好き×好きが大好き
子どものころ、年に一度のピアノの発表会に、洋裁をする母がドレスを作ってくれました。自分のために作られた、世界で一着しかないドレスを着るのが大好きで、それをきっかけに私は服というものを好きになった気がします。
中学生になると、映画の主人公の服を作って!と友だちにせがまれて、採寸をして見よう見まねで作ってみたり、既製服ではものたりなくなっていた自分の服を作ったり、私の服作りはごく自然に始まっていきました。大学で被服学科に通った後も、縁あって出会ったプロのデザイナーさんやパタンナーさんに手ほどきを受けたりもし、今は仕事の傍ら、服作りを楽しんでいます
たとえば、台湾で見付けたかわいいパイナップルの飾りを、どうにか身に着けたいとワンピースの袖に付けてみたり、好きなボンボンをかわいい色合いで付けていたら、好物のタピオカミルクティーみたいなバッグができあがったりと、作ることはとっても自由。大好きな何かと大好きな洋服をかけ合わせて、好きなように形にしていくと、思いがけない世界が広がっていくのがまた楽しくて。
そうは言っても実際に服を作る作業は大変で、よく作るよねと我ながら毎回思うほどなのですが、平面がだんだんと立体になっていき、好きな服の姿になっていくのがおもしろいし、やっぱり何より私はできあがった服が好き! だから服づくりはやめられません。早くできあがった姿が見たい! 着てみたい! という思いを糧に、今日も私は洋服作りに精を出しているのです。
服作りをするきっかけとなった、母手作りのドレスはこちらです。
道明 加奈
デニムショップのソーイングスタッフ。どんな服も作れるように勉強中。趣味は食べることと旅行です。
Instagram:@du_mi_u
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