バルト三国のひとつ、美しい自然と中世の街並みが残るラトビアには、長い編み物の歴史があります。中でも三角あたまのミトンは、民族のアイデンティティーを表す大切な存在だそう。そんなラトビアに恋をしたミトン作家のミトン屋さんから、現地のことからミトンのことまで素敵なお話をうかがいました。
ラトビアの女性の嫁入り道具でもあったミトン
かつてミトンには魔法の力があると信じられ、ラトビア女性の嫁入り道具でもあったそう。「編む人の技術をすべて注ぎ込んで、丁寧に丁寧に編み上げられたミトンの素晴らしさと、受け継がれた伝統。古くから伝わるものを大切に守り、誇りを持っているラトビアの方々を尊敬します」。
ミトン編みの名人は、やっぱりおばあちゃん
ラトビアを訪れ、たくさんの編み手のおばあちゃんに会ったたミトン屋さん。「おしゃべりしながら、手もとを見ずに、目にも留まらぬ速さで編まれるんです!今までに何組のミトンを編まれたのでしょうか?0号針よりも細い針で、1段の編み目が100以上もあるミトンも編まれる方も」。編み目がとても美しくて、本当に驚いたそう。
ラトビアの夏の名物“森の民芸市”
美しい森の中に、ラトビア中の手仕事が一堂に会する“森の民芸市”。すみずみまで見るのに1日はかかるとか。伝統工芸品や雑貨など数百軒もの屋台が並び、現地の方が編んだ素敵なミトンにもたくさん出合えるそう。
手仕事が息づくラトビアの暮らし
「ミトンのほか、森の民芸市で出合える手仕事の多くは、実際生活の中で使われるもの。しかもどの手仕事も丁寧に作り上げられ、ラトビアの方々が日々の暮らしを大切にされていることが伝わってきます。大人も子どもも、すべての世代の人が手仕事を楽しみながら森の中で過ごす。ごく自然に、伝統が受け継がれていると感じます」。
森の民芸市にはこんな楽しみも
「屋台の中には、地元で採れた果実で作られたジャムやベーコン、パンなど食に関する出店もあります。ラトビアの伝統料理も楽しめる屋台もあり、とてもおいしいですよ!」。森の民芸市が開かれるのは、街にも郊外にも緑が溢れ、たくさんの色のライラックが咲き、外で過ごすのが心地いい時期なのだそう。
ラトビアの手仕事を体験してみませんか?
「ラトビアのミトンはデザインのかわいらしさはもちろん、バリエーションの豊富さも大きな魅力です。編む人の数だけデザインがあって、本当に奥が深いと感じます。私自身も、伝統柄に込めた人々の思いや技法について、さらに学んでいきたいと思っています」。
次回は、ミトン屋さんのラトビア愛・ミトン愛が詰まったキット「ラトビアにあこがれて 編み込み模様がかわいい三角あたまのミトンの会」についてのお話と編むコツについてご紹介します。
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