ボタンで受け継ぐ 手づくりの楽しみ / いとしい手づくり

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義母のボタン

思いもかけず、“手づくりの沼” にハマっています。

 

きっかけは、婦人服の小さな洋装店を60年近く営んでいた義父が、一昨年の暮れに急逝したこと。ひとりになり、途方に暮れるばかりの義母を見かね、夫とともに義母の暮らす家に通うようになりました。半年ほどたったある日、義母の私物の中から驚くほど大量のボタンが見つかったのです。

 

同系色に仕分けしたボタンを並べると、それだけで美しい。

嫁いで以来、家事とお店の手伝い、婦人服のお直しを一手に引き受けてきた義母。膨大な量のボタンのほとんどは、その何十年分ものお直しの中で出たものなのです。キラキラと宝石のような掘り出し物も混ざっていて、ときめいた私。

 

最後は小袋に入れて収納。半端ない達成感!

「もったいないので、このボタンたちでアクセサリーを作ってみたいのですけど……」と、やったこともないのに思わず口にしていました。すると義母は「いいわよ」と、いともあっさりとすべてのボタンを私に託してくれました。

 

中には花札のボタンなどユニークなものも。

料理でも、レシピを見て作るのは億劫な性格の私。でも、さすがにアクセサリーは作り方を調べないと、できない。ずっしりとした量のボタンの重みと、義母のお直しの気の遠くなるような時間の積み重なりが、めんどうくさがりの私の背中を押してくれました。

 

作ったアクセサリーは自分用にも贈りものにも。

ひとつひとつのボタンを眺めながら、「これはどんなパーツと合わせたら素敵かな」と想像するのは至福の時間となりました。お直しの合間に、得意な服作りや編み物もやっていた義母。 “手づくりの楽しみ”いうバトンを、ボタンを通して受け継がせてもらったのかなと勝手に思いつつ、夜な夜な夢中になっています。

 

専業主婦 なおちん

家で過ごす時間をこよなく愛するインドア派主婦。たまの外出や夫とのご近所散歩、カフェ巡りは好き。お部屋の一角に喫茶店風コーナーを作るのが夢。

 

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