色・柄を選ぶ
サイズを選ぶ
-
30
-
30
-
30
-
30
「素」を大事に。「心地よい」がいちばん。ありのままの貴方にすっとなじむ感覚、デザインや素材にストーリーを感じるブランド。
お申し込み番号:710789
1本 ¥9,900 ( +10% ¥10,890 )
デニムはカジュアルなシーンで身に着けることが多いアイテム。なのに実際にはいてみると、意外とつっぱって動きにくいのがプランナーの密かな悩みでした。
もっと動きやすく、着心地のよいデニムが作れないものか……そんな思いから企画したのが、やさしい風合いに定評のある倉敷の「児島デニム」を使用したコクーンパンツ。
使用したデニム生地は、10オンスのオールシーズン着られる絶妙な厚さ。しっかりとした見た目からは想像がつかないほど、心地よくやわらかです。
“ジーンズの聖地”ともいわれる倉敷市児島で唯一、染め・織り・仕上げ加工までを一貫して行うデニム生地造メーカーで織られています。
生地だけでなく、着心地と使い勝手のよさにもこだわりました。しゃがんでもつっぱりにくいよう、フロントに2タックを入れて腰まわりにゆとりを出しています。
多くのデニムには前後にポケットが付いてはいるものの、お財布やスマホなど、現実に何かを入れるにはかなり窮屈だと思いませんか?
このデニムパンツはわき線上にポケットを作り、手のひらが奥までゆったり入る大きなポケットを実現しました。
カジュアルすぎないマットシルバー素材のフロントボタンとブラックデニムの色合いが、全体を上品な雰囲気に仕上げています。
前はすっきりとしたベルト・後ろはくしゅっとゴム仕様にして、ウエストまわりもらくちん。外出にもおうち時間にも気兼ねなくはくことができます。
あるとうれしいヒップポケットがひとつ。「el:ment」のロゴがさりげなく入ったレザー調パッチを付けています。
ハイウエストのシルエットは、ウエストマークされてスタイルアップ効果も。ゆるやかなコクーンシルエットは脚の形を拾わないので、さっとはくだけでこなれた雰囲気の装いに。
すそをロールアップした軽やかな着こなしもおすすめです。
材料や織り方のスペックが同じでも、完成した生地の風合いはメーカーによって異なります。
ほかにないやさしい風合いの生地を作り出せる理由は主にふたつ。
1.織機を通常よりゆっくりとした速度に設定することで、糸が空気を含みふんわりと軽やかな生地になります。
2.通常、ロールに巻いた状態で行う洗濯と乾燥。今回製造するメーカーでは生地を機(はた)から外し、大きなタンブラーで生地が自由に攪拌されるワッシャー工程(糊落としの洗濯)と乾燥によって、ふんわりとした風合いを生み出しています。
このメーカーのデニム生地で作られたシャツは他社の生地で作ったものと比べて「同じ棚に10枚入るところ、8枚しか入らない」と言われているほど。
今回依頼したデニム生地は、糸染め以外のすべての工程をメーカー内で行っています。ゴワゴワせず、堅苦しくないやわらかな風合いが生まれるのは、こんな工程から。
■糸への糊付け
経(たて)糸は織るときに常にテンションがかかるため、緯(よこ)糸より負荷が大きくなります。そのため経糸に糊を付けて強度を補強したり、毛羽立ちを防いだりする工程が必要になります。
■タンブラー洗濯
■拡幅機
生地をしぼりながら水を切り、幅を直していきます。
■乾燥機
織り上がった後に、生地が自由に撹拌されるワッシャー工程(糊落とし)と乾燥作業を行うことで、ふんわりとした風合いを生み出しています。
今回のデニム生地を手がけるメーカー「株式会社ショーワ」は、倉敷・児島の地で1905年に創業。白生地機屋の時代を経て、オリジナルのテキスタイルを生産・販売し続けています。
かつて児島には多くの機屋がありましたが、今ではその数は激減してしまいました。
厳しい状況の中でショーワが生き残ってきた理由は、生地開発のさまざまな段階で自社による創意工夫やチャレンジが試せる「一貫生産」にあります。そこから生み出されたほかに類を見ない特徴的な生地がショーワの最大の強みなのです。
昔から児島は主に縫製の街として栄えてきて、近隣で生地の産地といえば広島県・福山が有名でした。現在は互いの領域を広げながら切磋琢磨し、高め合うようにものづくりをしているそう。
ショーワも児島地区のパイオニアとして、唯一、衣類用のデニム生地を生産しています。
ショーワの生地づくりには、ほかにはない魅力があります。
一本一本の糸を準備してビームと呼ばれる大きな金属製の糸巻きに巻き取っていく「整経(せいけい)」も、外部委託する会社が多いなか、ショーワはすべて社内で行っています。
ビーム(経糸をセットするロール)に巻き取る様子
そのためほかで断られてしまうような複雑な組成にもトライすることが可能で、オリジナリティを求めるアパレルブランドから多くの相談が入るといいます。
今回のデニム生地の生産に使ったのは、イタリア・VEMATEX社製のレピア織機。
約5,000本の経(たて)糸が一本ずつ筬(おさ)という金具にセットされ、糸が切れると筬が下りるセンサーが働きます。
そこからは手作業で切れた経糸を結んでいくしかありません。機械ではカバーできない、熟練の職人の手による繊細で根気がいる作業です。
できあがった生地を流しながら目視で検品します。糸飛びなどがあれば生地端(耳)にリボンで目印を付けます。素人目にはとても見つけられないスピードで生地が流れていきます。
ショーワは地域とのつながりも大切にしています。近くの学校に通う学生たちに服が植物からできていることを知ってもらおうと、敷地内でコットン(綿花)の栽培を行っているそうです。
めずらしい茶綿まで。 お話を伺った営業担当の平井さん
一見、同じように見えるデニム生地。
しかしそこに費やされた時間や手間の差は、身に着けたときの心地よさや、ふと目に留まる生地の風合い、凜とした佇まいに表れます。
こだわりの仕様と素材が生む美しいフォルムとやさしい着心地を、ぜひ新作のコクーンデニムで味わってみてください。