和布ならではの鮮やかな発色と雅(みやび)な柄、さらりとした独特の風合いが魅力のちりめん。コットン生地に比べると少し扱いにくいですが、印付けなどはちょっとした工夫でスムーズにできるようになりますよ。
目次
ちりめんってどんな布?
ちりめんとは、よりのない縦糸と強いよりのある横糸を使って織りあげた布で、横糸のよりが戻ろうとすることによって縮みが生じ、「しぼ」と呼ばれる独特の凹凸のある風合いが生まれます。ちなみに、「しぼ」に対して垂直方向が布の縦、「しぼ」と平行方向が横になります。もともとは絹で作られた織物ですが、最近はレーヨンやポリエステルなど、化繊のちりめんも多く見られます。
ちりめんへの印の付け方
ちりめんは表面に凹凸があり、張りのないやわらかい素材なので、印をつけるときに引っかかったり、ゆがんだりして、きれいに型紙を写すのがむずかしいと言われます。下の例を参考に、パーツによってペンを使い分けたりして、ご自分にぴったりの方法を見つけてくださいね。
型紙を使って印を付けるときは、目の細かいやすりや目の粗い帆布などを下に敷くと、ちりめんがよれたりずれたりしにくくなります。(パッチワーク用などでやすりを貼ったボードも市販されています)。また、型紙とちりめんを手でしっかり押さえて、少しずつ印を付けましょう。
◇ペンを使い分けましょう
・エンピツ
ちりめんの凸凹に引っかかりやすく、力を入れるとゆがみやすいです。
・油性ボールペン
エンピツより滑らかに描けて、にじみがありません。
・水性ボールペン
油性ボールペンよりさらに滑らか。多少にじむので細いペンを使うこと。表から見える部分には使えません。
・チャコペン
水性ボールペンと同様ににじみやすいですが、滑らかに描けます。ちりめんは水に弱い素材なので、水で消えるタイプよりも時間がたつと消えるタイプが便利です。
ちりめんを縫いあわせる際のコツ
◇まち針の打ち方
布がやわらかくよれやすいので、細かくまち針を打って縫いましょう。
◇仮止め用のりを使う方法も
縫い線を合わせて、まち針で固定し、縫い代部分に ところどころにのりを付けます。
まち針をはずしてもこのとおり!簡単に仮止めができてしつけも不要です。
布がずれず、まち針が邪魔になることもないので、すいすい縫えます。
コツをつかんで、雅なちりめん手づくりを
ちりめんの扱いはむずかしいですが、コツをつかむと仕上がりに格段の差が出ますよ。
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