
コロコロとした形もかわいい手まり。お手持ちの毛糸で、かわいらしく仕上げてみませんか。
目次
手まりとは?
日本古来の手工芸である手まりは、江戸時代ごろ、城内に勤めていた女性たちの手で作られていた「御殿まり」が大衆化したものと言われ、城下町を中心に日本の各地で作られるようになったと言われています。絹糸や毛糸などを巻きつけた球体に模様をかがり、さまざまなかがり方の技法がありますが、今回は「土台」から手まりを作る方法と「ますかがり」の仕方をご紹介します。
準備する材料と道具
・発泡スチロール球……1個
(作品は約5cmのものを使用しています。)手まり芯に綿糸や毛糸を巻きつけるので、できあがりイメージよりも少し小さいものを使用してください。
・毛糸(手まり芯の土台部分になります)
・極細毛糸(手まり芯の土台の上から巻きます。コットン糸でもかまいません。)
・毛糸とじ針
・まち針……6本
・模様をかがる糸(刺繍糸、リリヤーン、毛糸などお好みでご用意ください。手まり用の糸も市販されています。)
・1cm幅に縦長にカットした紙テープ状のもの(約30m程度)
手まりの作り方
◇土台の作り方
土台の作り方には、発砲スチロール芯を使わない方法や、わたを巻いて形を作る方法もありますが、今回は発砲スチロール球に毛糸を巻いて作る方法をご紹介します。

発泡スチロール球に毛糸を巻きつけて土台を作ります。毛糸を巻きつけながら発泡スチロール球を手のひらで回転させ、全体にムラなく、均等になるように巻き付けます。時々、机の上で転がして形を整えてください。(以降、「手まり芯」と呼びます)

土台の毛糸を手まり芯全体に均等に巻き終えたら、その上から極細毛糸を巻きつけます。(模様をかがるときに針先がスチロール球に刺さらなくなる程度が目安です。)巻き終えたら極細毛糸の糸端を毛糸とじ針に通し、土台の中を3〜4回くぐらせて糸を始末します。
◇地割り糸のかがり方

1cm幅の紙テープの縦中央に鉛筆でラインを入れておき、手まり芯の1ヵ所にまち針で刺し止めます。

手まり芯に沿って紙テープを1周巻きつけて手まり芯の円周を測り、余分な紙テープをカットします。

紙テープを4等分に折って折り目をつけ手まりに一周沿わせて、紙テープに描いたラインと、4等分の折り目の交点に合わせてまち針を刺し、紙テープをゆっくりと引っぱり、まち針のみを手まり芯に残します。

①〜③と同様にして、③で付けたまち針の円周と直角に交わる円周にも、4等分の位置にまち針を刺していきます。(写真の黄色のまち針)

約40cmにカットした糸を1本どりにして、①で付けた基準のまち針から約2cm離れた位置から針を入れ、①のまち針のきわから針を出します。

③でつけたまち針に沿って糸を一周させて、1周させた糸に対して直角になるようにひと針すくいます。

⑥の糸に対して直角に一周させ、手まり芯を4等分するように糸をかけて、約2cm離れたところから針を出します。

糸のたるみや、ゆがみなどがないか確認してから土台の中を何度かくぐらせて糸をカットします。(これが柄をかがっていく際の基準「地割り糸」になります)
◇模様のかがり方
4分割した土台でできる模様「ますかがり」をご紹介します。

ますかがりで模様をかがっていきます。地割り糸の交点より約2cm離れたところから針を入れ、地割り糸の交点のきわから針を出します。

手まりを90°回転させて、糸をとなりの地割り糸の上に渡し、地割り糸に対して垂直にひと針すくいます。このとき、土台の糸も少しすくいます。(ますかがりの仕方参照)

同様にして、隣の地割り糸に対して針が垂直になるようにひと針すくうのを繰り返して、模様をかがっていきます。かがり終わり(糸の始末の仕方)を参照し、お好みで糸の色を変えしながら模様をかがっていきます。
◇手まりアレンジ作品

ふんわりやさしい色合いの毛糸でバラの花をイメージして作ってみました。
◇ますかがりの仕方
模様をかがる「ますかがり」の基本は以下の図案の通り。

◇かがり終わり(糸の始末の仕方)

かがり終わりは、かがり終わり位置から約2cm程度離れた位置の糸の間から針を出します。

0.1〜0.2cm程度糸を渡し、再び約2cm程度離れた位置から針を出し、余分な糸を根元でカットします。
好きな糸で、愛らしい手まりを
くるくると土台に糸を巻くところから夢中になってしまう手まり。模様がきれいに現れるたびに嬉しくなってしまうはず! ぜひ好きな糸でチャレンジしてください。
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