のオールド、横糸はカード糸の20番を使ってしっかりと織り上げた生地は、厚みがあって張りがあるのに硬い印象ではなく、どことなくしなやかさを感じさせます。また、普通なら白は生地にしてから晒し(漂白)工程を行うのですが、この生地はあえて糸段階で先晒しし、生地にふくらみとやわらかさを残すようにしているのもポイント。ぜひともみなさんに、袖を通して違いを感じてほしいシャツに仕上がっています。縫製は長崎五島列島にある『富江工房』さんにお願いしました。