さ迷えるバスレンジャー
まめさち
長年、同じ商品を継続して買っていると、もうその商品があって当然のような錯覚に落ちいってしまう。わたしの場合、お風呂を洗う(からだを洗うではない)バスミトンがそうだった。この商品は表側がざらざらしていて、裏側はスポンジ状、手をネットにいれてバスタブの形に合わせて自由自在に洗えるというものだった。しかも洗剤がいらない!愛していたわりには名前を覚えていないのがとても私らしい。その商品が、あるとき突然なくなってしまったのだ。「終会」というとても勝手な理由のもとに。
この写真の商品が生き残った(?)最後のひとり。今や排水口洗いとして最後の仕事をしてくれている。よれよれカパカパになっても名残惜しくて捨てられない。いったいなんの「とが」で「終会」の憂き目にあったのだろう。担当者に静かに問いたい。そして、ここから私のバスタブスポンジの旅が始まった。
市販のものはこれよりはるかに安い!確かに便利そうなことも書いてある。しかし、使ってみると使いにくいのひとことなのだ。何より手を入れるところがない。そして小回りがきかない。狭いところに手を入れてコチョコチョと洗えないのだ。先月、会社でこんな内容をぐちっていると、斜め前に座っているT女史が、「わたし、食器洗いのスポンジでお風呂洗ってる。マイクロファイバー使っているから、洗剤を使わなくても、すごくよく落ちるよ。使ってみたら?」と言うのである。長年のフェリシモ生活、どのスポンジかすぐにピンときた。「え~!あのフリフリ?ピンクのハート?」と眉根をひそめる。一応、バスやキッチンまわりはシンプルを心がける「わたくし」である。かなりの抵抗があった。しかし、「あのフリフリが隙間に入り込んでいい仕事するのよ」と、T女子は力説。とうとう試しに購入することになったのである。
これが、今月届いたピンクのフリフリ「洗い物に夢中♪カラフルな食器洗いスポンジの会」である。隣のFちゃん、「あたし、ハート、きらい!」のひとことである。「いや、そのハートが食器を掴むのよ」と斜め前のT女史再び登場。「白だったらいいのにな」と私。「白だと汚れが目立つじゃないですか」とすかさずT女史、なかなか我慢強い。届いた時点で、ハートのフリフリを弁護するのは、T女史のみである。そして、週末……やってみた!
これはキッチンの水切りかごの下に添えてある水受け部分。ちょっとほうって置いたら、ピンク汚れがばっちりついてしまった。(写真左下) スポンジでひとこすりしたのが、写真右下。ほんとうに1回こすっただけ。びっくり。ごしごしごしと洗剤なしで4~5回こすったものが写真上である。真っ白に。これは「できる!」と思った瞬間だった。
お風呂の水道の蛇口のくもり、ひとこすりでピッカ~(写真下)。せっけん台のかす汚れ(写真右)、ごしごしごしで、つるつるに(写真左)。すごいな、これ。
バスタブをやってみる。フリフリが、バスタブ本体と壁の間の目地のところに入ってそう快。手の中にすっぽりおさまるので、自由自在に洗える。バスタブのへりのところは、ハートでがっしりつかめる!(写真右下)なるほど、ハートの意味がわかったわ。
お風呂の化粧台のところはどうだろう?ここは、メイクアップ汚れやコンタクトの液、石けんかすなどの複合汚れ(写真左下)。ごしごしとやってみたが、(写真右)これは、さすがに弱い!粗めのスポンジにバス専用の洗剤をつけないと無理だな。
テストの結果、75点で、継続購入決定!しかもキッチン用とバス用のふたつ。なぜ75点かというとやはりバスタブにはサイズが小さすぎる。そして複合洗いに弱いからである。担当者にはバス用を開発してほしいと熱く静かにお願いしたい。そしてバス用は、裏面を粗面にして複合汚れをかき出す仕組みにしてほしい。この結果を後日、となりのハート嫌いのFちゃんに言うと「わたしも買おうかな」と言っていた。「食器洗いの人生が終わったら次はシンク洗いに、そして、換気扇の油汚れ撃退人生を終えてすべての人生を終えるねん」とT女史。どれだけこのスポンジを愛しているのだろう……。
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- 遠い未来より身近な日常、身近な友だちがとても大事に思えるようになった今日この頃。モットーは「半径5メートルをこよなく愛す」です。