夢見るちから

まめさち

みなさん、まずはこの夢あふれる車を見ていただきたい!この柄、どこかで見たような……と思われた方はいないだろうか?

この夢あふれる車を見ていただきたい!

なんとこれは、フェリシモのウォールシール。
車に貼っているのは終会になってしまった柄なのだが、今でも違う柄で販売している商品。
貼った後に上からコーティングをしているそうで、車に貼る発想はまったくなかった私は、びっくりしてしまった。そして、ものすごくきれいに貼っている。貼ったご本人は、「窓際に貼るときがいちばん気を使いました」と笑う。この車にあおり運転をする人はいないだろう。


すごくしあわせなことになっているぞ、ウォールシール!

しあわせなことになっているぞ、ウォールシール!

貼った方は、淡路島でいちごをハウス栽培されているYさん。
Yさんは、徳島でハウスいちごを栽培する農家さんだったのだが、淡路島のこの土地の景色に魅了されて移住(?)した。
のちにこの地を訪れたイタリア料理のシェフは、シチリアのようだと言ったそう。


ハウスにはミツバチが飛んでいて、花の受粉を手伝ってくれている。私が訪れたときにも「ぶ~ん」という蜂の羽音がかすかに聞こえた。バンブルビーといって、性格がおだやかでめったに人は刺さない。Yさんのところでは、そのミツバチが受粉させたイチゴを摘みながら音楽を聞くイベントも行っている。

広々としたハウスの中

また、Yさんはハウスのまわりの荒れ放題の山に母牛を放って、畑を開墾かいこんした。母牛は、人間なら大変な作業になるだろう荒地にやすやすと入って、草を食べ、どんどん畑をつくっていってくれたそうだ。


そしてYさんも村の人もびっくりしたことに、放牧後に1本の枝ぶりのいい大きな木も出現した。

放牧後に出てきた木。
こんな看板が出ている。

人と生き物がおだやかにつながって生きている様子は、目の前に広がる海もあいまって楽園のよう。この楽園は、Yさんの「夢見るちから」が生み出している。

冒頭の車もそのひとつ。Yさんのおかげで、フェリシモの商品も楽園の仲間入りができている。毎日がちょっと味気ないなと思ったら、Yさんを思い出し、「夢見るちから」がたりてないんじゃないか?と自分に問いかけてみよう。

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まめさち
遠い未来より身近な日常、身近な友だちがとても大事に思えるようになった今日この頃。モットーは「半径5メートルをこよなく愛す」です。

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