2025.1.7

「深く生きる」を応援するTSURUMIこどもホスピス

✔︎ PROJECT

Smile moreプロジェクト

病気とたたかうこどもたちに 「ふふふ」をもっと。

FELISSIMO / GO! PEACE!

フェリシモでは、病気とたたかう子どもたちやその家族にYOU+MORE!のアイテムをお贈りして、笑いあえる時間をお届けする「Smile more プロジェクト」をスタートさせました。
寄贈先の一つ、TSURUMIこどもホスピスは日本初の民間型のこどもホスピスです。
命を脅かす病気を抱えた子どもたちが、病気だからとあきらめていた「やってみたいこと」を実現するお手伝いをし、その子らしく「深く生きる」応援をしています。
つらい病気を忘れられる場所としての取り組みや工夫、子どもたちやその家族の過ごし方について、スタッフのみなさんに伺いました。

高場秀樹(たかば・ひでき) さん

公益社団法人こどものホスピスプロジェクト代表理事/株式会社ワントゥーテン取締役。
重い病気の子どもの親であることから、病気の子どもや家族が安らげる場の必要性を感じ、「TSURUMIこどもホスピス」を設立。経営の経験を活かし、経営面を担当。

市川雅子(いちかわ・まさこ) さん

看護師。社会福祉士の資格も持つ。
総合病院の小児科での勤務時代に「子どもが家族とともに暮らす」という当たり前とも思えることのむずかしさを実感。その後、海外で脳に障がいのある子どもやその家族との関わりを経験。

西出由実(にしで・ゆみ) さん

看護師。広報窓口も担当。
2009年、設立活動中だった「こどものホスピスプロジェクト」のシンポジウムに参加した際に、病気の子どもや家族の目線で、本気で施設をつくろうと奮闘するスタッフの姿に感動。小児病棟やこども病院での看護師勤務を経て、TSURUMIこどもホスピス設立準備時からスタッフの一員として携わる。

重い病気を抱える子どもたちにたくさんの経験をしてほしい、そんな思いから生まれた「TSURUMIこどもホスピス」

大阪・鶴見緑地の一角に現れた大きなおうち。
「TSURUMIこどもホスピス」です。

TSURUMIこどもホスピス提供

重い病気を抱える子どもやその家族が過ごすための場所として、2016年4月に誕生しました。
運営資金はほとんどすべて企業や個人の寄付で成り立っていて、行政からの補助は受けていません。
かつ、施設は無料で利用できます。
対象者は、命を脅かされた状態(LTC:Life-threatening condition)にある子どもとそのご家族です。
これまでに300世帯ほどが利用しています。

高場さん)
重度の病気のある子どもがいる家庭には、選択肢がなかなかないんです。
学校にも治療で通えなくなる。
病院も学校も、基本的には「治療に専念」となるのですが、そのまま亡くなってしまう子どももたくさんいます。
大変な治療中だけど、その子らしく、本来享受していたであろう遊びや学び、そして恋愛をしたり、友だちと喧嘩したり。
そんないろんなことをどうして病気だからってしてはいけないのか。
そこが課題として世の中に提示されていない状態だったんです。
だから、このホスピスが率先して、治療中の子どもたちがいろんな経験をできる場にしたいと設立しました。

第2のおうちをめざして

訪れた家族がワクワクして過ごせるように、第2のおうちだと思ってもらえるように。
そんな思いが建物の随所に込められています。

高場さん) 
医療従事者がたくさんいる組織なので、設計の話が上がった当初は病院っぽく、角があったらダメとか、どうしても安全性の方にグッと振れてしまっていたんです。
それもその人たちにとっては正しい答えだと思うんですけど、それよりも子どもたちがワクワクすることをすごく大事にしました。

どこにいてもつながりを感じられるアーチ状の造り。TSURUMIこどもホスピス提供

高場さん)
あっちで遊んでても、こっちで遊んでても、どこでも人の存在を感じるような造りになっているんです。
ヴィレッジのようなコンセプトがここに入っていて、 とても素敵な仕上がりだなと思っています。

宿泊できる部屋もある。取材の前日に4人家族が利用したとのこと
家族で入れる広いお風呂

市川さん) 
「1つ1つどれも同じ部屋がない」っていうのを、子どもたちも親御さんもおっしゃいますね。

天井や照明もおしゃれ。TSURUMIこどもホスピス提供

「深く生きる」を応援したい

医療では治療や症状の管理に重きが置かれています。
そのため、子どもたちの「生きる時間」を充実させることは後回しになりがちです。
症状の重さや命の長さに関わらず、その子らしい「やりたい!」を実現したい。
それが、TSURUMIこどもホスピスの掲げる「深く生きる」です。

西出さん) 

小児医療の現場では「1日でも長く生きる」ための治療がおこなわれていることが多く、そのためにはダメージの強い、それはそれはつらい治療を続けないといけない。
それが本人と家族が選択したものなら尊重されるべきものですが、それ以外の過ごし方が提示されていないこともあって。
本当はもっと楽しんだり笑ったりする力を持っているはずなのに、病室の中でほとんど外に出られずに亡くなってしまう子どもたちを見て、本当にそれでいいんだろうかとずっと思っていました。
だからこそ、こどもホスピスの「深く生きる」という言葉がすごく刺さりました。
短い命ならなおさら、自分の生き方を決めるとか、選択肢が与えられるとか、 そういった価値観も広がっていけばいいと思います。
病気が進行すると家族は病気の波に飲まれてしまうので、プロの支えも必要。
一緒に悩みながら、それぞれの「深く生きる」を考えていきたいですね。

「将来の夢はYouTuber」とスタッフに教えてくれたことで、大好きなゲームの実況配信が実現した俊太くん(当時6歳)。TSURUMIこどもホスピス提供
完成した映像を見てご満悦。数か月後に亡くなってしまったが、「しゅんたのしゅんしゅんチャンネル」は今でも少しずつ再生回数を伸ばしている。TSURUMIこどもホスピス提供

高場さん)
僕たちは、その子のために何ができるのか考えて動いて、深く生きるためのお手伝いをしています。
そのひとつに、アドベンチャーワールドによる出張動物園(わくわくスマイルDAY!)を2018年からほぼ毎年開催しているんですが、 これは歩乃果ちゃんという当時6歳の女の子がきっかけです。

2023年の「わくわくスマイルDAY!」の様子。TSURUMIこどもホスピス提供

西出さん) 
歩乃果ちゃんはアドベンチャーワールドが大好きで、元気だったころはしょっちゅう行っていました。
でも体調の悪化で動けなくなり、行けなくなって。なんとかできないかと。
そこでアドベンチャーワールドにメッセージを送り、交流が始まったんです。
歩乃果ちゃんはダンスショーが好きで、その日たまたま、元気だったころに一緒におどってくれていたお姉さんが来ていて、ハイタッチできました。
歩乃果ちゃんがたのしいのはもちろんですが、歩乃果ちゃんのおかげで、いろんな子がたのしんでくれました。
当時の写真を見返すと、みんなすごくいい笑顔でカワウソをなでたり、ダンスしてたり、いい時間を作れているなと。
翌年、歩乃果ちゃんは亡くなってしまうのですが、このイベントはずっと続けられていています。
歩乃果ちゃんのお母さんも、歩乃果ちゃんの想いがこうやってつながっていることをすごくよろこんでいて、歩乃果ちゃんが亡くなってからもイベントに来てくれています。

デッキでイベントをたのしむ歩乃果ちゃん。TSURUMIこどもホスピス提供
アドベンチャーワールドのお姉さんとハイタッチ。TSURUMIこどもホスピス提供

一人の女の子をよろこばせたくて始まったアドベンチャーワールドによる出張動物園「わくわくスマイルDAY!」は、ほぼ毎年続き、たくさんの子どもたちを笑顔にし続けています。

本気でティーンを大歓迎「Teen Clubhouse」

施設内の一部を、10代のためのスペース「Teen Clubhouse(ティーンクラブハウス)」として、2023年にリニューアルさせています。
その背景に、若い世代が医療の現場で孤立してしまう課題意識がありました。

本格的なゲーミングスペース!TSURUMIこどもホスピス提供

市川さん) 
多くの病院は、小児病棟の中に中学生や高校生が混じっていたり、あるいは高齢者ばかりの成人病棟にポンと入れられたりします。なので、一人で孤立してしまう。
病気になった途端に、普通に会えていた友だちと会えなくなってしまう。
そういった子たちが集える場所とか、仲間に出会える場所として何かできるんじゃないかって思っていました。

夜遅くまでおしゃべりに夢中になっても大丈夫。TSURUMIこどもホスピス提供

高場さん) 
女子会ができたり、友だちを連れてきたらちょっと自慢できたり。
10代の子たちがたのしい場所はどんなのだろうかって、 大人たちが本気で考えぬいて作りました。
本当は、専用のルームキーみたいなものを作って、ティーンしか出入りできませんっていうような仕組みもやりたいなって。
自分たちの場所だと思ってもらえることが大事ですね。

思い切り歌えるカラオケルーム

西出さん) 
小さな部屋もいっぱいあるんで、気にせず一人でいることもできます。
利用している子は、「子どもの楽園やん!初めて来たときの感動は忘れられない」とか「15分のリハビリは嫌だけど、ここに来たら何時間でも卓球できる」「知らない人ともここなら話せそう」とか言ってくれていますね。
一人きりだと、病気で悩んでる人は自分しかいないって思っちゃうから世界をすごく暗く感じてしまう。
でも実は一人じゃないっていうのを感じてもらいたいです。

医療現場とのさらなる連携&支援の仲間を増やしたい

市川さん)
誰かの後押しがないとここに来ることができない人もたくさんいらっしゃいます。
病院側にしっかりとホスピスの役割を伝えて、そういうお子さんにアプローチしてもらい、できることを一緒に考えさせてほしいと思います。
今、そうした医療連携に力を入れています。

西出さん) 
最初は、寄付金で運営するなんてむずかしいと言われていたし、完成してからも心配されていました。
でも10年近く成り立っているっていうことに、それだけの可能性が本来あったんだろうと思います。
たくさんの方が支えようとしてくれているなって。
おそらくこういう取り組みを知ったら「応援するよ」という人はまだまだたくさんいると思っています。

TSURUMIこどもホスピス提供

高場さん) 
日本全国でみると、推計約 2万人ホスピスが必要な子どもたちがいます。
TSURUMIこどもホスピスに来ているのは約200世帯で、全然足りていないんです。
全国にこどもホスピスが立ち上がっていく必要性があります。
なので、僕たちのホスピス運営のノウハウを伝える活動もしています。
支援の仲間作りにも力を入れてるので、ぜひ仲間になってほしいです。
TSURUMIこどもホスピスは、仲間を増やしながら今後も、子どもたちの充実した「生きる」を応援し続けます。

ホームページには、支援の方法や施設の利用方法など、くわしく掲載されています。
ぜひ一度のぞいてみてください。
TSURUMIこどもホスピス:https://www.childrenshospice.jp/

フェリシモのSmile moreプロジェクトはみんなで作るギフトです。
私たちも病気とたたかう子どもたちを笑顔にする一歩に加わってみませんか。

GO! PEACE!なポイント✌🏻️

病気や命の長さに関わらず「深く生きる」を応援するTRURUMIこどもホスピス。
Smile moreプロジェクトのギフトは、そんなホスピスで過ごす子どもたちに贈られます。
きっとワクワク、ドキドキ、心をおどらせてくれるはず。
子どもたちの笑顔を想像しながら、ぜひみんなで届けましょう。

👥 チームメンバー

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