ひと目ひと目に想いを込めて
昔放送されたドラマ「白鳥麗子でございます!」で、松雪 泰子さん演じる麗子が、恋する相手のために編み物をするシーンがあります。当時小学生だったぼくは、そのシーンにあこがれて、編み物を棒針で始めました。
編み物の先生は、祖母です。ぼくは左ききで、祖母は右きき。「あんたは、ぎっちょやから……。」と言いながら、左ききのぼくに合わせて編み方を教えてくれました。それからは冬がくるたびに毛糸を買い、マフラーを編むのが毎年の恒例でした。
そこからおそらく高校受験をきっかけに、編み物から遠ざかっていたのですが、数年前にかぎ針で編み物を再開。クロシェが再流行していたのと、自分にもかわいいものが編めるかも……なんてピンときたからです。形になるものが編めるようになってからは、祖母をモデルにした写真をSNSでアップしたり、フリマアプリで販売も始めました。現在は、バレエコアブームに乗っかり、フリルやリボンを使った作品を編んでいます。
ぼくは、小学生のころからヘテロセクシャルではなく、結婚して家庭を築くといった、一般的な大人の生き方もしていません。「みんな違って、みんないい」とは思えないぼくにとって、違うって特別なこと(ポジティブな意味で)なんだと思わせてくれるのがクリエイティブです。クリエイティブは、マイノリティーな内面の写し鏡のようであり、それが認められることで、自分のことを肯定的に捉えられる気がするのです。
編み物はぼくにとって、クリエイティブな活動のひとつであり、人生に彩りを添えるものです。いつかは白鳥麗子のように、いとしい人のため、ひと目ひと目に想いを込めて、マフラーでも編んでみたいものです。
パンジー
おじさんで、おばさん。マインドはギャル。バランス重視のthe天秤座。日々、かわいいを更新中。
Instagram:@oh_many_oh_many
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