摩訶不思議なコレクションシステム
まめさち
隣に座っているFuちゃんは、いつも段ボールに埋もれて仕事をしている。
その中には、Fuちゃんが愛してやまないかわいい雑貨がいっぱい詰まっている。かわいいといっても「年若いかわいいもの」ではない。この「かわいい」は、大人が許せるかわいさだ。ちょっとひねくれたかわいさのようにも思える。
今回のハンカチとポーチもサンプルチェックをしているときから気になっていた。
特に気に入っていたのはワニ。
ワニといえば いかつい系の生き物。しかし、このワニはちょっととぼけていて、どこかやさしくて憎めない。そのアンバランスさがとてもいい。
「ワニよ、来い!」と申し込んだのだった。
しかし来たのは、「カラス」。これがコレクションシステム!
ぜったい「ワニ」が来ると思っていた私は、がっかりしてしまった。
何十年もむかしから(冗談抜きで)不思議にほしい柄は、最後に来る。まるで「よく頑張りましたね!」のご褒美のようだ。これはあるフェリシモファンの漫画家が漫画にしたくらいだ。そのほしい柄を目指して申し込み続ける。これを「コレクションにはまる」と私は呼んでいる。
最近、フェリシモもジャストワンが多くなって、このむずがゆい「フェリシモ体験」をすっかり忘れていた。なんとなく懐かしい感覚だ。ほしいものを一発必中で賢く手に入れるのは当たり前だが、このITの世の中、思い通りにいかない買い物は、風流(!?)でもある。
この商品は、とても凝っていてポーチの表側と裏側は、つながりがある。
表はカラスの柄。裏はカラスの巣とハンガー。ポーチの中にはお話がはいっている。
「針金ハンガーは人類最大の発明だってそうカラスたちは云っていた。もう少し気前よくお裾分けしてくれたら地球生物評判の上位にランクされるように推薦してあげてもいいんだって」
これはカラスが巣作りに針金ハンガーを使うことに由来したカラスのつぶやき。
これを読むと「カラスでもまあいいか……」と妙に納得してしまった。赤がほしい!でも、来たら緑だった。着てみたら緑も意外にいける。こんなことがよくあった。これまたコレクションの摩訶不思議なところなのである。
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- 遠い未来より身近な日常、身近な友だちがとても大事に思えるようになった今日この頃。モットーは「半径5メートルをこよなく愛す」です。